汚染物質の影響で毒々しく赤色に染まった川(画像は『The Sun 2020年11月7日付「RED TIDE Mystery as rivers in Russia turn BLOOD RED and animals refuse to enter ‘toxic’ water」(Credit: East2west News)』のスクリーンショット)

写真拡大

ロシアのある都市でこのほど突然、川が真っ赤に変色した。あまりに人工的で毒々しい赤色に野生のカモも近寄らないという。原因は地元企業が排出した物質と推測されているが、物質の詳細などは明らかになっていないという。『The Sun』『LADbible』などが伝えた。

ロシアのシベリア連邦管区にあるケメロヴォ市内には、トム川とIskitimka川の2本の川が流れている。Iskitimka川が真っ赤に変色していると話題になり、その画像や動画がSNS上で拡散された。

写真を見ると明らかに何らかの物質で汚染されたような毒々しい色合いをしている。地元住民のアンドリュー・ジャーマンさん(Andrey German)は「川にカモは1匹もいませんよ。みんな川の土手に留まっています」と明かしており、普段川を泳いでいるカモたちも野生の勘が働くのか川を泳ごうとしないという。

他の住人は「ビートルートで作ったボルシチみたいに真っ赤だよ。とはいっても毒があるのだろうけどね」「こんなの川じゃないわ。クランベリーのグミみたいよ」とコメントしている。

この現象はIskitimka川だけに収まらず、近くを流れるトム川やモスクワ南西部のナロ・フォミンスクという町を流れる川にも赤い汚染水が流れ出してしまっているという。

今回の件についてケメロヴォ市の関係者は「詰まった排水溝から赤い水が流れ出しているのを確認しましたが、汚染の原因となっている物質は明らかになっていません」と公表しており、現在も調査が続けられているという。

ケメロヴォ市の副知事であるアンドレイ・パノブさん(Andrei Panov)は「市の雨水排水システムが汚染水の流出源の可能性があります。現在警察が犯人の特定を急いでいます」と話している一方で、環境省の代表者は「地元企業が大量の赤い物質を排出した可能性があります」と語っており、政府も混乱しているようだ。地元住民は詳細を伝えられていないと不満を口にしている。

今のところ健康被害については報告されていないが、川の水に触れたりすれば健康を害するおそれがあるという。

画像は『The Sun 2020年11月7日付「RED TIDE Mystery as rivers in Russia turn BLOOD RED and animals refuse to enter ‘toxic’ water」(Credit: East2west News)(Credit: Andrey German)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)