スポニチ

写真拡大

 ◇セ・リーグ 阪神2―0巨人(2026年3月28日 東京ドーム)

 阪神・高橋は最後の最後まで冷静だった。9回2死二、三塁で岸田に粘られる。5回に投手強襲の安打を許し、7回にも根負けして四球を与え、最もタイミングが合っていた打者。ワンバウンドになろうかというツーシームも3度ファウルにされ、なかなか空振りしてくれない。しかし7球目の142キロツーシームでバットが空を切った。この打席で4度目の同球種だったが、最後の1球は球速ではなく、右足をフワッと上げて投球フォームで少しタイミングを変えていた。この試合で岸田には4打席、計20球目で初めて奪った空振りだった。

 投手交代のポイントは何度もあった。82球まで達していた7回終了時。93球だった8回終了時。中山の打球が左膝付近に直撃しても、9回先頭で打席が回ってきても、続投した。開幕2戦目はいつもより疲労が出るものだが、初めてケガなく開幕を迎えて今季にかける気持ちが伝わる完投、完封だった。

 捕手の伏見は、私もオリックス時代に何度かコンビを組んだが、宮城ら左投手のリードには定評がある。強弱、緩急を上手につけさせ、高橋を100点のピッチングに導いた。3番・森下、4番・佐藤輝に打点がつき、最高の今季1勝目だった。

 (本紙評論家)