トランプ大統領

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アルファ世代

 大手回転寿司チェーンの「くら寿司」は、アメリカにも子会社(くら寿司USA)があって、株式をナスダック市場に上場している。現地進出は2009年で、今ではワシントンDCなどに91店舗を展開しているという。

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 その「くら寿司USA」の株を米トランプ大統領が大量に買い付けていたことが分かったのは5月14日。株取引を明らかにしたのは「米政府倫理局(OGE)」という組織で、政府職員の利益相反行為などを監視する機関だ。

 それによると、トランプ氏が同社株を買ったのは2月2日のこと。金額は100万ドルから500万ドルの間(1.6億円〜8億円)という。大統領は1〜3月にアップルやコカ・コーラなど約3700銘柄もの株を買っているが、日本関連は同社だけ。フライドチキンやピザが好物といわれるトランプ氏が、“回るお寿司”を選んだのはどうしてなのか。

トランプ大統領

「トランプ大統領、お目が高いという感じです」

 とは、マーケットアナリストの田口れん太氏。

「背景には、アメリカの若年層に寿司が定着している事実がある。ウォールストリート・ジャーナルも紹介していますが、向こうで誕生日会のメニューといえば長らくピザが定番。しかし、最近はアルファ世代(2010年から24年に生まれた子供)の好みが寿司に移り、出費の増大に親が悩んでいると報じられました。寿司が若年層の舌を捉えたことを意味しており、これから長期間アメリカ人は寿司好きになるといえます」(同)

政治的スタンス

 もう一つ質問。日本の回転寿司はスシローやかっぱ寿司などのライバルがいる。その中で、くら寿司が選ばれた理由とは。

「例えばスシローも海外展開していますが、中国での出店が目立ちます。一方のくら寿司はアメリカと台湾がメイン。トランプ氏にすれば日本と台湾は同盟・友好関係にあるので投資しやすい。将来、台湾が日中関係に大きな影響を与える可能性を考えれば、くら寿司を選択したトランプ氏の政治的スタンスも伝わってくるというものです」(田口氏)

 そのくら寿司によれば、アメリカではスパイシーソースと甘だれをかけたロール寿司に、揚げパン粉をトッピングした「ゴールデンクランチロール」が大人気だという。日本人からすれば、寿司といえるのか微妙な一品だが、所変われば品変わると見るべきか。

 最後に気になるのは、トランプ大統領が味を確かめるために来店したことがあるのか、である。

「確認できる範囲では、来店されていないと認識しております」(くら寿司広報部)

 くら寿司USAの株価は、現在54ドル(5月25日時点)。購入当日同株は60ドル台後半で推移していたので、トランプ大統領の持ち株は、少し“含み損”である。

「週刊新潮」2026年6月4日号 掲載