ABS秋田放送

写真拡大

大潟村で唯一のガソリンスタンドで先月中旬から給油制限が続いています。

給油制限は、広大な農地を耕す大潟村の農家にとっては死活問題につながりかねません。

その実情や背景を取材しました。

JA大潟村が運営するガソリンスタンドです。

村で唯一の燃料の供給基地ですが、先月中旬から給油制限が続いています。

広大な農地が広がる大潟村。

田んぼへの移動だけで10数キロ車を走らせることも珍しくありません。

農家
「軽油は絶対必要」「足りなくなったと思ったので村の外に行けば免税じゃない軽油売っていたのでそれを手に入れてドラム缶持っていって」
農家
「田んぼの状況によって燃料はどんどん使っていくしそれがちょっと心配」

今、特に問題となっているのが春の農作業に必要な軽油の確保です。

農業用の機械を動かすため欠かすことができない軽油。

トラクターやコンバインなど、特定の機械を使用する場合は1リットルあたり15円上乗せされている軽油引取税が免除されます。

これから本格化する農作業。

不安定な供給体制に農家からは不安の声が上がっています

農家
「制限があるという中で(田んぼを水平に整える)レベラー作業といってかなり軽油を使う作業をしようと考えていたんですけれども、ちょっと計画を変更せざるを得ないなと・・・」「春作業が乗り越えられるかなというところと、秋まで考えるとちょっと厳しいのかなというところもありましたので」

農家
「大潟村って周辺の農家と機械が 違う(大型)じゃないですか。それこそトラクターによって使う免税軽油の量がまるっきり変わるので」「農協さんあって私がたなので、増してこの農繁期に男鹿・能代に行って燃料入れるなんて本当はできればやりたくないもんね」

♢♢♢♢♢

ここからは取材した川口記者とお伝えします。

大潟村のガソリンスタンドではなぜ給油制限が続いているんでしょうか?

川口
はい。まずは仕入れの問題です。

スタンドを運営するJA大潟村は、なるべく安く組合員や村民に供給するため、業者間の価格を比較しながら全農系列以外の業者から燃料を仕入れてきました・

しかし、中東情勢の悪化によって従来通りの仕入れが出来なくなったとJA側は説明しています。

3日になって一定規模の入荷が決まり給油制限は緩和されることになったものの、これからも続きます。

また、問題が長期化している背景としてJAの関係者から聞こえてくるのが、上部組織・全農との関係性を指摘する声です。

仕入れが滞り供給制限が始まったことから、JA大潟村はJA全農あきたに対し安定供給について支援を要望しましたが、現時点でも全農系列の石油会社からは供給はないといいます。

村の農家からは「なぜ大潟村だけが」といった声が聞かれました。

ある農業関係者は「大潟村だけが深刻な事態に陥っている」「全農組織内の政治的な思惑が見え隠れする」と指摘しています。

そもそもJA・農協は組合員のための組織であり、法律によって様々な優遇を受けています。

まずは組合員のためにJAや全農は存在している組織であるという根本に立ち返った対応が求められます。