過去60年で北陸内陸部の降雪量増加、沿岸部は減少…日本海側に大雪もたらすJPCZを分析
温暖化の影響か「この状況は当面の間は変わらない」
日本海側に大雪をもたらす帯状の雪雲「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」について、気象庁気象研究所などのチームは23日、過去約60年間の北陸地方における降雪量が内陸部では増え、沿岸部や日本海上では減ったとする分析結果を発表した。
地球温暖化に伴う気温や海水温の上昇が影響した可能性があるという。
JPCZは、冬季に大陸から吹く冷たい風が、朝鮮半島北部の山脈に阻まれて二手に分かれ、日本海上で再合流して形成される。海上で水蒸気を吸収し、1000キロ・メートルにも及ぶ帯状の雪雲が例年、北陸などの日本海側に豪雪をもたらす。
チームは過去60年の気象データから、冬季に形成された計289件のJPCZを抽出した。降雪量を2010年代と1960年代で比べた結果、北陸の内陸部で増えていたが、沿岸部や日本海上では減っていた。
日本海の中部ではこの間、気温が1度以上、水温は1・2度以上上昇していた。このためチームは、温暖化の影響で供給量が増えた水蒸気がJPCZを発達させ、内陸部で大雪をもたらしていた一方、海上や沿岸部では気温上昇で雨になっていたと分析している。
分析を担当した気象研応用気象研究部の川瀬宏明室長は「日本海側では近年、短時間で大量の雪が降るケースが増えており、この状況は当面の間は変わらない。新たな降雪対策が必要だ」と話している。
