「お金を渡すから子供に10万円あげて」タワマンの子供たちが“お年玉バトル”を繰り広げている!?

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“下界”とはケタが違うお年玉事情

子供たちにとって、お正月で一番楽しみなのは、やはりお年玉だ。親や親戚からのお年玉を毎年楽しみにしていた人は多いだろう。しかし、各家庭の懐事情に格差があるように、お年玉にもどれだけもらえるのか格差がある。歴史的なマンションバブルで盛り上がる都心のタワマン界隈ではどうだろうか。

タワマン在住の高所得家庭の間では“マウントバトル”が行われていると、しばしば面白おかしく囁かれる。見栄の張り合いは収入や子供の習い事、果てはマンションの階層など、あらゆる局面に及ぶという。そしてそれは子供たちがもらうお年玉の額にも存在するようだ。

東京都中央区勝どき周辺はタワマンが多く立ち並ぶことで有名だ。晴海フラッグなどの有名なタワマンもこの近くにある。駅周辺で聞き込みを行うと、一般的なお年玉の金額である5000円から1万円を渡すという家庭もあったが、驚きの金額を渡している家庭もあった。

不動産関係の仕事をしているという40代の女性は「うちは他の家庭に比べてそこまでお金を持っているわけではないので……」と前置きをしてお年玉事情を語る。

「うちは子供には5万円を渡しました。キリがいいですし、小学生ならこれで好きな物は買えると思います。他の子供たちの話を聞いてみると、私立の学校に行っている子はもっともらっていて、実家に帰ると70万円ぐらい渡されるそうです」

他のタワマン民からもお年玉によるマウントバトルについて話を聞くことができた。外資系のIT企業に勤める30代男性は、「奥さんに言われてしぶしぶですが多めに渡しました」と語る。

「母親同士で『いくらもらっているのか』という会話があるみたいです。妻はそれを気にしているようですが、私にはその感覚はわかりません。子供の頃はもらえるだけありがたいと思っていましたから。

子供は小学生5年生なので、学年×1000円を考えていましたが、『○○さんは夫婦で1万円ずつ。友達にバカにされるかも』と言われて3万円を渡しました。子供も高学年になるとそれぞれの家庭の事情を気にするようになるみたいなので、いじめられないためにも仕方ないです」

親族も巻き込まれる

子供のお年玉によるマウントバトルは家庭内だけではなく、その親族たちにも影響があるようだ。兄がタワマンに住んでいるというサラリーマンの男性は、兄に頼まれて甥に10万円を渡したそうだが、その話には“ウラ”があるようだ。

「年末に兄からお年玉の話をされて、『俺がお前に金を渡すからそれを含めて10万円を渡して』と9万円を渡されました。10万円のお年玉なんて聞いたことがありません。かわいい甥なので、1万円くらいは渡してもいいかと考えていましたが……。私も兄も親からもらっていたのは1万円です。そんなにあげてもいいのかと不安になりますし、子供にとっていいことなのかも疑問に思います」

「10万円のお年玉」の理由は、やはりマウントバトルが関係しているとのことだった。

「どうやら親だけでなく、親族も金持ちだということをアピールしたいようです。親がタワマンに住めるぐらい稼いでいることよりも、親の兄弟もお金を持っていて、より多くの親族から大金をもらったほうがマウントを取れるようです。自分たちはお金には不自由しない家柄だと見栄を張りたいのでしょう。私にお金を渡してでも『おじさんからも10万円もらった』みたいな話を作りたかったのだと思いますが、私は普通のサラリーマンなので、馬鹿らしく感じます」

お年玉バトルは学校でも行われているようだ。姉一家がタワマンに住んでいるという30代会社員の男性はそのせいでお年玉の金額について文句を言われたと憤慨する。

「姪が小学生になったので、今年からお年玉を渡すことにしたのですが、3000円では少ないと言われました。『これだと何も買えないし、学校で貧乏だと言われるかもしれない』というのです。

聞くと、姪が通っている学校でもお年玉をいくらもらったかというマウントバトルがあるとのことで、タワマンに住んでいるのに少ないと、貧乏だと思われるみたいです。結局1万円を渡すことにしましたが、子供の頃にそんなにお金を持つと金銭感覚がおかしくならないのかなと思います」

子供たちのもらっているお年玉にも影響を及ぼしているというマウントバトル。東京23区では中古マンションですら平均価格が1億円超えする現在、都心のタワマンに住めるというだけで羨ましいかぎりだが、住んでみたらそれはそれで大変そうだ。

取材・文・写真:白紙緑