コムロコインまで登場!? 今さら聞けない仮想通貨&マイニング

写真拡大 (全4枚)

仮想通貨という言葉は知っているが、それがどういうものかを知らない人は、詐欺や煽りにあうケースも少なくない。

MMD研究所が2022年4月に実施した「仮想通貨(暗号資産)に関する調査」によると、仮想通貨の認知は67.5%、内容理解は29.6%、保有経験は9.1%であり、最も保有経験があるのは男性30代、次いで男性20代となった。

最近では、2021年6月、「TITAN(チタン)」と呼ばれる仮想通貨の資産価値の下落が記憶に新しい。某有名ブロガーが「現代の錬金術」とTITANを煽った翌日、その資産価値が42億分の1にまで下落した。

そこで、ここでは仮想通貨と、それに関わるマイニングをわかりやすくまとめた。


■仮想通貨とは、なにか
仮想通貨は、電子データのみで取引する通貨のことだ。暗号資産といわれることもある。

我々が日常生活で使用する貨幣や紙幣は、「法定通貨」と呼ばれる。
政府が通貨としての価値を保障しているため、その国で使用できる。

それに対して仮想通貨は、発行元と参加者の承認により使用することができる。
わかりやすくいえば、誰かが仮想通貨を作り、その通貨を使用するコミュニティがあれば、使用できる。

しかし、それでは法定通貨のように世の中で使用できないし、セキュリティの問題もある。
セキュリティが甘ければ、通貨を偽造されて、大きな損害を被ってしまう。
そこでブロックチェーンと呼ばれる暗号化技術により、セキュリティとともに価値を保障することで、法定通貨のような使い方でも安心できるシステムを実現した。

ブロックチェーンでは、分散ネットワークを利用して、参加者の端末同士が情報を共有している。
仮に一部の端末がネットワークから落ちても、ほかの端末に情報があるため、仮想通貨として保障され、いつでも取引ができる。

代表的な仮想通貨が「ビットコイン」だ。
現在、ビットコインのようにメジャーな仮想通貨は、取引所により売買ができる。


ブロックチェーンのイメージ。ネットワークが構築されている



■仮想通貨の現状
仮想通貨の使い方としては、
・貨幣の代わり
・投資対象
この2つがある。

〇貨幣の代わり
送金や決算、公共料金の支払いに仮想通貨を使用できる。
公共料金と聞くと、驚く人がいるかもしれないが、
・ニチガス
・滋賀電力
・Coincheckでんき
これらが仮想通貨に対応している。

〇投資対象
仮想通貨は、取引所を通じて売買されるため、株のように価値が変わる。
安価なときに入手して、高価なときに売れば、その差が利益となる。

株に似ているが、大きな違いは、
・乱高下が激しい
・ストップ高、ストップ安がない
この2点だ。

価値が上がっているときはよいが、価値が一気に下がるので注意が必要だ。
さらにストップ高、ストップ安がないため、どこまで上がるのか、下がるのかもわからない。

たとえば既存の株取引であれば、500円の株であれば、制限値幅が100円なので、
・ストップ高 600円
・ストップ安 400円
このように上限と下限が決まっているが、仮想通貨には、上限と下限がない。

さらに仮想通貨には、怪しいものも存在する。
たとえば、「コムロコイン」という仮想通貨は、ある人の資金調達を目的としたコインとされているが、本当のところは不明なのだ。

こうしたリスキーな面もあるにもかかわらず、得体の知れない仮想通貨に投資する人がいるのは、そこに一攫千金の夢があるからだろう。


GMOコインによるビットコインチャート。1時間の間に乱高下が激しい



■仮想通貨とマイニングとの関係
仮想通貨の話で、必ず出てくるのがマイニングだ。
仮想通貨は、取引所で売買して入手できるほかに、マイニングで入手する方法がある。

マイニングとは、コンピューターにより仮想通貨の取引を承認することだ。

マイニングは、
・パソコン
・ソフト
・取引口座
この3つがあれば、誰でもできる。

マイニングでは、最初に承認した参加者だけに、報酬が仮想通貨で支払われる。
報酬を得るために高性能なパソコンを必要とするため、高性能なパーツも必要になり、初期費用のコストも高くなる。

あまりにパソコンの性能を上げると、
・パソコン代
・電気代
この2点のコストがかさみ、投資資金の回収が難しくなり、報酬どころでなくなることもある。


■仮想通貨×ネットワークビジネス、あぶない実体
仮想通貨で、特に気を付けなければいけないのが、仮想通貨をフックにしたネットワークビジネスだ。

ビジネスの内容は、
・会員が出資した金をもとに、独自の仮想通貨を購入させる
・出資金によるマイニングで得た利益を、配当として会員に還元する
・紹介した友達が入会すると、紹介料が支払われる
一見すると問題なさそうに思えるが、怪しい手口がある。
それがポンジ・スキームだ。

ポンジ・スキームでは、出資金を運用せずに、あとから入会した人の出資金を配当と偽って還元する。
入会者は友達を新しい会員として入会させる。入会した友達は、配当金がもらえるため、新たに友達を入会させる。

入会者が増えていれば問題ないが、入会者がいなくなると、配当金が払えずに破綻する。
これがポンジ・スキームだ。


ポンジ・スキームによるネットワークビジネスのイメージ


ポンジ・スキームで最近話題になったのが、「D9 Club」による集団詐欺だ。
「D9 Club」ではオンラインスクール×ネットワークビジネスのかたちで、日利0.5〜1%以上、月利15〜30%以上の配当をうたって会員を集めた。

2017年4月16日、ヒルトン東京お台場で開催された「D9 Club 東京お台場 コンベンション」では、MCにタレントの布川敏和さんを起用して信憑性、信頼性をアピールした。
有名な芸能人や著名人を利用するのも、この手のビジネスの常套手段だ。


仮装通貨に関連した最近のトピックスとしては、アルゼンチンの銀行2社が仮想通貨の取引を開始した。
また、仮想通貨へのニーズの高まりから、中央銀行が発行する「中央銀行デジタル通貨」の実現を各国が進めており、日本を含む先進各国もCBDCの発行を慎重に検討している。

仮想通貨には、大きなメリットとともに、常にデメリットもつきまとう。
しかし、メリットがデメリットを大きく上回ることから、仮想通貨は今後も広まっていくと予測される。

仮想通貨(暗号資産)に関する調査(PDF)- MMD研究所




ITライフハック 関口哲司