「MLBはそろそろ見直すべき」元GMが“大谷ルール”の特例撤廃を訴え 問題視されたドジャース優位を生む“歪み”「公平ではない」

大谷の活躍によって、二刀流をスムーズに挑戦させるために生まれたルールがクローズアップされている(C)Getty Images
約3年ぶりに投打二刀流でのフルシーズンを送っている31歳は、打っても、投げても、好成績をマーク。とりわけ“投手”としては3登板というスモールサンプルではあるものの、防御率0.50、WHIP0.72という圧巻のスタッツを記録し、エース級の働きを披露。一部の識者やメディアでは、サイ・ヤング賞を手にする可能性も論じられる水準に至っている。
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投打で傑出したパフォーマンスを披露する中で、その“立場”を疑問視する意見も向けられている。かつてレッズやナショナルズでGMを務め、現在は米メディア『The Athletic』のアナリストを務めるジム・ボウデン氏は、現地時間4月20日に自身のXを更新。そこで、何かと話題となってきた“大谷ルール”に対する持論を投じた。
「MLBはそろそろオオタニ・ルールを見直して、ドジャースが投手を一人多く登録できているという特例を撤廃すべきだと思う」
ボウデン氏が、その在り方を断じた「大谷ルール」とは、文字通り大谷のような二刀流挑戦を球界内で促すために2022年に誕生した規定だ。先発投手が指名打者(DH)を兼務できるようになることから「大谷ルール」と呼ばれているわけだが、一方でロースター登録には、ちょっとした“歪み”を生んでいる。
というのも、現時点でMLBは、同ルールにおいて「二刀流選手」を登録するための“条件”として「投手としてシーズン20イニング以上に登板」「打者でシーズン20試合以上に出場、または60打席以上」を設定。とくに投手は先発でなければ、超えられないハードルともなっている。
そのため、唯一の二刀流選手を保持するドジャースは、他球団よりも一人だけ多い事実上の“投手14人”体制で挑めているというわけである。
もっとも、「大谷しか二刀流に挑戦していない」という現状を問題視する意見は以前から飛び交っていた。米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』の番組ホストを務める元ヤンキースの捕手であるエリック・クラッツ氏は「このルールはドジャースを勝たせるために本格的に整備されたようなものだ。不公平だ。マジで不公平だ」と訴えていた。
そんな問題に改めてボウデン氏は「彼(大谷)の登板時に、指名打者として出場し、降板後もそのまま試合に残り続けることは問題ないと思っている。しかし、ロースターにおける(ドジャースの)優位性に関して言えば、私の意見は『公平ではない』というところだ」と持論を展開した。
無論、ドジャースはルール上で何らかの問題を犯しているわけではない。そのため、同氏の意見は反発を招いており、「オオタニやドジャースを批判するより先にやるべきことがあるだろ」「オオタニは二刀流をずっと続けてきたのに今さら問題があると言うのか」「もっとルールを緩和すべきなんだ」「素直にドジャースが嫌いだと言えばいい」「何が問題なんだ」といった意見が集中した。
大谷の活躍が続く限り、「大谷ルール」を巡る議論は、その波紋をより大きくさせることになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
