2024年時点で人口が約1800人しかいないニウエ島は、バチカン市国に次いで世界で2番目に人口が少なく、人口の約4分の1が公務員という世界最小規模の独立国家です。これまで犯罪多発都市や沈みかけの絶海の孤島、人よりホッキョクグマが多い世界最北の町などに弾丸現地取材してきた「ドメイン島巡り」の第50回目となる今回は、そんなニウエ島を訪れ、出入り自由の刑務所に収容されているただ1人の受刑者と話したり、高校で授業を見学してみたり、一軒家の建設を手伝ったり、地元の人にオススメの絶景スポットを聞いて10か所の絶景スポットを見に行ったりしてきました。

ドメイン島巡り - 世界のドメイン1,000種類以上を取り扱うインターリンクが、「.cc」「.tv」「.sx」等、南太平洋やカリブ海などの「島のドメイン」約50種類に焦点をあて、実際にその島々に行き、島の魅力をレポートします。

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◆ニウエ島はどこにあるのか?

ニウエ島はニュージーランドの北東に位置し、トンガの東、サモアの南東の南太平洋上にあります。面積は269平方km。世界最大のサンゴ礁でできた楕円(だえん)形の島です。使用されている通貨はNZドル。

目次

◆火災と勘違いしてホテルに駆け込む

◆島で唯一の高校で授業を見学

◆島の刑務所に収容されているただ1人の受刑者と話す

◆ニウエ島の食事事情はこんな感じ

◆ニウエ島いろいろ

◆地元の人にもオススメを聞いたニウエ島の絶景スポット巡り

◆街で見かけた「.nu」ドメイン

◆現地でのSIM購入&速度調査

◆火災と勘違いしてホテルに駆け込む

ニュージーランドから約3時間のフライトを経てニウエ国際空港に到着。



空港に隣接している小屋でアクセサリーなどのお土産を買うことができます。



空港からホテルの送迎車に乗って約7分で、宿泊先のシニック・マタバイ・リゾート・ニウエに到着しました。



ホテルのロビーにある大きな絵から「美しい海を汚さないで」という強いメッセージが伝わってきます。



部屋はオーシャンビュー。ウェルカムドリンクとしてココナツの実をそのまま使った「ココナツウォーター」が用意されていました。よく冷えていておいしいです。



室内はエアコン完備でベッドもふかふか。運が良ければ、バルコニーからクジラやイルカを見ることもできるそうです。



敷地内には人懐っこい猫たちがいて、宿泊客にかわいがられていました。



ニウエ島に動物病院はありません。動物に何かあった場合は、ニュージーランドのボランティア慈善団体に連絡するとサポートを受けられます。この慈善団体の運営は寄付により成り立っているとのこと。



ニウエ島にはバスやタクシーなどの公共交通手段がないので、島を見て回るためにホテルでレンタカーを手配してもらいました。3日間で387NZドル(約3万6765円)。車種は日産でした。



ホテルから車で10分ほど走ると、原っぱのようなところに大量のゴミが捨ててあるのを発見。



どうやらゴミ捨て場のようです。缶や瓶などは分別されており、必要な人は持ち帰ることもできます。



大きな白物家電まで捨ててありました。



日没後、島を探索した帰り道に再び同じ場所を通ると、ゴミ捨て場から大きな炎が上がっています。周りには誰もおらず、急いでホテルに戻って受付で火災発生の旨を伝えたところ、「ゴミを燃やしているだけだから問題ない」とのこと。



翌朝に再びゴミ捨て場に向かったところ、昨夜ゴミを燃やしていた公務員の方がいて話を聞くことができました。ニウエ島の公務員は週休3日で、公務のある日は毎日ゴミを燃やしているため心配はいらないそうです。



◆島で唯一の高校で授業を見学

ニウエ島の住民の識字率は98%で、太平洋島諸国の中で最も高いグループに属します。3歳から16歳までの13年間は無料の義務教育制度があり、小学校を卒業した後に7年制の高等学校へ進学するそうです。そこで、今回はニウエ島で唯一の高等学校であるニウエハイスクール(Niue High School)に行くことにしました。

ニウエハイスクールに到着。平屋の校舎が並んでいます。



突然訪問したにもかかわらず、校内を案内してもらえることになりました。こちらは立派な体育館。学校には約200人の生徒が通い、教師は約40人在籍しているとのことです。



