野球ファン騒然「何者?」 ダッシュマンに圧勝した“謎の一般人”を国スポで発見 「(ロッテが)大好き!」爆走の裏側、本職陸上で世界へ
7月にロッテ主催イベント「DASHMAN RACE」で圧勝、その正体は…
野球ファンを騒然とさせた“謎の一般人”が国スポにいた。第79回国民スポーツ大会の陸上競技は4日、滋賀・平和堂HATOスタジアムで第2日が行われた。成年男子400メートル障害予選に出場した深町飛太(福井・順大大学院2年)は7月にプロ野球・ロッテ主催試合で行われるイベント「DASHMAN RACE(ダッシュマンレース)」で圧巻の走りを披露しバズッたハードラー。目立つことは「大好き」と話す23歳に爆走の裏話、そして社会人アスリートとして続けていく競技への思いを聞いた。
突如、ネットをざわつかせたのは2か月前だった。
プロ野球ファンの間でお馴染みの「DASHMAN RACE」。ロッテの主催試合でイニング間に行われる恒例企画で、正体不明の俊足スプリンター「DASHMAN」と応募で選ばれた“一般人”のファン代表のチャレンジャーがダッシュ対決する人気イベントだ。チャレンジャーが0〜7秒まで1秒刻みでハンデを選択するが、遅れてスタートしたDASHMANがチャレンジャーを軽々と抜き去っていく――というのがお決まりのパターンだ。
そんなファンの予想を覆したのが深町だった。7月31日に東京ドームで行われた楽天戦。ハンデなしを選択して驚かせると、DASHMANと同時にスタートしたロッテユニに短パン姿の深町が中盤でぐんぐんと引き離す。大差をつけて圧勝。観客をどよめかせ、その走りはSNSでも「何者?」「ハンデなしで圧勝する人初めて見ました」と話題となった。
それもそのはず……。深町の本業は陸上競技選手。専門種目は400メートル障害で日本選手権出場、日本インカレ8位入賞の実績を持つ。
この日も福井代表として国スポに出場。DASHMAN RACEについて話を聞くと「応募したらたまたま当たって。ハンデなしは絶対。アップもちゃんとやって挑んだ」と当時のガチぶりを明かす。
DASHMAN RACEに勝利し、4万円分の商品券をゲット。ロッテのユニホームやグッズを購入したという。SNSでの反響は大きく、Xは200人、インスタグラムは100人程度フォロワーが増加した。目立つことは「大好き」と話すハードラーは「(大歓声を浴びて)やっぱり気持ち良かったですね(笑)。陸上でもあんな歓声の中で走りたい」と笑顔を見せた。
ロッテファンになったのは順大大学院に進学後。「ファンとしてはペーペーです」と控えめに話す。推しは山本大斗外野手。「大好きです!」と力がこもった。
来季から社会人で競技継続 夢は日本代表、そして世界へ
ただ、深町の本職は陸上競技だ。大学院を修了する来季からは企業に勤めながら競技を続けていく。
目標は日本代表になること。9月に行われた東京世界陸上は国立競技場で観戦し「あの大歓声の中で走ることは、陸上選手としてこの上ない幸せだと思う」とその感動を肌で感じた。男子400メートル障害は3人の日本勢が出場し、国内のレベルが高い種目の1つ。まずは日本一を目指し、1つずつ階段を上がっていくつもりだ。
今季は春先に右内転筋を怪我した影響もあり、納得のいく結果は残せなかった。今大会も予選で51秒69の組6着となり、決勝には届かず。悔しさを滲ませたが「社会人としては働くことで会社に貢献できる。もちろん陸上を突き詰めていくけど、それと同時に社会人としてあるべき姿を示していきたい」と社会人アスリートとしての自覚を込めた。
次はトラックで喝采を浴びるため、一歩一歩前に進んでいく。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

