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高級路線から転換 「量」も重視へ

メルセデス・ベンツは、2028年に生産終了となる『Aクラス』の間接的な後継車として、新型のコンパクトハッチバックの開発を決定した。

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この動きは、近年推進してきた高価格帯モデルを優先する製品戦略からの大きな転換を示すものだ。


現行のAクラスは2028年に生産終了予定とされている。

関係者によれば、この新型車はメルセデス・ベンツの汎用性の高い新プラットフォーム『MMA』を採用するという。CLAクーペ、CLAシューティングブレーク、そして今後登場予定のGLAおよびGLBに続く5番目のMMAモデルとなる。

新型車は5ドア・ハッチバックで、内燃機関とEVの両方を用意し、アウディA3やBMW 1シリーズなどのライバルに対抗する。

したがって、このモデルは、現行の4代目Aクラスが生産終了することで生じる空白を実質的に埋めることになる。Aクラスは、根強い需要と世界のディーラーネットワークからの要望により、当初の予定を延長して2028年まで生産される。

AUTOCARの取材によれば、新型車は現行Aクラスの生産終了とほぼ同時期に発表され、その後すぐに販売が開始される見込みである。

デザインについては未確認だが、関係者によると、従来型のハッチバックスタイルを継承し、トレッド幅やホイールベースなどの主要寸法は2026年後半に発売予定の3代目GLAと共通になる可能性があるという。

ビジネスの観点において、MMAプラットフォームの採用は極めて重要だ。MMAは内燃機関とEVの両パワートレインに対応しているため、グローバルにおけるEV普及率の不確実性が高い中でも柔軟性を確保できる。EV専用プラットフォームを開発する必要がないため、コスト削減にもつながる。

欧州のハッチバック分野は激戦区であり、既存のライバルだけでなく、間もなく登場するフォルクスワーゲンIDゴルフとも一部競合することになるだろう。

メルセデス・ベンツは近年、オラ・ケレニウスCEOの指揮下で高級車中心の製品戦略を推進してきたが、新型ハッチバックの投入は方針の転換を示している。この戦略は量販よりも高利益のモデルを優先するというものだったが、同社の上半期決算でEV販売が19%減と大幅に落ち込み、全世界販売台数も6%減少したことで疑問視されていた。

これはまた、電動化への移行期における高級路線が、市場シェアという高い代償を伴ったことを遅ればせながら認めたものと言えるだろう。