続いて、授業も見学させていただくことができました。ハツラツとした笑顔の学生たちが英語の授業を受けています。教えているのはフィジー出身のジミー先生。教師はネクタイに正装の黒い巻きスカートを履いています。



「STOP Bullying」(いじめを無くそう)、「The signs of Autism..」(自閉症の兆候)などのポスターが教室のドアに貼ってありました。



ニウエハイスクールと同じ敷地内には大学もあります。



ここが大学の校舎。高校と同じく平屋です。



受付を訪ねましたが誰もいません。どうやら大学の授業はリモート中心のようでした。



次の目的地へ移動する途中で、軽快な音楽が鳴り響く建築現場の前に通りかかりました。



しばらく見学していると、陽気な大工さんたちが「トタン板を運ぶのをちょっとだけ手伝ってよ」と声を掛けて来たので、少しだけお手伝い。



屋根の上にはこの家の主もいて、一緒に家を作っているそうです。建築費用は大体20万NZドル(約1900万円)だとこっそり教えてくれました。



◆島の刑務所に収容されているただ1人の受刑者と話す

ニウエ島には1施設だけ刑務所があります。事前の情報によると収容されている受刑者はいないとのことで、外観だけ見に行くことにしました。刑務所の場所はGoogleマップに載っていないのですが、この平屋の白い建物が刑務所です。



近くまで行くと看守の方が出てきてくれました。日本から来たことを伝えると、刑務所内を案内してくれるとのこと。看守の方はトンガからニウエ島に来て、刑務所内の看守室で生活されているそうです。



刑務所の中にある部屋は全8室。お手洗いはありません。近くの草むらで用を足すのだと教えてくれました。



部屋の中はこんな感じ。誰も収容されていないせいか、生活感がありません。



トイレはありませんが、シャワー室はあります。



看守の方と刑務所内を巡っていると、奥の部屋から体格の良い青年が顔を出して手を振ってきました。事前情報では収容されている受刑者はいないとのことだったのですが、実際には彼1人だけが収容されているそうです。部屋から出てきて「どこから来たの?」「日本?僕は日本にYUKIという友人がいるよ」「アニメが好きだよ」と話してくれました。自由度が高く、服役というよりも、合宿所で生活しているような感じに見えます。



彼は19歳の時に15歳のガールフレンドを妊娠させた罪で収容されているそう。部屋の中を見せてもらうと、ベッドと机、その上に雑誌やノート、ペンなどがありました。



刑務所を後にし、歩いて数分のところでニウエ・ローンボウルズ・クラブ(Niue Lawn Bowls Club)を発見。ローンボウルズとは、芝生の上で合成樹脂製のボウルを転がして目標球(ジャック)に近づける競技で、年齢や体力、性別や障がいの有無などに関係なく、誰もが一緒に楽しめるスポーツです。競技人口は世界で推定200万人と言われています。



ニウエ島のローンボウルズチームは、2023年8月にオーストラリアのゴールドコーストで開催された世界選手権に出場しています。



◆ニウエ島の食事事情はこんな感じ

ニウエ島で外せない和食レストランはカイイカ(Kaiika)。ニウエ島にたった1人だと言われる日本人の和田泰一さんが経営するお店です。今回お店に訪れた時には残念ながら和田さんは不在でした。



メニューを見ると、和食だけでなく洋食もありました。まずはニウエ産白身魚とパパイヤのピザ(24NZドル/約2280円)を注文。少し辛くておいしいです。テーブルには醤油も置いてあります。



こちらは野菜の天ぷら(24NZドル/約2280円)。日本人がオーナーをしているお店なだけあって本格的な仕上がりでした。



こちらはSMAPLER OF THE DAYセット(32NZドル/約3040円)。揚げ寿司やカルパッチョなど、いろいろな料理を少しずつ楽しめます。



今回宿泊したシニック・マタバイ・リゾート・ニウエのレストランでは、朝食と夕食を食べました。朝食はビュッフェ形式。



夕食はサンセットを楽しみながらいただきました。



猫たちもいます。



この日の夕食はギターの生演奏付き。私たちに気がつくと、日本語で独自アレンジの「きらきら星」を歌ってくれました。低く美しい声で、歌詞も完璧です。

日本語で「きらきら星」を歌ってくれたニウエの人 - YouTube

すてきな演奏を聴きながら食べた料理は、Polynesian Coconut Curry(32NZドル/約3040円)とGarlic Spawn Spagetthi(37NZドル/約3515円)、Sticky Niuean Honey Pork Belly(42NZドル/約3990円)。値段は高めですが、ボリューム満点で見た目よりも優しい味でした。



