コインチェック、466億円補償も顧客保護に課題残る
処分を受けて同日、会見したコインチェックの大塚雄介取締役最高執行責任者(COO)は「顧客保護の観点から抜本的な経営体制の見直しを行い、顧客保護を徹底した経営戦略を行っていく」と意気込みを示した。業容拡大について大塚取締役は「2017年10月頃から、仮想通貨全体の価格が一気に急騰して顧客が増えた」とし、顧客対応に追われていたことを伺わせた。
実際、今回初めて明らかにした同社が取り扱う全13仮想通貨の取引高(取引所と販売所の合計)は、17年7月の2868億円から12月は3兆8537億円と短期間で約13倍にも拡大した。累計口座(ウォレット)数は8日時点で170万口座もあった。
同社では取引量の約8割が取引所でのもので、残りの2割程度が同社で仮想通貨を購入したり売却したりしている。ここからの手数料が同社の収益の源泉となっている。つまり同社は、他から仮想通貨を仕入れて販売所で顧客に売るか、あるいは顧客から買い上げて他で売り、このスプレッド(利ざや)で収益を成り立たせている。
同社は国内で最大級の仮想通貨を取り扱っているが、さらに利用者を増やしスプレッドを稼ぐために、システムリスク管理態勢が不十分なままテレビCMを多用し顧客を獲得しようとしていた。そのビジネスモデルには、顧客を二の次とする姿勢が見え隠れする。
(文=山谷逸平)

