ドジャースが3連覇なるか!? 2026年MLB注目のチーム、選手、監督をチェック

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トレードや移籍などで選手・監督の入れ替わりが激しく、常にチームそのものが更新されていくMLB。“最強”を目指して組まれる“ベストメンバー”の中でも、チェックしておくべき人たちを予習しておこう! 教えてくれたのは、MLB専門誌『SLUGGER』編集長の久保田市郎さんと、スポーツライターの及川彩子さんです。

お話を聞かせてくれた方々

久保田市郎

MLB専門誌『SLUGGER』編集長。ABEMA、SPOTV NOWで試合解説も務める。選手一人ひとりの経歴やストーリーにも詳しい。推しチームはレッドソックス。

及川彩子

ボールパーク(球場)の芝生の美しさに魅せられ、スポーツライターに。『Number』などに寄稿するほか、MLB公式サイト・日本語コンテンツプロデューサーも担う。NY在住。

チーム|21世紀初の3連覇か、それとも昨年のリベンジか

9年ぶりに最終の第7戦にまでもつれ込み、延長11回までを戦い抜いて、ドジャースが球団史上初のワールドシリーズ連覇を果たし幕を閉じた昨シーズン。「1998〜2000年にヤンキースが達成して以来、今世紀初めての3連覇をドジャースが実現するかどうか。そして、それを止めるチームが出てくるのかが、今シーズンにおける一つの見どころ」(久保田さん)。

ドジャースの脅威になりうる注目チームとして、及川さんと久保田さんのどちらからも挙がったのが、メッツとブルージェイズ。「どちらもオフシーズンに的確な戦力補強を行い、今からもうプレーオフを見据えた万全の体制を整えた印象です」(及川さん)。今年の“世界一”の栄冠を手にするのは…?

ロサンゼルス・ドジャース

写真:Imagn/ロイター/アフロ

超大型補強を実行し、今年も優勝を狙う

新シーズンに向けてしっかりと戦力補強を行ったのはドジャースも同じ。「メッツからクローザーの守護神エドウィン・ディアス選手、カブスから外野手カイル・タッカー選手を獲得し、課題だった抑え投手と外野を強化。連覇に向けて、着実に準備を進めていると思います」(及川さん)。スター軍団に加わるタッカー選手は、打撃力も守備力も高い万能タイプ。隙のない絶対的王者チーム誕生の年となるか!?

ニューヨーク・メッツ

写真:AP/アフロ

元々の地力を発揮すればダークホースに

千賀滉大選手が所属し、走攻守すべてが揃う看板選手フランシスコ・リンドーアを擁するメッツ。そこに今年から、ワールドシリーズで大谷選手から先制ホームランを放ったボー・ビシェット選手が加わる。「他にも、実力のある選手を多く獲得して弱点を埋めています。ただ、ここぞというときに勝負弱いのがメッツ。みんなが『勝てる』と期待したときに負けるという伝統芸を発揮しなければ、いけます」(久保田さん)

トロント・ブルージェイズ

写真:Imagn/ロイター/アフロ

結束をさらに高めて、雪辱を果たす

昨年は惜しくも涙をのんだブルージェイズ。「今回の戦力補強では、先発陣の底上げに加えて岡本和真選手も加入しました。昨シーズンの勢いをそのまま結果に繋げられるか注目です」(及川さん)。「チームの顔であり、生涯をブルージェイズで過ごす覚悟を決めたブラディミール・ゲレーロJr.選手を中心に再び世界一を目指してチームがかなりやる気に燃えている印象。開幕前から盛り上がりを感じます」(久保田さん)

選手|昨年、日本で知名度を上げたニュースター候補をチェック

ひとクセもふたクセもあるユニークな“超人”ばかりだからこそ、日本人以外の選手に視野を広げると、観戦がより楽しくなること必至。

「自分の能力を活かし、唯一無二に尖ったMLB選手としての魅力はもちろんですが、個人的には各人のライフストーリーも掘り下げていくと面白い。誰に影響を受けて今のプレースタイルになったかというような話もそれぞれにありますし、なかにはサメがウヨウヨしている海を越えてやって来た壮絶な亡命エピソードを持っている選手も。バックグラウンドや個性の振り幅がかなり大きいのは、日本の野球界にはないところ」(久保田さん)。気になる選手がいたら、掘り下げてみるのがおすすめ。“推し”が見つかるかも!