島に点在する小さなカフェにも行ってみました。まずは、アロフィエリアにあるクレイジー・ウガ・カフェ(Crazy Uga Café)。



地元の人たちにも人気のカフェですが、店内はかなり蒸し暑いです。



Crazy Club Sandwich(18NZドル/約1710円)のポテトは絶品でした。



続いて訪れたのはハイオ・カフェ(HIO CAFÉ)。夜はたくさんの人でにぎわっているので、予約をしないで行ったところ店外の暗い席で食べることになりました。



Fish Tacos(24NZドル/約2280円)とWaffle(14NZドル/約1330円)、Deep Fried Seafood(25NZドル/約2375円)を注文。蚊にたくさん刺されてゆっくり食べている余裕はありませんでしたが、かなり濃い味付けでした。食べていると、放し飼いの犬がたくさん寄ってきます。料理を欲しがるわけでもなく、ただじっとこちらを見ていました。



◆ニウエ島いろいろ

人口が少なく高い建物もないニウエ島の空は広くてとても澄んでいます。夜には満天の星空を肉眼で見ることができました。



しかし、感動的な星空を見る際は野犬に注意。車を止めて車外に出た途端、暗闇から現れたたくさんの野犬が走って来て吠えられたので慌てて車内に戻りました。ホテルやレストランなどの安全な場所以外で星空を楽しむ際は、常に周囲に気を払っておく必要があります。



2018年に建てられたタオガニウエ博物館(Tāoga Niue Museum)は、2004年のサイクロン「ヘタ」によって破壊されたフアナキ文化センター&博物館の跡地にあります。1人10NZドル(約950円)の入館料を支払って靴を脱いで部屋の中に入ると、ニウエ島の詳しい歴史を映像で見ることができました。島では珍しくしっかりと冷房が効いていて快適。



ニウエ島で一番大きなスーパーマーケットであるスワン・ソンズ・スーパーマーケット(Swan Sons Supermarket)は、刑務所のすぐそばにありました。ニウエ島では持ち運べる飲料がなかなか手に入らないので、ここでペットボトル飲料を買っておくのがオススメです。



スワン・ソンズ・スーパーマーケットが入っているスワンソン商業複合施設の中にある、「K mark」と書かれた看板が目印のケンドラス・クラブ(Kendras Klub)には、おもちゃ、ゲーム、衣類、家庭用品など、あらゆる製品がそろっています。



「NIUE」とプリントされているTシャツもありました。ここでお土産を探すのも良いかもしれません。支払いはクレジットカードでもOK。明るく気さくな店員さんが対応してくれました。



ニウエ島の各所には、クック諸島と同様に、津波が来た時のための避難ルートを示す看板がありました。



◆地元の人にもオススメを聞いたニウエ島の絶景スポット巡り

世界最大の珊瑚礁でできたニウエ島には、他の島では見られない洞窟や渓谷があります。今回は10ヵ所の絶景スポットに行ってきました。

1:ホエールズ&ドルフィンズ(WHALES&DOLPHINS)

クジラとイルカに会える海岸です。残念ながら、今回はどちらも見ることができませんでした。ニウエ島でクジラが見やすいのは7月から10月だそうです。



岩場の先に広大な海が広がっています。



2:ウトゥコ岩礁(UTUKO REEF)

道路から入口の階段を降りると、すぐに着きます。



海底の珊瑚礁がはっきりと見えるほど水がきれいに透き通っていました。



3:マタパ峡谷(MATAPA CHASM)

地元の方がオススメしてくれた絶景スポット。少し道が悪いので運動靴で向かいます。



ジャングルのような道を抜けると峡谷に到着。シュノーケリングスポットとして有名だそうです。



4:タラバ・アーチズ(TALAVA ARCHES)

