シャドーの鎌田は3分に先制弾を決めた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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[北中米W杯グループステージ第2節]日本 4−0 チュニジア/6月20日/エスタディオ・モンテレイ

 チュニジア戦で、森保一監督があそこまでスタメンに手を加えてくるとは思わなかった。なかでも個人的に最も驚いたのが、鎌田大地のシャドー起用だった。

 ここ最近は継続してボランチで起用されており、そこから動かすとはまったく予想していなかった。絶対に落とせないワールドカップの舞台。勝点3が求められたチュニジア戦だからこそ、“唯一無二の司令塔”である鎌田を引き続きボランチに置くと考えていた。

 しかし、実際に任されたポジションはシャドーだった。

 正直、キックオフ前は疑問もあった。しかし試合が進むにつれ、その狙いが見えてきた。結果的に日本は4−0で快勝。森保監督の決断に唸らされたと言うべきだろう。

 おそらく森保監督は、この試合が日本優位の展開になると読んでいたのだろう。ボールを保持し、相手陣内でプレーする時間が長くなるのであれば、鎌田の創造性や攻撃センスをよりゴールに近い位置で生かしたい。そんな狙いがあったのではないか。
 
 押し込む展開であれば、鎌田をボランチに置くよりも一列前で自由にプレーさせたほうが、その能力を最大限に引き出せる。森保監督の判断は、そうした考えに基づくものだったように映った。

 さらに、久保建英が負傷中でシャドーの主力を欠いている事情もある。そう考えると、指揮官は相手や試合展開に応じて、鎌田をボランチとシャドーで使い分ける構想を描いているのかもしれない。

 例えば、オランダのような強豪との対戦ではボランチに配置し、ボール保持が見込める相手との試合ではシャドーで起用する。そんなプランがあっても不思議ではない。

 いずれにせよ、この起用によって対戦相手は鎌田対策を立てにくくなった。ボランチなのか、それともシャドーなのか。ポジションが固定されないことで、日本の攻撃に新たな幅が生まれたのは確かだろう。

 では、スウェーデン戦で森保監督は鎌田をどこに配置するのか。日本の次なる一手にも注目したい。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長/現地特派)
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