学生の窓口編集部

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お祝い膳の定番といえば「赤飯」。そのルーツをたどると、縄文時代末期、中国大陸より日本に伝わってきた「赤米」を蒸したものが始まりです。

当時、赤=邪気をはらう力がある、と信じられていたため、お供え物や凶事の席でふるまわれていました。現在は、小豆で着色された赤飯が一般的ですが、茹でると中心から割けてしまう小豆が「切腹」を連想させることからタブーとされ、色や味が似ていて「神様に捧げる」が語源とされる「ささげ豆」が利用された時代もあったようです。また、今も昔も赤飯の飾りとして添えられている南天の葉には「難を転ずる」という語源もあり、古代より信仰的な意を込めて「特別な日」に食べ続けられてきた赤飯は、神聖なる日本の「ソウルフード」と呼ぶべき食品なのです。

■「赤」のソウルフード

赤飯の元祖は、古代・中国大陸から伝わってきた「赤米」を蒸したもの。当時、赤米は大変貴重だったうえ、赤色には「邪気をはらう力があると信じられてきたため、赤飯は神に捧げるお供え物とされていただけでなく、お葬式などの凶事の席でも「魔除け/厄ばらい」のためにふるまわれていました。

神社の鳥居などに赤(朱色)が多く使われているのは、邪気ばらいや災厄防止のためという説がありますが、現在も還暦を祝う赤い「ちゃんちゃんこ」やお地蔵さんのよだれ掛けなど、赤いものを身につける風習が残っていることから、赤は呪力ある神聖な色として考えられてきたことがわかりますね。

小豆で色付けする赤飯は、江戸時代中期頃に広まったとみられていますが、その頃から赤飯には「難を転ずる」のゴロから、防虫/防腐作用のある南天(なんてん)の葉を飾り、縁起の良い物として慶事の席でもふるまわれるようになったようです。しかし、茹でると中心(胴)から割けてしまう小豆は「切腹」を連想させ、縁起が悪いと武士に敬遠されたため、胴割れせず「神様に捧げる」が語源とされる「ささげ豆」が利用されていた時期もありました。現在も、「凶事には小豆で炊き、慶事にはささげ豆で炊く」「凶事には黒大豆で炊く」など、地域によってさまざまな風習が残っているのです。

■赤飯で健康に!

現在主流の「もち米」に小豆を混ぜた赤飯は、食べ応えがあって腹持ちがよく栄養価も高いため、日常食/非常食としての普及も進んでいます。赤飯弁当や赤飯おにぎりなどは、スーパーやコンビニでよく見かけるようになり、お湯を注ぐだけで食べられるフリーズドライ製品は、普段の食卓にはもちろん、防災グッズとしても定番のアイテムです。「赤飯缶」は自衛隊の糧食にも採用されていますが、お祝い膳のイメージが強すぎるせいか災害時に不謹慎…という意見が多く寄せられ、現在はあまり見かけなくなりました。

赤飯には、生活習慣病予防や老化防止、免疫力アップなどのさまざまな効能が認められているため、「イチから作るのはちょっと面倒……」なひとは、簡易食品などを上手に利用しながら、気軽に取り入れるとよさそうですね。

■まとめ

 ・赤飯の原型は、中国大陸より日本に伝わってきた「赤米」を蒸したもの
 ・赤には邪気を祓う力があると信じられ、凶事/慶事でふるまわれた
 ・胴割れする小豆=切腹のイメージから、「ささげ豆」が代用された時期もあった
 ・腹持ちが良く栄養価の高い赤飯は、非常食としても優秀

(熊田 由紀/ガリレオワークス)