鋭い岩が連なる危険な道を進むため、上級者向けの絶景スポット。



現地を訪れたメンバーの内1名は開始10分ほどで転倒、負傷して引き返しました。そして、さらに30分ほど進むと、ほぼ垂直の斜面をロープで降りなければいけない箇所があり、このままの装備で進むには危険すぎるということで、残りのメンバーもここで断念して引き返すことに。この先に絶景が待っているので、訪れる予定の人は装備を万全にしてから挑んでください。なお、道中でスマートフォンの電波は圏外になりました。



5:タウトゥ・シー・トラック(Tautu Sea Track)

美しい日の出が見られる絶景スポットだと聞いて、朝6時に車で向かいました。目的地周辺の道は狭く、両脇に草木が生い茂っているため、車内に警報音が鳴り続けます。しかし、そのまましばらく進んで悪路を抜けると、そこには絶景が広がってました。朝早いというのもあり、私たちの他には誰もいませんでした。



6:アバテレ・ビーチ(AVATELE BEACH)

絵画のように美しいビーチだと言われています。



透明度が高く、浅瀬が続いていました。



7:トーゴ・キャズム(TOGO CHASM)

比較的行きやすい絶景スポットのトーゴ・キャズム。



ニウエ島の壮大な自然を感じることができます。



はしごがかかっているところがありました。ここを降りるとさらに先に進めるのですが、落下の危険を感じたためここで引き返します。



8:アナパラ・キャズム(ANAPALA CHASM)

ハクプ村の隣にあります。階段があるので比較的探索しやすい絶景スポットです。



崖を下ると、その底に冷たい水が湧き出す泉がありました。川や湖のないニウエ島にとって、昔から水源として重要な場所だそうです。真っ暗なので、スマートフォンのライトで照らして撮影しました。



9:アヴァイキ洞窟(AVAIKI CAVE)

昔は王の浴場として使われていたアヴァイキ洞窟は、ニウエ島に来たら訪れるべき最高の場所だと言われています。日本が整備などのサポートを行ったことが看板に記載されていました。



他の絶景スポットにはないガッチリと整備された通路は、とても歩きやすかったです。海岸に出る直前のところまで来ると、輝いた日差しが幻想的でした。



10:ハイオ・ビーチ(HIO BEACH)

美しいサンセットを見ることができる絶景スポットだと聞いて行ってみました。蚊に刺されて大変だったハイオ・カフェの近くにあります。



少し雲が多めの天気でしたが、静かで美しいサンセットを見ることができました。



◆街で見かけた「.nu」ドメイン

それぞれの国には、「ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)」という国ごとに割り当てられたドメインが存在します。「ドメイン島巡り」は、そんなccTLDの中でも「島国」に割り当てられている約50種類のドメインに焦点をあて、実際にそのccTLDが割り当てられている島国を訪れて現地の魅力をレポートすると共に、「現地でそのドメインがどのように使われているのか?」を調べるのが目的。

ニウエ島に割り当てられているccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.nu」です。ちなみに、「nu」はスウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語で「今」を意味することから、北ヨーロッパで人気が出てしまったドメインでもあります。

ニウエ島の電力会社のメールアドレスでは、ニウエ政府用のドメイン「.gov.nu」が使われています。



病院の連絡先にも「.gov.nu」が使われていました。



ニウエの工業団地の連絡先。



◆現地でのSIM購入&速度調査

ニウエ国際空港の中にあるTelecom NiueでSIMカードを購入するとスタッフさんが設定してくれます。設定完了まで1人15分ほどかかりました。



滞在期間にかかわらず、プランは14日間で55NZドル(約5225円)しか選べません。



島のへき地では電波が届かなくなることもありましたが、中心部で速度を測定してみたところ5.5Mbpsでした。



海外に行く予定のある方は以下のページも参考にしてください。

最強の海外用eSIMはコレだ!海外用Wi-Fiはやめておくべきこれだけの理由|株式会社インターリンク

https://note.interlink.blog/n/nbc08ddc8169e

というわけで、今回のドメイン島巡りで訪れた場所は以下のGoogleマップ上でまとめて確認可能。

また、「ニウエ島まで実際どうやって行けばいいの?」というアクセスの詳細はここから確認可能です。

ドメイン「.nu」の詳細や申し込みについては、以下のリンクから確認できます。

.nuドメイン登録(ニウエ)|世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)



(文・写真:インターリンク https://www.interlink.or.jp/

ドメイン島巡り https://islanddomains.earth/)