OpenAIとAmazon、380億ドルの巨額契約を締結。AIバブル懸念も
OpenAIが新たに数十億ドル規模の契約を締結!
OpenAIが今後7年、Amazonに380億ドル(約5兆8000億円)を支払ってAmazonのAIインフラへのアクセスを得ることを両社が月曜日に発表しました。
OpenAIは、Amazonのデータセンター(Nvidia製チップを使用)を利用して、新しいAIモデルの学習やChatGPTの推論処理をおこなう予定です。Amazonによると、この契約にはOpenAIのエージェント型AIの構想を支えるための数百万台規模のCPU導入も含まれてくる予定だとのこと。
契約で対象となるすべての計算リソースは来年末までに導入され、2027年以降にさらに拡大される選択肢もあるそうです。
このコンピューティング契約は、OpenAIとAmazonのクラウド部門AWSとの初めての提携。OpenAIは先週、企業再編を完了し、営利企業となったばかりです。
Microsoftとの関係再構築
新しい企業構造のもとで、MicrosoftはOpenAIの主要なコンピューティング供給の優先ポジションを放棄しましたが、2032年までOpenAIのモデルに関する知的財産権を保持し、27%の株式を保有し続けることになります。ロイター通信によると、この再編発表の後、OpenAIは早ければ来年にも株式公開(IPO)を計画していると報じられています。
相次ぐ巨額契約
今回のAWSとの新契約は、サム・アルトマン率いるOpenAIを取り巻く一連の大型取引の最新例でもあります。ここ数カ月のあいだに、OpenAIはOracleとの3000億ドル規模のデータセンター契約、Broadcomとの100億ドル規模の自社製AIチップ開発契約、そしてCoreWeaveとの220億ドル規模の拡大契約を結んでいます。さらに、Nvidiaから1000億ドルの投資を受け、半導体メーカーAMDの10%の株式を取得し、MicrosoftのAzureサービスを2500億ドル分購入することにも合意しています。
Financial Timesによると、これまでにOpenAIが締結したコンピューティング関連の契約総額は1兆ドルを超えるとされています。
AI業界は今や、少数の巨大テック企業が主導する、入り組んだ巨大な投資ネットワークへと変わりつつあります。そしてその中心にいるのは、業界アナリストが「AI革命」と呼ぶ動きを象徴するNvidiaとOpenAI。
2社は取引を重ねるたびに、さらなる資金を市場に流し込み、株価を押し上げ、前例のない市場価値を達成しています。実際、Nvidiaは先週、数十億ドル規模の提携を発表したわずか1日後に、史上初の時価総額5兆ドル企業となりました。
成長かバブルか
もしすべてが計画通りに進めば、こうした循環投資は市場や米国経済の成長をさらに押し上げる可能性があります。しかし、AIの技術革新が鈍ったり需要が想定より伸びなかった場合は、グローバル金融システム全体に大きなリスクが出てくるでしょう。現在の構造はすべてが密接に結びついているため、一社が崩れれば連鎖的に他社も倒れてくるからです。
この状況は、AIバブルを懸念する声を一層強めています。懐疑派のアナリスト、Rishi Jaluria氏は米Gizmodoの取材に対して、「もしAIの普及が限定的であれば、これらの循環取引は“ラウンドトリッピング”(資産価値を人為的に膨らませる取引)とみなされる可能性がある」と語っています。
現時点では、AI需要がどのように拡大していくかについての合意はなく、この数兆ドル規模の取引ラッシュが最終的にどのような影響を及ぼすのかは、まだ見守るしかありません。
