【ファンキー通信】なぜ関西には「黒タク」が多い?

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 皆さんタクシーの色といえば何色を想像しますか? 実はこのタクシーの色は地域によってかなり違っているようです。なんでも関西では黒色のタクシーが多いというのです。そう、圧倒的に黒が多いんです。ということで、まずは大阪タクシー協会にこのことについて話を伺いました。

 どうして関西のタクシーは黒色が多いのですか?

 「関西人の合理性が影響していると思います。車体に貼っている広告マグネットなどを取って、タクシーをセミハイヤー的に使おうという人が多いんです。なのでハイヤーの台数も、東京の約3800台に対し大阪は約200台程度です。冠婚葬祭の時も表示灯などを外してハイヤーとして皆さんタクシーを使っていますね」(大阪タクシー協会 梅本さん))

 タクシーもハイヤーもそれほど違いはないという考え方は、さすが合理性に富んだ関西人ならでは。それでは、いつ頃から黒いタクシーが関西でこれほど一般的になったのでしょうか。一説によると1970年の大阪万博時に黒いタクシーは高級感があるということで、人気が出始め、増えていったという話もありますが・・・。

 「それはちょっと分かりませんが、相当古くから黒色が圧倒的だったと聞いています」(同)

 では現在、黒色タクシーの割合はどれくらいですか?

 「約80%ぐらいじゃないかな。でも最近は規制緩和(タクシー台数制限の撤廃)で、時代とともにカラフルなボディーも若干見受けられますよ」(同)

 一方、関東では黒いタクシーはどんな状況なのか。東京乗用旅客自動車協会広報部の朝見さんにも話を伺ってみました。

 「いわゆる黒タクですよね。東京でもここ最近は大手の会社に黒いタクシーが多いです。車体にステッカーを貼らずに高級感を出そうということだと思いますね」(同)

 話によると、東京では各タクシー会社が属しているそれぞれの協同組合に赤、黄、緑など、決まった色があり、その色がタクシーのボディーカラーとして使われていることが多いのだそう。だから東京では比較的いろいろなカラーのタクシーが見られるというわけです。

 普段あまり気にすることのないタクシーのカラーリング。実は地域ごとにいろいろな事情があるんですね。(清水憲一/verb)