中村仁美「一回横になると終わる」GWに疲労困憊も母も子も歓喜した意外な頼み事…「体験格差」について思うこと

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さまぁ〜ずの大竹一樹さんとの結婚後、母として、妻として、そして一人の女性として、感じたこと、考えたことを、フリーアナウンサー中村仁美さんならではの目線で綴るFRaU Web連載「騒がしくも愛おしい日々」(隔月更新)。

先日迎えたGW。子供達を連れて旅行に行ったり、帰省したりと、何か体験をさせよう!と予定を入れたご家庭も多いかもしれません。ただ、“3兄弟をほぼワンオペで”となると正直体力的にもなかなか厳しい! 今回は、中村さんが「体験格差」という言葉もある中で、どうにかわんぱくな子供達に楽しんでもらえないかと葛藤した様子を綴ってくださいました。

「GWなのに、何も予定がないじゃん!」と言われてしまうと…

みなさん、GW、お疲れ様でした。

楽しい思い出はできましたか??

我が家は今年も大きな予定はなく、長いお休みを自宅周辺で過ごすこととなりました。

長男は、テニスの試合があったり、普段忙しくしている分、お友達と珍しく遊びに行ったりと、それなりに充実した休みになったようですが……

問題は小学生組の次男・三男。

夫はそもそもカレンダーの旗日が関係のない仕事です。

加えて、私も仕事があると、その間はどうしても家でお留守番になってしまいます。

長男くらいの年齢になれば、1人でどこにでも行ってくれて構わないのですが、まだ次男・三男だけで公園等は行かせたくない(特に私が仕事中で何かあった時にすぐに駆け付けられない状況の時)、と思ってしまう私は、過保護なのでしょうか!?

可愛そうですが、心配で仕事に集中できなくなるため、私が不在の時は、家にいてもらうことにしています。

結果、家でずっとiPadを見続けることになる、次男と三男。

仕事から帰宅後「iPadばかり見てないの」と、小言を言ったところで、「だって、何もやることがないんだもん。GWなのに、何も予定がないじゃん!」と、言われてしまうと、それ以上、何も言えません。

勿論家の中には、おもちゃや折り紙、クレヨンに画用紙、カードゲームや漫画本だってあります、が……。

はああ。子供たちが小さなうちにiPadを与えてしまったことを、後悔してもしきれない。

どうにか時間を見つけて、外へ連れ出すしかありません。

次男からの悲痛な言葉を受け、空いている時間にお友達を誘って映画を見に行ったり、家に遊びに来てもらったり、いつもとは違う“特別な時間”を作ろうと頑張って予定を入れたのですが、私の気力と体力がもたないのです。

長男が小学生だった時と、疲れ方が全く違う!!

半日仕事をして、その後遊びに連れて行って、帰宅後夕食を作る。

それだけでもうヘロヘロ。

以前はそんなことなかった! この程度なら、まだまだいけた! なんなら、終日ロケをこなして、夕方、長男・次男を連れて新幹線に飛び乗り、スキーに行ったことだってあったぞ!

なのに、どうした? 私。体力だけが、昔から取柄だったではないか……

と、前々から誤魔化せないほどしっかり気が付いてはいたけど、改めて、自分の老化具合に落ち込みます。

が、落ち込んでいる暇はなく。

やらなきゃいけないことは以前より断然増えていて、次男・三男の夕食後に宿題のチェックや、長男の習い事のお迎え等々。一回、横になりたいなあ。

ただ、一回横になると終わる。そんな年齢。

“体験格差”という言葉に胸が締め付けられる

この歳になると、無理は禁物! と、身をもって感じてもいます。

若い頃は考えられなかった心身の不調が、しっかりと“症状”として表れるようになり、時として、クリニックに通わなくてはいけなくなる事も。

今まで拘っていたことを手放して、“いい加減に手を抜く”をしなくては、頭がショートしてしまいます。

体力だけでなく、どうやら頭の容量も減ってきている模様。

という事で、まず手を抜いたのは掃除。

ここ数年、簡単に人を呼べないほど、家の中は常時汚くなりました。

ただ、家事は手を抜けても、子供達は……

親が子育てに関われる時間は、とても短いのです。

一緒に楽しい時間を過ごしたいのは、やまやま。

何とかしたいのに、体力的、精神的に難しい。

これが最近よく耳にする“体験格差”ということなのか??

