ちょもすけさんのツイートより

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神社に訪れたら、まず境内の手水舎で手指や口を清めるのが参拝の作法だが、現在は多くの神社で手水舎から柄杓が撤去されたり、水が抜かれたりしている。

神社に訪れたら、まず境内の手水舎で手指や口を清めるのが参拝の作法だが、現在は多くの神社で手水舎から柄杓が撤去されたり、水が抜かれたりしている。

新型コロナウイルスの感染を防止するためだ。柄杓には、不特定多数が触れ、人によっては口をつけてしまうこともある。

東京都三鷹市の玉光神社も、手水舎から柄杓を撤去し、水も止めた。しかし、その代わりに水盤の上にあるものを置いて、手や口の洗浄を可能にした。その方法が、ツイッターで話題になっている。


ちょもすけさんのツイートより

液体せっけんを入れるようなポンプボトルのそばには、

「コロナウイルスの感染を予防するため、消毒液の使用を以て手水の禊と致します」

という説明書き。「消毒液の使用を以て手水の禊と致します」。なんだか異様なパンチがある。「消毒」と「禊」という一緒に使われることのなさそうな言葉が同居しているせいだろうか...。

内容としては、水のかわりにポンプの中の「次亜塩素酸水」を使って手を清めてほしいというもので、まさに臨機応変といった感じ。ツイッターでは、玉光神社の感染対策を

「間違ってないwww清まるwww」
「こういう寛容さは素晴らしいですね」
「柔軟な考えですき」

など評価する声が多く寄せられている。

「消毒薬でお禊という形に」

Jタウンネット編集部は18日、玉光神社を電話取材。これに応じた担当者によると、消毒液を置き始めたのは2週間ほど前。3月になってすぐ設置したそうだ。

「柄杓を介して手水を行うというのは、感染のリスクがあるだろうと。柄杓が無くても水を出しっぱなしにして、直接手をかざして行っても、たまった水にウイルスがたまる可能性がありますので、水は止めるしかないと。
手水舎で洗うというのは、お禊という宗教行為ですので、なくすわけにはいかないというところで、消毒薬でお禊という形に変えさせてもらいました」

消毒液として、アルコールではなく「次亜塩素酸」を使っているのは、肌に優しいからだという。

「色々調べたら、次亜塩素酸水っていうのが一番強力で、体に一番優しい。歯医者さんの口の中の洗浄にも使うくらいですので。
我々も日に何十回と消毒をしていますが、手がボロボロになるということはないです」

とのこと。厚生労働省の資料でも、次亜塩素酸水は高い殺菌効果を持ちながら、手荒れや環境負荷が少ないとされている。また、歯医者でうがい薬として使われることもあるので、口をすすぐこともできるそう。

「歯医者さんでも使ってますから、手にくんでいただいて、口に含んでいただいても何の問題もない」

アルコール消毒液ではこうはいかない。口をすすぐ人を想定して次亜塩素酸水を選んだわけではないそうだが、手水にはうってつけの消毒液だったわけだ。