アクアマリンが入居しているビル

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 (株)アクアマリン(TDB企業コード:751004567、資本金2800万円、東京都千代田区神田須田町2-3-16、登記面=東京都板橋区若木1-17-19、代表鍋田洋子氏、従業員16名)は、8月3日に東京地裁へ自己破産を申請した。

 申請代理人は武藤純人弁護士(東京都中央区京橋3-9-8、光麗法律事務所、電話03-5159-5055)ほか1名。
 
 当社は2011年(平成23年)10月に設立。人気アニメキャラクターのフィギュアを中心に、缶バッジ、チャーム、キーホルダー、マイクロファイバータオルなどグッズ類の販売を手がけていた。製造については、フィギュアの原型はすべて当社で製造し、その後の生産は、中国の協力工場をはじめ、国内の製造業者に委託。フィギュアやグッズを取り扱う問屋や小売店など約30社に販路を築いていた。近時は、「Fateシリーズ」や「艦隊これくしょん」などのフィギュアが人気となっていたほか、2017年9月期からプラモデルや高価格帯の胸像など大人向けのグッズの製造販売を開始するなど業容の拡大を図り、2017年9月期には年売上高約5億700万円を計上していた。

 しかし、同業他社との競合が激しいなか、フィギュアを中心に既存得意先からの受注を確保していたものの、今年1月に入り、製造拠点の中国で新型コロナウイルスが蔓延し、工場の稼働低下に伴い納期遅延が発生したことに加え、その後、日本国内でも新型コロナウイルスの感染が拡大したことで受注が減少。財務内容も債務超過と厳しい運営を強いられるなか、新型コロナウイルスの感染拡大が収束せず、先行きの見通しが立たなくなったことから、今回の措置となった。
 
 負債は約4億9000万円の見込み。なお、破産手続きを進めるなかで、弁護士との協議のもと、事業継続の可能性について模索している。

 東京都内で確認された新型コロナウイルス関連倒産は100件目となる。