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欧州で熾烈な価格競争

米国の自動車メーカーであるフォードは、欧州向けに販売する電動SUV、マスタング・マッハEの価格引き下げを発表した。英国では最大7000ポンド(約125万円)の値下げとなった。

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英国では現在、エントリーグレードの「セレクト」で4万3830ポンド(約800万円)からとなっており、ライバルであるテスラ・モデルYのスタート価格(4万4900ポンド)を下回っている。


大幅値下げを発表したフォード・マスタング・マッハE

大型バッテリーを搭載し、航続距離が最長600kmとなる上位グレード「プレミアム」は5万2380ポンド(約955万円)から、パフォーマンス重視の「GT」は6万7540ポンド(約1230万円)に値下げされた。こうしたフォードの価格改定は、テスラが最近実施した大幅値下げに対応したものと見られる。

フォードは今回の価格改定について「販売促進価格」であり、長期的なものではないとしているが、再び上方修正される時期は明らかにしていない。現在、英国向けのマスタング・マッハEで利用可能なファイナンスプランは12月末で終了する予定だ。

なお、フォードは2022年、原材料費の高騰を背景にマスタング・マッハEの価格を最大7700ポンド(約140万円)引き上げたが、今回の値下げはこれを事実上覆すものである。

フォードはマッハEを開発・販売するにあたり、テスラを強く意識しており、テスラと同様にディーラーを「代理店(agents)」とする直販方式を採用している。ディーラーではなくフォード自ら価格設定をコントロールし、価格の透明性を高める狙いだ。

英国で最も売れているEVはテスラ・モデルYである。フォードのジム・ファーリーCEOはライバルとの競争が激しい中、マスタング・マッハEをより低価格にするために製造コストの削減に積極的に取り組んできたと述べている。

フォードは以前、従来のバッテリーより安価なLFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーを年内に欧州に投入すると発表しているが、今回の値下げがこれを反映しているかどうかは不明だ。

自動車メーカー各社は、需要が伸び悩むなか、EV向けの割引や特別キャンペーンを提供せざるを得なくなっている。例えばメルセデス・ベンツの英国部門は、EV向けファイナンスの金利を0%にするとともに、EQCを8600ポンド(約155万円)割り引くとしている。