ピート・クロウ=アームストロング選手

シカゴ・カブス

写真:AP/アフロ

スターダムを駆け上がるNEXT一番星

名前の頭文字を取り、「PCA」の愛称で親しまれているクロウ=アームストロング選手。LA出身で俳優の両親に育てられ、悔しさも喜びも素直に爆発させるドラマティックな振る舞いが魅力。カブスの本拠地シカゴでは子どもに大人気。「2023年のメジャー初出場以来、あっという間にブレイク。打撃力が高く、足が速いので盗塁も得意で、守備もうまい。何より元気に走り回る感じがいいですね」(久保田さん)

アディソン・バージャー選手

トロント・ブルージェイズ

写真:Imagn/ロイター/アフロ

イチロー愛と豪快なフルスイングが光る

昨年、ワールドシリーズ史上初となる代打満塁ホームランを放った姿を呆然と見ていたドジャースファンは多いのでは? 「もともとは右打ちだったのに、イチローが大好きだから左打ちに転向したという逸話の持ち主。バッティングは、本当にイチローが好きだったのかって疑問に思うくらい振り回すブンブン丸(笑)。でも、そこがいいんです。野球を通して自己表現するのを体現したような選手」(久保田さん)

ボー・ビシェット選手

ニューヨーク・メッツ

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

高い打率を誇る、天才的なバッター

MLBデビュー時から所属したブルージェイズを離れ、今シーズンからメッツに移籍することが決まっているビシェット選手。「FA(フリーエージェント)になり、多くのチームが興味を示した実力者。メッツでの活躍が楽しみです」(久保田さん)。持ち前の打撃センスで、高いコンタクト率と長打力を活かし、リーグ屈指の“アウトにしにくい打者”と呼ばれるように。ちなみに父も著名なMLB選手。

監督|脚光を浴びた名物監督に加えて、今年は若手の新星が登場!

ハイレベルな選手たちが揃うがゆえに、“名”采配と“迷”采配の差は紙一重…のように思えるMLB。勝敗のカギを握る指揮官にもおのずと注目が集まる中、シーズンが始まる前から話題になっている監督たちがいる。

「1972年以来、MLB最年少の監督が抜擢されたり、大学野球から珍しい転身を果たしたり。異色の経歴を持つ監督たちの判断・指揮にも個性が光るはずですから、それがどうチームに影響するかワクワクします。スター選手だけでなく、監督も含めたベンチの表情に目を向けると、2026年のMLBはさらに奥深く楽しめると思います」(及川さん)。監督と選手たちの化学反応や、各チームならではの戦略にもぜひ目を向けてみて!

トニー・ビテロ監督

サンフランシスコ・ジャイアンツ

写真:AP/アフロ

異例ずくめの新監督が嵐を巻き起こす

テネシー大学野球部から、ジャイアンツの新しい指揮官に就任したビテロ監督。「アメフトでは大学からNFLに引き抜かれることがよくあるのですが、野球では本当に珍しいケース。低迷していたテネシー大学のチームを強豪校と呼ばれるまでに育てた手腕に一目置かれてはいましたが、いきなり監督としてMLBに行くのはほぼ前例がない。どんなチーム作りをするのか楽しみです」(久保田さん)

ブレイク・ビュテラ監督

ワシントン・ナショナルズ

写真:AP/アフロ

1972年以来、最年少の監督が誕生

「33歳という若さでワシントン・ナショナルズの指揮を執ることになったビュテラ監督。これからチームのカラーをどう出していくのか、見逃せない存在です」(及川さん)。25歳でマイナーリーグの最年少監督に就任し、2年連続でリーグ最優秀監督賞を受賞。その後タンパベイ・レイズで選手育成担当を経験…と、大抜擢の背景には確かな実績が。低迷し続けるチームをどう再建していくのかが見どころ。

パット・マーフィー監督

ミルウォーキー・ブルワーズ

写真:Imagn/ロイター/アフロ

今年もある? 名将の“もぐもぐタイム”

昨年は破竹の勢いでナ・リーグ中地区の優勝を果たしたミルウォーキー・ブルワーズ。率いるマーフィー監督は試合中のある姿にも注目が。「ユニフォームのポケットから“未包装”のミニパンケーキを取り出して食べる様子が話題になり、“ポケットパンケーキ”は本拠地の売店で売られるほど大人気になりました。今季は何を忍ばせているのか…。洗濯係が頭を抱えていないことを祈るばかりです」(及川さん)

取材、文・間野加菜代
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anan 2485号(2026年2月25日発売)より