映画好きの地味な夫が、不倫でボロを出したおバカな行動
 皆さんは夫や彼氏に嘘をつく時、どんな事に気をつけていますか?

 悟られないように、なるべくいつも通りの振る舞いをしようと心がける方も多いのではないでしょうか。

 今回は、夫のある変化で不倫に気がついてしまった女性のお話を聞いてみましょう。

 山崎夏海さん(仮名・38歳・パート)は、夫のKさん(41歳・会社員)と結婚して15年になります。

「Kとはもう10年以上セックスレスですし、もはや空気のような存在ですが…仲は悪くないと思います。会話もそれなりにありますし」

 そして2人は、月一ペースで一緒に映画を観に行っているんだとか。

「Kが映画好きなので。しかも彼は友達もほとんどいないので、映画を語る相手が私しかいないんですよ」

 そんな夫に、変化が現れたのは3ヶ月程前でした。

◆ジョギングを日課にし、気になる発言をする夫

「毎日『疲れた、疲れた』ばかり言って、ソファーで寝そべってばかりだったKが急にジョギングを始めたんですよ。どういう風の吹き回し?と思いました」

 それから雨の日以外、毎晩40分走る事が日課になったKさん。汗をかきながら清々しい顔をして帰ってきるのを、夏海さんはほほえましい気持ちで見守っていたそう。

「ジョギングを3日坊主でやめずに続けられた事が自信になったのか、以前より明るくなったKを見てよかったなと思いました。映画以外の趣味を持つのも良い事ですし」

 ですが、気にかかる発言が目立つようになってきたKさん。

「Kが『この間のあの話だけどさ〜』と、私が聞いた事のない話を楽しそうにする事が度々あって。ん?と思いながらも聞き流していたのですが」

 ついには「あの一緒に観た映画が、宇多丸さんのラジオの映画批評コーナーで取り上げられてて…」とまだ一緒に観ていない映画の事を語り出す夫。

「いったい誰と観に行ったの?と思いました。1人で観に行ったのなら、そんな間違いはしないだろうし」

◆夫のスマホには不倫の証拠だらけ

 夫の様々な変化に、もしかして不倫してるのかも?と疑った夏海さんは、彼が寝ているスキに初めてスマホを盗み見しました。

「パスコードがわからなくてあせったのですが、Kの生まれた年を入れたらビンゴでした。LINEを見てみたら…やっぱり部下らしき若い女の子と不倫していたんですよ」

 そこには、Kさんと彼女がイチャイチャしている写真や、映画のうんちくを語る彼に「すごく詳しくて尊敬しちゃいます(はぁと)」と彼女が返す、楽しそうなやり取りがあふれていました。

「久しぶりに恋をして浮かれちゃってるんでしょうけど、ホント変化が分かりやすすぎてバレバレだよとあきれましたね」

 もう夫にトキメキなどは感じませんが、不倫するのはカンベンして欲しい。ですが夫につかみかかって怒る情熱も、もうない夏海さんは…。

「Kに『不倫してるのバレているよ。もし私と別れる気がないなら、その女の子と1週間以内に別れてくれる?そしたらこのまま一切怒らずに無かった事にしてあげる』とLINEを送ったんですよ」

 その後に続けてもう一通「もしそうしてくれるのなら、いつものドラえもんのスタンプ送ってくれる?言い訳は一切聞きたくないのでお願いします」と送ったそう。

◆不倫映画をスルーするようになった夫

「次の日の朝、トイレの中で私のLINEを読んだみたいで…その後家を出る時もずっと私の目が見られなくて、ものすごい挙動不審でしたね」

 その日のお昼に、夫からドラえもんが笑顔でOKと言っている、いつものスタンプが送られてきたそう。

「その後、毎日KのLINEをチェックしましたが、どうやらちゃんと彼女とは別れてくれたみたいです。彼女に『なんで急にそんな事言うの?』とゴネられて、バカ正直に『妻にバレたから』と言って引かれていました」

 それから、夏海さんと夫は不倫の事は一切口にせず…以前と同じように一緒に暮らしているのだとか。

「先日また2人で映画を観ようと言う事になり、どの映画にするか一緒に選んでいたら…Kが不倫の映画をスルーしていてちょっと笑っちゃいましたね」

 それからも引き続き、夫の不倫チェックのために、3日に1度LINEをこっそり盗み見している夏海さんなのでした。

<文&イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。