「ひき逃げ逮捕」から奇跡の復活…俳優・伊藤健太郎をイメージ悪化のフジテレビが『102回目のプロポーズ』で抜擢した裏事情

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“恋愛ドラマの金字塔”の続編に大抜擢

“ひき逃げの容疑者”から奇跡の復活となるか――いまが彼にとって役者人生の岐路なのかもしれません。

フジテレビ系列で現在放送中のドラマ『102回目のプロポーズ』に出演中の伊藤健太郎さんのことです。

『102回目〜』は言わずと知れた恋愛ドラマの金字塔『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)の正当続編。1991年に放送され最高視聴率36.7%という脅威的な記録を打ち立てた伝説のドラマの続編に、伊藤さんは主要キャストとして出演しているのです。

率直に言って伊藤さんとフジは“脛(すね)に疵(きず)持つ者同士”で起用しやすかったのかもしれませんが、伊藤さんにとっては『102回目〜』が完全復活の足掛かりになる可能性を秘めているのは事実でしょう。

出世作・代表作である『今日から俺は!!』

伊藤さんの出世作にして代表作と言えば、80年代を舞台とした『今日から俺は!!』シリーズでしょう。

2018年10月に日本テレビ系で放送スタートした連続ドラマが大ヒットし、2020年7月に公開の劇場版は興行収入50億円超えとなったヤンキーコメディで、準主役を演じていたのです。

2014年に俳優デビューして数々のドラマや映画に出演していた伊藤さんでしたが、主人公の相棒役という大役を任されたのは初で、『今日から俺は!!』公式サイトに寄せたコメントでは次のように喜びを表現していました。

《この様な大きな役を頂けてびっくりしたのが最初の感想です。(中略)先輩方のお芝居、アプローチの仕方など、沢山学んで自分のものにして、最後は全員を食うくらいの気持ちで気合を入れています!》

余談ですが『今日から俺は!!』で彼が演じたのは偶然にも苗字が同じ「伊藤真司」。そして、「伊藤健太郎」は彼の本名なのですが、『今日から俺は!!』以前は苗字を付けない「健太郎」名義で俳優活動をしていたものの、同じ伊藤性の大役を得たことをきっかけに、本名で活動するようになったという経緯があります。

それだけ俳優・伊藤健太郎にとって『今日から俺は!!』は大切な作品だったというわけです。

2020年10月、人生を変えた交通事故

しかし、そんな代表作の劇場版の興行収入が50億円突破したというめでたいニュースの翌月、順風満帆だった彼の役者人生は暗転することに。

2020年10月、伊藤さんは都内で車を運転中にバイクとの衝突事故を起こし、そのまま立ち去ってしまったとして、「自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)」と「道路交通法違反(ひき逃げ)」の容疑で逮捕されたのです。

その後に不起訴となったものの、ニュースや新聞で逮捕報道が大々的に取り上げられたため、さわやか好青年のパブリックイメージを築き上げていた彼の俳優としてのブランドは失墜。スターダムへの階段を駆け上がっていた時期で、主演級のオファーがどんどん舞い込んでいたものの、一気に仕事がなくなってしまったのです。

ただ、事故を起こすおよそ半年前である2020年4月、とある名作ドラマのリメイク作品に主演していたことが、現在の『102回目〜』出演に繋がっているのかもしれません。

伊藤さんが主演したのは、こちらも1991年に社会現象を巻き起こしていた恋愛ドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)のリメイクです。

この2020年版『東京ラブストーリー』は、フジ公式動画配信サービス「FOD」のオリジナルドラマとして制作され、2021年10月からは地上波放送もされた作品で、1991年版で織田裕二さんが演じた“カンチ”を伊藤さんが好演。好青年ながら優柔不断というカンチは、事故報道前の伊藤さんのイメージにばっちりハマっていました。

ヒロインにプロポーズする感動シーンも

2020年10月に交通事故を起こして以来、しばらく地上波ドラマから遠ざかっていた伊藤さん。

前述したとおり事故前に撮影済の『東京ラブストーリー』は2021年に地上波放送されたものの、本格的に地上波ドラマに復帰を果たしたのは、『街並み照らすヤツら』(日本テレビ系)や『光る君へ』(NHK)に出演した2024年でした。事故から3年以上経って、ようやくテレビドラマの第一線に帰ってこられたのです。

とは言え『街並み照らすヤツら』や『光る君へ』での役柄は、重要なポジションのキャラクターながら主演や2番手、3番手といったメインどころではありませんでした。

その点、現在出演中の『102回目のプロポーズ』では、ダブル主演している霜降り明星・せいやさんと唐田えりかさんに次ぐ3番手キャスト。

せいやさんと唐田さんが演じる主人公同士の恋愛模様を描くストーリーにおいて、伊藤さんは唐田さん演じるヒロインの恋人役。第2話のラストでは辛い過去を乗り越えようとするヒロインをやさしく支え、プロポーズするという感動的なシーンも描かれていたのです。

事故報道によってイメージが失墜していたことを考えると、男性主人公の恋敵というポジションでの起用は、大抜擢と言っても過言ではないでしょう。

実は2020年版『東京ラブストーリー』と『102回目〜』は、1991年の大ヒット恋愛ドラマの復刻版という最大の共通点以外にも、FODで先行配信してから地上波放送するという特殊な形式の作品という共通点もありました。

いずれにしても『東京ラブストーリー』で主演を張っていたという実績があったことが、今回の『102回目〜』起用への背中を押した一因となった可能性は充分あるでしょう。

役者としての“地力”勝負のフェーズへ

伊藤さんにとって『東京ラブストーリー』と『102回目〜』は、事件の以前・以後の作品という点が大きく異なりますが、制作するフジテレビにとっても騒動の以前・以後。

元SMAP・中居正広氏がフジアナウンサーだった女性に行ったとされる性加害問題に端を発した一連の騒動で、昨年フジテレビの企業体質が大きく問題視されたのはまだ記憶に新しいところ。テレビ局としての信頼が地に落ちたのです。

一時期は多くのスポンサーが離れ、各番組の制作費が大幅に削られるなど困窮していたわけですが、フジ自体の企業イメージが悪化した余波は他にもあり、同社のドラマへの出演を敬遠する俳優が一定数出てきてしまうという事態に陥っています。

フジドラマの出演オファーを拒否する俳優も少なくないことを考えると、『102回目〜』もキャスティングが難航する状態で制作スタートしていたのは想像に難くありません。

そんななかドラマ制作チームからすれば、『東京ラブストーリー』主演の実績があり、“脛に疵持つ者同士”とも言える伊藤さんは、オファーしやすい存在だったのかもしれません。伊藤さんサイドにしても、名作ドラマ続編への主要キャストとしての出演打診は渡りに船だったはず。

つまり、『102回目〜』出演は伊藤さんとフジにとってWin-Winなのではないでしょうか。そして同作が大ヒットすれば、負のイメージがつきまとっている両者の、ブランド回復の大きな一助となるでしょう。

ただ、現時点で『102回目〜』はそこまで大きく盛り上がっているわけではなく、高視聴率を獲得して毎週放送後に巷の話題になっていた前作と比べると、寂しい状況です。

後半の盛り上がりで『102回目〜』も大ヒット作となる可能性もまだ残されていますが、はたして……。

――“フジ名作ドラマ復刻版の御用達俳優”となっている伊藤健太郎さん。

まだ完全復活と言えるほどではないにしても、『102回目〜』で地上波ドラマのメインキャストに返り咲いたことは間違いありません。今後は本当の意味で、彼の役者としての“地力”が試されることになるのではないでしょうか。

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