筋トレのやり過ぎは休養より筋肉が減る? 追い込みすぎの赤信号「オーバーリーチング」とは【鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ】
筋トレのやり過ぎは、休養よりも筋力低下を招きやすい
筋力 ・ 筋肉量を落としてしまうオーバーリーチング
個人差はありますが、筋肉は何もしないと1~2週間ほどで減少していくので、最低でも週に1回のトレーニングは必要です。しかし、トレーニングを休む以上に筋肉量・筋力を落としてしまう危険があるのが、オーバーリーチングです。
筋トレのやり過ぎから心身にさまざまな症状を引き起こす「オーバートレーニング(症候群)」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、オーバーリーチングはその一歩手前の状態です。心身の疲労によって挙上成績や運動パフォーマンスが落ちてしまう期間のことで、この段階であれば数日間休むだけでもとの運動パフォーマンスが戻ったり、適切な休息をとることで休息前よりパフォーマンスが向上することもありますが、オーバートレーニングになってしまうと数日間身体を休ませただけではもとに戻らず、かなりの休息期間や場合によっては治療が必要になってしまいます。
オーバーリーチングを防ぐ方法
オーバーリーチングを改善するには休息が必要ですが、どうしても個々の活動量や身体条件が異なるため、個人差があり過ぎて一般的な休息期間や休息をとるタイミングというのは存在しません。ただし、疲れがたまり、パフォーマンスが低下したときに、筋トレの頻度が適切かどうかを評価する5つの質問表があります。この質問にYESかNOで答えてYESが2個以上ある人はオーバーリーチングの可能性があるため、一度休息をとったり、あるいはトレーニングの負荷を下げたり頻度を落とす「リロード(ディロード)」を行うと、疲労回復やオーバートレーニングの予防となるだけでなく、筋肥大を促
進するなど、トレーニング効果を高める働きもあります。
だいたい1週間ほどリロードして体調が回復すれば、もとの筋トレ頻度に戻しても大丈夫ですが、リロード後も体調が回復しない場合は週に5回のジム通いを週に4回にするなど、筋トレ頻度の見直しが必要です。特に、筋トレを日々のルーティーンにしている人は、筋トレの強度を下げて疲労を抜くようにしてください。
筋トレを休むと筋肉が落ちてしまうのではないかという強迫観念から、毎日トレーニングを行う人がいますが、良質なトレーニングは運動と休息で成り立ち、どちらかが欠けてもトレーニングの質は落ちてしまいます。筋トレでもっとも重要なのは、トレーニングを継続することです。無理なトレーニング量を設定して、自分を追い詰めてしまうことだけは避けましょう。
オーバートレーニングの恐怖
オーバーリーチングの状態が進むと、オーバートレーニング(症候群)となります。オーバートレーニングとなり自律神経が不調をきたすと、睡眠障害や食欲不振、全身の倦怠感、免疫力の低下、うつ症状など、さまざまな不調の原因となり、休息をとってもなかなかもとに戻らず、改善にも時間がかかります。
次に、オーバートレーニングの3つの基準をあげるので、この基準にひとつでも当てはまる人は今すぐ筋トレを止めて、必ず休むようにしましょう。
【① 筋トレをした日はよく眠れない】筋トレをすると睡眠の質が向上することが明らかになっています。本来ならぐっすり眠れるはずの日に眠れないのは、コルチゾールの分泌量が激増している可能性があります。
【② 筋トレ後の主観的疲労度が10】今の自分のキツさを1~10で判断する「主観的疲労度」で、ダンベルやバーベルマシンをもう1回も持ち上げられないほどキツい=疲労度10だと思う場合は、要注意。
【③ 筋トレ後、トークテストで単語レベルもしゃべれない】トークテストはどれだけ会話することができるのかという基準で、単語・短文・長文のうち、「水」「疲れた」といった単語もしゃべれない場合はオーバートレーニングです。
【出典】『鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ』著:理学療法士・パーソナルトレーナー 論文男
