ヤンキースに突きつけられた“現実” 米記者が指摘する「日本人スターがドジャースを選ぶ理由」

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大谷や山本らを擁するドジャースのタレント力は誰もが認めるところだ(C)Getty Images

 メジャー屈指の名門として、多くのスター選手が在籍してきた歴史を持つヤンキース。かつては海を渡ったNPB出身の大物プレーヤーたちも、そのユニフォームに袖を通した。だが近年では、日本から西海岸へ向かう選手が増加し、逆にヤンキースを目的地とする流れはすっかり途絶えてしまっている。

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 今オフ、ポスティングでのメジャー挑戦が確実視される村上宗隆(ヤクルト)の去就が話題となる中、移籍先候補にも挙げられているヤンキースに対し、日本人選手の獲得に臨む姿勢を見直すべきだとする“警鐘”が、現地メディアより鳴らされている。

「ヤンキースは手遅れになる前に、日本市場を取り戻さなければならない」

 そう訴えているのは、米国スポーツサイト『heavy』のヤンキース担当であるアルビン・ガルシア記者だ。2000年代に入り、ヤンキースが松井秀喜や田中将大などを獲得してきた歴史を振り返るとともに、現在では大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希が所属するドジャースが日本からの大物選手獲得に優位に立っていると指摘する。

 戦力面においても、世界一を逃し続けているヤンキースとの差が広がっていると説くガルシア氏は、「ドジャースの強さは偶然ではない」と主張。さらに、現在のドジャースを「日本と最も強く結びついた球団」とも評しており、その理由を以下の様に綴っている。

「(ドジャースは)日本の代理人事務所との関係構築に資金を投じ、アジア全域にスカウティング網を張り巡らせ、日本人スターを単なる戦力ではなく『文化的アンバサダー』として扱ってきた。オオタニもヤマモトもロサンゼルスを選んだ理由は地理ではなく、『信頼』と『ビジョン』だった」

 その一方で、日本人選手獲得で苦戦が続くヤンキースについては、「抱えている問題は、資金力ではなく哲学の古さにある」と断言。続けて、「“球団のブランドは勝手に人を惹きつける”という思い込みにいまだ囚われている。しかし、ヒデキ・マツイやマサヒロ・タナカが所属していた時代とは違い、今の日本人スターたちにとって魅力的に映るのは『より近代的で、選手に寄り添う球団』であるドジャースだ」などと見解を示す。

 さらに、NPB担当スタッフやパートナー企業との関係再構築など、日本の各分野に対しヤンキース球団の存在を改めて示すことこそ、ドジャースに近づく道筋であると見通すガルシア氏は、「ムネタカ・ムラカミのような選手を今オフに本気で狙うつもりなら、ヤンキースに必要なのは金額ではなく、『文化的信頼性』だ」などと強調している。

 名門としてのブランドを維持してきた、古くからの補強戦略や思想そのものに変革が求められているヤンキース。間もなく始動となるストーブリーグでは、果たしてどのようなアプローチに打って出るのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]