そんな言葉を目にすると、胸がキュッと締め付けられる。

うう〜じゃあ、どうする??

など、色々考えていたからでしょうか?

仕事帰りにスーパーに寄って、GWにどこにも連れていってあげられない今日は、せめて子供たちが好きなトンカツを揚げよう! と、帰宅し台所で準備をしていたら、肝心のパン粉がない!!

そうだ! トンカツにするなら、パン粉を買わなきゃな、って買い物をしながら思っていたのに! レジに並ぶ頃にはすっかり忘れてしまった!

自分のポンコツ具合に呆然。

ああ、なんで。

疲れがドッと全身を覆います。でも、もう一度スーパーに行く気力は、ない……。

「これは一石二鳥?」子供も快く引き受け入れてくれた“意外な体験”

私の悲鳴が聞こえたのでしょう。

三男が「どうしたの? 何がないの?」と、キッチンを覗きにきました。

パン粉がない、そしてそのパン粉がないとトンカツはできない、と伝えると

「ボク、買いに行く! 行く行く行くー!!」

今日は一歩も家から出ていない三男。彼も家にいるのは飽きている。

でも、三男一人では心配です。私がついて行く? いや、だからそれは無理だし。

ということで、おつりで好きなものを1つずつ買ってもいいし、お駄賃にしてもいい、という“ご褒美”を提示し次男を同行させることに。

近所のスーパーへお使い程度の短い時間なら、2人でもそこまでの心配はいりません。

YouTubeを中断させて行かなきゃいけないことに、最初はしぶしぶだった次男も、いざ行くとなるとノリノリに。

十数分後、玄関の外から聞こえてくる笑い声と共に、2人で楽しそうに帰宅。

その日の2人の日記は、勿論お使いの話!

あまりにも予定がなさすぎて、こんなことでも楽しい! と思ってくれる2人。

私も、夕食の準備がはかどり、これは一石二鳥では?

味をしめた母は、このGW中、何度お使いを頼んだことでしょう!

「豚汁を作りたいのに大根がないの! お願い!」とか、「おかずが足りないから、焼き鳥買ってきて!」

三男にとっては楽しいイベント! 次男にとっては、お小遣いを増やす絶好の機会!?

2人とも、待ってました! とばかりに、毎回快く引き受けてくれました。

帰宅後、余ったお金を2人で分けているのですが、小学生になったばかりの三男が分からないと思って、こっそり自分が多くなるように振り分けたら、ちゃんと三男が分かっていて指摘され、慌てて言い訳する次男に、笑いが止まらない母。

「ねえ、その大根、俺が買ってきたんだよ! 美味しいでしょ?」と、夕食時、自慢げに長男に話しかける三男も可愛い!

楽しそうな2人の姿を見て、何もしてあげられない罪悪感を、どうにか打ち消そうとする、高齢母。

体験格差の“体験”とは、家族旅行やキャンプ、特別な習い事等だけではない、と信じたい私。

(お使いごときで、自己弁護が過ぎるか…!?)

せっかく私達夫婦を選んで生まれてきてくれた息子達。

少しでも、楽しい時間を過ごして欲しい! いつだって、子供達の笑顔が見たい! と願うのは、私達だけでなく、多くの親が日常的に思っている事でしょう。

共稼ぎが主流になりつつある日本で。

様々な状況で子育てをする人がいる中で。

“体験格差”なんて悲しい言葉が、いつかなくなることを願う、そんな2026年のGWでした。

★次回の更新は7月。お楽しみに!

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