母が「普通預金に置いたままより、“定期預金”に入れたほうが少しは増えるのでは?」と言っています。たしかに金利は上がってきた印象ですが、今あらためて預ける意味はあるのでしょうか?

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長く低金利が続いていたため、「定期預金にしてもほとんど増えない」という印象を持っている人は多いでしょう。しかし最近は、普通預金や定期預金の金利が以前より上がってきています。そのため、使う予定のないお金を普通預金に置いたままにするより、定期預金に預ける意味は以前より出てきたといえます。   ただし、大きく増やす商品ではないため、預ける目的と期間を考えて使うことが大切です。

今の定期預金は普通預金より少し多く利息を受け取れる

定期預金とは、あらかじめ決めた期間、お金を銀行に預ける商品です。1ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年など期間を選び、満期になると元本と利息を受け取れます。普通預金のようにいつでも自由に出し入れするものではありませんが、その分、普通預金より金利が高く設定されることがあります。
たとえば、2026年5月時点の大手銀行では、普通預金が年0.300%、1年もの定期預金が年0.400%という例があります。100万円を1年間預けた場合、普通預金なら税引前で約3000円、定期預金なら約4000円の利息です。利息には税金がかかるため、実際に受け取る金額はこれより少なくなりますが、普通預金よりは増えやすくなります。
ただし、差額は税引前で年1000円ほどです。100万円を預けても、外食代が大きく増えるほどの差ではありません。そのため、定期預金は「お金を大きく増やすため」よりも、「安全に置きながら、普通預金より少し利息を受け取るため」の方法と考えるとよいでしょう。

定期預金に向いているのはすぐ使わない生活防衛資金以外のお金

定期預金に入れるなら、すぐに使う予定がないお金が向いています。たとえば、数ヶ月以内に使う生活費、病気や冠婚葬祭に備えるお金、急な家電の買い替え費用まで定期預金に入れてしまうと、必要なときに引き出しにくくなります。
途中で解約できないわけではありませんが、中途解約すると当初の金利より低い金利になることが一般的です。せっかく高めの金利で預けても、途中で解約すれば期待していた利息を受け取れない場合があります。そのため、まずは普通預金に生活費の数ヶ月分を残しておくことが大切です。
定期預金に向いているのは、「1年以内に使う予定はないが、投資で元本が減るのは避けたいお金」です。たとえば、数年後のリフォーム費用、車の購入資金、子どもの進学資金の一部などです。使う時期がある程度決まっているお金は、株式や投資信託のように値動きがある商品に入れるより、定期預金で守るほうが安心な場合があります。

預けるなら金利だけでなく期間と銀行の安全性も確認する

定期預金を選ぶときは、金利の高さだけで決めないようにしましょう。まず確認したいのは預ける期間です。今後さらに金利が上がる可能性を考えるなら、いきなり5年や10年など長期で固定するより、6ヶ月や1年など短めの期間で預ける方法もあります。満期を迎えた時点で、より条件のよい定期預金に預け替えられるからです。
一方で、「しばらく使わないことがはっきりしているお金」なら、少し長めの期間を選ぶのも一つの方法です。ただし、長期で預けるほど、途中で必要になったときに解約する可能性も高くなります。家計の予定と合わせて、無理のない期間を選びましょう。
また、預金保険制度も知っておくと安心です。利息の付く普通預金や定期預金は、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までと、その利息が保護されます。1000万円を超えるお金を預ける場合は、複数の金融機関に分けることも検討しましょう。
ネット銀行やキャンペーン金利は、大手銀行より高いことがあります。ただし、キャンペーンは対象期間や預入金額、口座開設条件が決まっていることがあります。申し込む前に、満期後の金利、中途解約時の扱い、手続き方法を確認しておくと安心です。

まとめ

今あらためて定期預金に預ける意味はあります。以前より金利が上がっているため、普通預金に置いたままにするより、少し多く利息を受け取れる可能性があるからです。特に、すぐに使う予定がなく、元本割れを避けたいお金には向いています。
ただし、定期預金だけで資産を大きく増やすのは難しいです。100万円を1年間預けても、普通預金との差は大きな金額にはなりにくいため、過度な期待はしないほうがよいでしょう。定期預金は「安全に保管しながら、普通預金より少し有利にする場所」と考えるのが現実的です。
まずは、生活費や急な出費に備えるお金を普通預金に残しましょう。そのうえで、1年ほど使う予定のないお金を定期預金に回すと、家計の安心感を保ちながら利息も受け取りやすくなります。大切なのは、全額を一度に預けるのではなく、使う時期に合わせて無理なく分けて預けることです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー