主要な閣僚たちが相次いで、目玉政策での失敗隠しやお手柄作りに全力疾走を開始した。

 まず、以前の姿勢を大きく変えているのが、前原誠司国土交通大臣だ。日本航空(JAL)の再建策作りにおいて、国際線からの撤退を拒んでいたのに、最近は、むしろ、猛烈な就航路線の削減などを迫り、JALの稲盛和夫会長との関係を悪化させているという。

 一方で、内閣の要の立場にある菅直人副総理兼財務大臣と仙谷由人国家戦略担当大臣の2人は、財政再建へ向けた消費税の見直し論議を解禁した。

 原口一博総務大臣も、2015年に国内の全世帯が超高速ブロードバンドを実際に利用する状況にするため、長年の懸案である日本電信電話(NTT)の再編問題まで視野に入れた「光の道」構想の取りまとめを急いでいる。

 それぞれ昨年9月の政権発足以来、とんと聞かれることのなかった前向きで野心的な施策となっているのが特色で、実現すれば、喜ばしいことではないだろうか。

 ただ、あまりにも、鳩山由紀夫政権の存立基盤が揺らいでいるときだけに、それぞれが次期政権の主たらんとする「国盗り物語」に直結しかねない危うさを抱えていることも否定できないかもしれない。

 このところ、永田町・霞が関でちょっとした話題となっているのが、前原国土交通大臣とあの稲盛JAL会長の確執説だ。

 JALが今年1月に会社更生法の適用申請を行ったことは周知の事実だが、当時、プレパッケージ(事前調整)型と喧伝した再建策の中身はまったく不十分。このままでは、日本政策投資銀行とメガバンク3行が、DIP(企業再生支援融資)返済のための借り換え融資に応じないとしているため、JALと管財人の企業再生支援機構はようやく重い腰をあげて、国際線の就航路線の宿主や追加の人員カットといったリストラ策の追加を検討し始めていた。

 ところが、この追加策にも懐疑的な金融機関の意向を察知した、前原大臣率いる国土交通省が猛烈な追加リストラの上積みを迫ったため、稲盛会長が経営の自主性を損なわれたとして不快感を持ち、両者の関係が険悪なものとなったという。

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