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 ◇オープン戦 ドジャース5―1ジャイアンツ(2026年3月18日 グレンデール)

 ドジャースの大谷翔平投手(31)が18日(日本時間19日)、今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で採用された投球間の時間制限「ピッチクロック」について世界一奪還のためには日本のプロ野球でも導入するべきと提言した。昨年11月1日のワールドシリーズ(WS)第7戦以来の実戦登板だったジャイアンツとのオープン戦は最速99・9マイル(約160・7キロ)で4回1/3を無失点。開幕からの投打二刀流へ準備を進めた。

 前夜のWBC決勝戦の中継を大谷は「7回くらいから見ていた」という。侍ジャパンを準々決勝で下したベネズエラが米国に3―2で競り勝って初優勝。打者専念で2度目の参戦だった今大会を「感覚的にはワールドシリーズと同じぐらい大きな大会」と表現した。2月26日から侍ジャパンの一員として過ごした約3週間。かけがえのない時間になったと同時に世界の強豪に勝つために“足りない部分”も実感した。

 NPB所属の投手はWBCで今回初採用されたピッチクロックに苦心。本来なら強みのはずの投手力を発揮できず、過去最低の8強止まりの一因になった。MLBが23年から採用するピッチクロックについて「世界で勝ちたいなら、もちろん導入するべき」と直言した。NPBに配慮して「必ず導入しなければならないということでもない。我々は、我々の野球をするんだと思っているのであれば、別に変える必要はない」と付け加えつつ、「見てる方はもちろん楽だとは思う」とファン視点からも賛意を示した。

 日米のデータ活用の違いにも触れた。「少ない資料をうまくまとめてはくれていた」と感謝した上で「(NPBの)現場として常日頃は使ってなさそうだなという雰囲気が出ていた。(MLBとの)ギャップはあった」と認めた。「そこは追い付いてくるんじゃないか」と今後の浸透に期待。次回大会は早ければ3年後の29年開催で残された時間は決して多くはない。

 137日ぶりの実戦登板は5回1死まで61球を投げて被安打1。「球数を投げられたのが一番良かった」と3年ぶりの開幕から二刀流へ手応えを得た。3回には今季導入の自動投球判定システム(ABS)チャレンジを投手側で初経験。打者の異議でもストライク判定は変わらなかった。“猛暑警報”発令中のアリゾナは最高気温39度を計測し、安全配慮で8回で打ち切り。勝利投手にもなった。

 20日(日本時間21日)のパドレス戦は打者出場し、投手でも開幕前に残り1度の登板予定。WBCの無念を「そこはまた別で」と振り払い、「僕らは(WS)3連覇を目指してまた頑張らないといけない」と新たな戦いへ心を向けた。(柳原 直之)

 ≪侍選手への誹謗中傷に私見≫大谷は侍ジャパンの選手らに誹謗(ひぼう)中傷が相次いでいることに「個人的には言われても気にしない」とした上で「必ずしも全員がそうではない。配慮を持って接していくのはどこにいても変わらない」と考えを示した。「プロである以上、結果が悪かった時に自分のことだけに対しては何を言われても受け止める姿勢でいる」としつつ「人格の否定に関しては、野球とは全く関係ない部分なので良くない」と強調した。日本プロ野球選手会は悪質なSNS投稿には法的対応を含めて厳正な措置を取るとの声明を出している。