新種の毒蛇がハリー・ポッターにちなんで「スリザリン」と名付けられる

新たに発見された毒蛇に、史上最も販売されたシリーズ書籍として知られる「ハリー・ポッター」シリーズの登場人物「サラザール・スリザリン」にちなんだ「Trimeresurus Slytherin(トリメレスラス・スリザリン)」という学名が与えられました。このニュースを報じた科学系ニュースサイトScience Alertは、「最も適切な学名」と評しています。
A new species of green pit vipers of the genus Trimeresurus Lacépède, 1804 (Reptilia, Serpentes, Viperidae) from western Arunachal Pradesh, India
New Species of Slithering Snake Has Been Named For Salazar Slytherin
https://www.sciencealert.com/new-species-of-slithering-snake-has-been-named-for-salazar-slytherin
トリメレスラス・スリザリンは、アジアに生息する毒蛇のグループである「トリメレスラス属」に分類される新種で、インド東部のアルナーチャル・プラデーシュ州の森林地帯で発見されました。
トリメレスラス・スリザリンは見た目は鮮やかな黄緑色で、頭の中に赤外線感知器官のピット器官を有しています。以下がトリメレスラス・スリザリンの写真。

とぐろを巻いた状態の上面・下面が以下。

頭部はこんな感じ。

インドの国立生物科学研究所やボンベイ自然誌協会の合同研究チームによると、トリメレスラス・スリザリンは同じトリメレスラス属のトリメレスラス・セプテントリオナリスやトリメレスラス・インスラリス、トリメレスラス・アナボラブリスとよく似ていたとのこと。しかし、よく見ると歯の本数や生殖器の形状などに違いが見られたため、研究チームはDNA調査を実施。その結果、トリメレスラス・スリザリンが既知のトリメレスラス属のヘビとは別種だと判明しました。
どのような経緯でサラザール・スリザリンにちなんだ名称を付けたかは不明ですが、研究チームはトリメレスラス・スリザリンが新種であるという論文の中に、「この新種は、J・K・ローリングが考えたホグワーツ魔法魔術学校の共同創設者の1人でヘビと自由に話す能力を持っていたサラザール・スリザリンにちなんで名付けられた。通称として、『サラザールの毒蛇』というものを推奨する」と記しています。
トリメレスラス・スリザリンの生息するインド東部のヒマラヤ山脈近郊は、生物多様性ホットスポットの1つとして知られています。研究チームは、本論文に「インド北東部全体で実施される生物調査は、道路拡張・農業・水力発電プロジェクトなどの多数の開発活動によって脅かされている生物多様性を記録するのに役立つだろう」と記しています。
ハリー・ポッターにちなんで名付けられた生物は、トリメレスラス・スリザリンだけではありません。2014年に発見されたハチの新種は作中に登場する魔法使い専門刑務所であるアズカバンの看守として活動する魔法生物「ディメンター」にちなんだ名前を、2016年に発見されたクモの新種はその形状から意思を持って喋る帽子の「組み分け帽子」にちなんだ名前をそれぞれ与えられています。
組み分け帽子に似ているというクモは、以下の記事で見ることができます。
ハリー・ポッターの組分け帽子にあやかった名前が新種のクモに付けられ、作者のローリングも祝福 - GIGAZINE

By Sonny Abesamis
