サムスンの1億800万画素スマホ発表で、「1億画素」時代が意外に早くやってくる?

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中国のシャオミの「Mi Note 10」は、日本でも1億800万画素(108メガピクセル)カメラを搭載していることで大きな話題を集めたスマートフォンだ。

スマートフォンのカメラ画質は年々上がっているが、ついに「億」を超える画素数に到達したことで世界中が驚かされた。

これだけ画素数が上がれば、さぞかし美しい写真が撮れるだろうと誰しもそう思うところだが、カメラの画質には画素数だけで決まるわけではない。
光を受けるイメージセンサーの大きさ、レンズ性能も画質には大きな影響を及ぼす。また撮影後に画像処理するためのCPU性能も重要となる。

Mi Note 10はスマートフォンとしては、ミッドハイレンジクラスのCPUであるSnap
dragon 765Gを採用しているためか、1億800万画素の撮影画像の保存には若干の時間がかかる。
また1億800万画素で保存した写真はファイルサイズが20から30MBと大きいため、画像のバックアップや画像の転送も、ほかのスマートフォンに比べ時間がかかる点にも注意が必要だ。


シャオミMi Note 10は1億800万画素(108MP)カメラを搭載


とはいえ現在のスマートフォンのカメラ性能は、ハイエンドなデジタルカメラの画質を超えてはいない。スマートフォンカメラの進化はこれからまだまだ続いていくのだ。
メーカーによっては「億の画素数はいらない」というコメントを出しているが、Mi Note 10のカメラセンサーを開発したサムスンは、高画質化を進め今年中にさらに上の1億5000万画素のセンサーを出すべく開発中だという。


そんな中サムスンは、2月に発表した「Galaxy S20 Ultra」に早くも第二世代目の1億800万画素センサーのカメラを搭載した。
Galaxy S20 Ultraは100倍デジタルズームにも対応し、カメラ性能の向上を大きくアピールしているモデルだ。
実際のカメラ画質に関してはソニー製センサーを搭載する下位モデルの評価が高いとの声も聞かれるが、市場では画素数の高いモデルのほうが消費者受けしやすいというのも事実である。


Galaxy S20 Ultraも108MPを大きくアピールしている


ほかのメーカーではノキア(HMD Global)が今年後半に発売予定の「Nokia 9.3」が1億800万画素センサーを搭載すると言われており、サムスンのセンサーを採用する事例が今年は増えそうだ。
Nokia 9シリーズの初代モデル「Nokia 9 PureView」はカールツァイスのカメラを5つ搭載したカメラフォンであり、ノキアのスマートフォンがカメラに強いことをアピールしたモデルでもあった。
後継機となるNokia 9.3もカメラに特化したスマートフォンとなることから、最高画質のセンサーを搭載して再び話題を集めようとしているのだろう。

一方、現在のスマートフォン業界で最もカメラの評価が高いファーウェイは、最新モデル「P40」シリーズでソニー製の5000万画素センサーを搭載している。
シャオミより画素数は半分になるが、センサーの大きさは1/2.8で、サムスンの1億800万画素センサーの1/3.3よりも大型だ。
しかもRYYB(Red/Yellow/Yellow/Black)センサーにより40%多い光を取り込める。それによりISO 20万4800という超高感度も実現している(P40 Pro、P40 Pro+の2機種)。


ファーウェイP40 Pro+はセンサーサイズが大きい


スマートフォンカメラは、このように単純に画素数を上げればいいというものではないのだが、サムスンが今後さらに画素数の高いイメージセンサーを搭載していけば、ソニーも対抗してくることは十分に考えられる。


一般消費者にとっては、「1億画素」の印象は強く、大きな影響を受けるのも事実だ。
日本でもスマートフォンを販売するOPPOの海外最新モデル「Ace2」は、4800万画素センサーのカメラを搭載しているが、4つのカメラを複合することで、疑似的に1億画素の画質を生成できる。製品紹介には「1億画素」の表示を入れており、画素数で目を惹こうとしているのだ。


OPPO Ace2は1億画素相当の写真を撮影できる


スマートフォンメーカーが製品をアピールするポイントは、CPU、バッテリー、画面サイズ、そしてカメラなど様々なものがある。そのどのアピールポイントも、いまも進化が続いている。

いずれカメラ画素数は「億画素」が当たり前の時代が来るのかもしれない。
そしてそのころには画素数だけでなく、レンズの明るさやセンサーサイズなども向上しているだろう。

スマートフォンメーカーには、画素数などのスペック競争だけではなく、現在進められているAIを活用した写真撮影の楽しさのように、デジタルカメラではできないスマートフォンカメラならでは写真が写せるカメラを追及してほしいものである。


執筆 山根康宏