ナンバープレートを横にずらすのは合法?厳格化された取付け基準、結局何がNGなのか
2021年、ナンバープレートの設置基準が厳格化
現在、ナンバープレートの設置基準には細かい規定が設けられています。
2016年に国土交通省がナンバープレートに関する規定を発表し、ナンバープレートカバーの装着や折り返しが禁止されました。
そして、2021年には基準がさらに明確化され、ナンバープレートの上下左右の角度、フレームの幅や厚さ、ボルトカバーの大きさなどについても細かく数値が指定されたのです。
ナンバープレートカバーの禁止はもちろんのこと、同様の効果を目的としたシールなどの施工も禁止。ナンバープレートの文字が一部隠れてしまうようなフレームの装着や、折り返し、縦位置での装着なども禁止されています。
また、文字の色が褪せて識別しにくくなっているものや、”汚れ”によって見えなくなっているものも違反となります。
つまり、ナンバープレートの文字を識別しにくくする行為や、識別しにくい状態になっているのはNGということになるのです。
ナンバープレートを横に移動するのはOK?
ところで、街中を走行していると、フロントのナンバープレートが左右どちらかにずれているクルマを見かけることがあります。
軽自動車の場合、ナンバープレートが横にずれていることも多く、これはグリル中央部に設置されたラジエーターに走行風を導入するためとされています。
ほかにも、三菱 ランサーエボリューションのように冷却性能・空力性能を上げるために位置をずらしていたり、アルファロメオの車種のように、デザイン上の理由で横へ配置しているケースなどもあったりするのです。
これらのように、デザインや機能上の理由から位置を変更していることがありますが、なかには元々バンパー中央にあったナンバープレートを、横へずらしているクルマがあります。
元々のナンバープレート位置を変更することは、法律上問題ないのでしょうか。
新基準では“装着位置”に関する詳しい言及はなし
前述のように、取り付け角度やフレームの幅などに関して細かく規定されていますが、実は「位置」については、『番号の識別に支障が生じないよう、見やすい位置』とだけ記載されており、具体的な装着位置については言及されていません。
国土交通省自動車局に問い合わせてみると、「ナンバープレートの表示に係る基準では、”設置位置”については決められておりません。そのため、元々中央にあったナンバープレートを左右どちらかへ移動する場合、上下左右の角度やフレームの幅などの基準を満たしていれば問題ありません。」とのこと。
つまり、デザインや機能性の観点からナンバープレートを横に設置することや、中央から横へずらす行為は、”見えやすさ”という点をクリアしていれば、問題ないということになります。
ナンバープレートが元々横に付いているクルマはもちろん問題なく、自分で位置を移動する場合も、基準を満たせば違反にはならないのです。
ただし横に移動させる場合、「基準で定められている”角度”」には気を配らなければなりません。
何度も言うように、ナンバープレートを横にずらすのはOK。しかしバンパーは弧を描いているため、バンパーの形に合わせてそのまま移動させた場合、「左向き10°~左右向き0°」という基準内の角度に合致しなくなります。
横に移動させる場合は、「左向き10°~左右向き0°」「上向き10°~下向き10°」の範囲内で行わなければならない点に注意しましょう。
ナンバープレートをダッシュボードの上に置くのはNG
では、ナンバープレートをダッシュボードに移動させるのはどうかというと、これは完全にアウト。取り付け基準において、ナンバープレートを被覆することは禁止(無色透明でも不可)であるため、フロントガラスの内側にある時点でNGです。
さらには、ダッシュボードに置くことによって、ナンバープレートが完全に上を向いてしまうため、「上向き10°~下向き10°」という基準にも適合していません。
フロントガラスに太陽光などが反射して見えにくくなってしまうことも考えられるため、「見えやすい位置」とは言い難いですし、なにより「確実に取り付けていること」という点に合致しないでしょう。
ここまでお話したように、2021年からナンバープレートの取り付け基準がかなり厳しくなりましたが、意外にも「フロントナンバーの取り付け位置」については明確な基準が設けられていません。
つまり、基準が厳しくなった今でも、ナンバープレートを横にずらすという行為は合法なのです。
しかし、取り付け位置によっては、角度の基準を満たさなくなってしまう可能性があるため、自分で位置を変更する場合は、『車のナンバープレートの表示に係る新基準』をしっかりと確認するようにしましょう。
