自然愛好家が自宅付近の森を散歩中に、偶然「新種のリンゴ」を発見しました。

New variety of apple discovered by Wiltshire runner | Fruit | The Guardian

https://www.theguardian.com/food/2020/nov/28/new-variety-of-apple-discovered-by-wiltshire-runner

Apple found by chance on woodland run is ‘interesting' new variety - The Irish News

https://www.irishnews.com/magazine/daily/2020/11/28/news/apple-found-by-chance-on-woodland-run-is-interesting-new-variety-2144652/

イギリスのウィルトシャー州のナダー渓谷近郊に住むアーチー・トーマス氏は、2020年11月に自宅付近の森林地帯の道沿いを散歩していたところ、たくさんの果実を付けた樹齢の長そうなリンゴの木を発見しました。野生植物の保護団体Plantlifeに勤務しているトーマス氏は、奇妙な斑点が付いた淡い色の珍しいリンゴに興味を抱いて、品種を特定したいと思ったとのこと。

発見当初の気持ちについて「私は果物の専門家ではありませんが、見たことのあるどのリンゴとも異なる見た目で、非常に珍しいと考えていました。もし新種ならば、名前を付けることもできるのかも、とも」とトーマス氏は語ります。こうしてトーマス氏はイギリス王立園芸協会の果物識別サービスに問題のリンゴを送付することにしました。以下が問題のリンゴの実物を持つトーマス氏。

王立園芸協会のジム・アーバリー氏が問題のリンゴを鑑定したところ、人間に栽培された品種ではなく、未発見の野生種であることがわかりました。問題のリンゴは園芸種とヨーロッパ固有の野生種であるMalus sylvestrisとの交配種である可能性がありますが、詳しくは不明。一般的に道ばたに生えたリンゴの木はスーパーマーケットで購入したリンゴの実が放置された結果生えてきたというケースが多いそうですが、トーマス氏が発見したリンゴの木は樹齢が100年以上とみられており、少なくとも現代のスーパーマーケットで購入したリンゴから成長したものではないとのこと。

アーバリー氏によると、味はかなりの美味で、リンゴの風味に加えて酸味やタンニンの味わいが感じられるそうで、生で食すのにも料理に使うのにも適しているとのこと。トーマス氏は「自分が発見したので偏見があると思います」と語りつつも、「生で食べるのに十分な甘さで、素晴らしい味だと思いました」とコメントしています。

アーバリー氏は問題のリンゴの名前を決めるのに迷っているそうで、「7歳になる私の息子はサッカーポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手にちなんだ『クリスティアーノロナウドリンゴ』がいいと主張していますが、それ以外にする予定です」と語っています。種から育てたリンゴの木はもとの木とは異なる品種になるという特性があるため、問題のリンゴは接ぎ木で増やされる予定です。トーマス氏の同僚であるPlantlifeのトレバー・ダインズ博士は「私はリンゴが大好きで、アーチーの発見に息をのむほど驚かされています。どうやってこのリンゴがそこにたどり着いたのか、どうして生まれたのか、何かわかることがあるのか、こういったことは推測するしかできませんが、それが植物学の楽しさです。こういった謎は、田舎への愛を深めてくれます」とコメントしています。