Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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(静岡市 難波市長)
「この場所での新スタジアムの整備の検討が可能となりました」

8月、静岡市は、清水駅前の土地の利活用について所有する企業と合意書を交わしました。これにより清水エスパルスの新たな本拠地となる“新サッカースタジアム構想”が具体的に検討されることに…。

(サポーター)
「いつ出来るのかなと思うぐらい、楽しみです」

(サポーター)
「 サポーターもう一刻も早くできてほしいですね」

いったいどんなスタジアムができるのか?難波市長は会見で…。

(静岡市 難波市長)
「広島のスタジアムは非常に参考になりました。はっきり申しまして上手におやりになりましたねということだと思う」

市長も注目する広島市のスタジアムとは?そして新スタジアムで描く静岡市の未来とは?津川アンカーと考えます。

(スタジオ解説
(津川 祥吾 アンカー)
このコーナーは日々のニュースの中から、私、津川の視線で選んだ話題を取り上げて、みなさんと一緒に考えましょうというコーナーです。きょうのテーマはこちらです。

「清水駅前の“新スタジアム”試されるッカー王国」ということですね。

今お話もありましたが、8月、静岡市は、新スタジアムの最有力候補地とされる清水駅前の製油所の跡地について、その所有者であるエネオスと土地の利用について合意書を交わしました。まだ作るかどうか決まってない段階ではありますが、この段階からようやくこう新スタジアムに向けて具体的な検討が進められるようになったという風に言われています。

その土地がどういったところかということですが、清水駅前の東口から徒歩2分の場所にあるということですが、清水駅…こちらですね。清水駅というのはJR清水駅、地元の方よくご存知だと思いますけれど、ここはJRが南北に走っているところですので、西側、山側が町が広がっていて、東側ですね…海側は、割とすぐに海になってしまうというところなんですが、ここに、この新スタジアムの候補地があって、ここの広さがですね、東京ドーム約3個分、かなり広い土地があるかなという感じがします。

では、そこにどんなスタジアムを検討していくのかということですが、難波市長は、これまでスタジアム単体だと採算がとれない…なので、「スタジアムパークシティ」にしたらいいのではと。その「スタジアムパークシティ」って何なのかということなんですが、今、全国でも、こういった検討というものは進められています。実際に新しく成功してる例というのもあるんですが、まずこちらですね。みなさんもご存知だと思いますが、北海道「エスコンフィールドHOKKAIDO」という「日本ハムファイターズ」の本拠地、新しい球場ですね。3万5000人収容可能で、球場内には温泉やホテルあるいは子どもが遊べる施設というのもあって、実は試合がない日でも、お子さん連れ、家族連れ、みなさん来て遊ぶことができるということで、たくさんの人が集まっている場所です。こちら野球場になりますが、サッカーでも、実はこういったものがありまして…長崎ですね。去年、長崎に開業した「長崎スタジアムシティ」。「スタジアム」だけではなくて「シティ」という言葉がついてますが、サッカースタジアムを始めとしてアリーナやホテル、商業施設やオフィスからなる大型複合施設ですから、アリーナもありますから、実はプロのバスケットのチームも、ここを本拠地にしているということですね。しかも、クラフトビールを飲むことができるとか、レストランでフルコースも味わうことができると…全体が楽しい。「ジップライン」というのもあるというのも話題になっているということなんですけれども。

では、難波市長は、この清水でのスタジアム…具体的にどういう風に考えているのか。今のところこんなことを言っています。3万人規模にしてはどうかと。今の「IAIスタジアム」、「アイスタ」の1.5倍の規模ですね。そして、ホテルや商業施設を併設させて、駅前にありますから…駅から徒歩で行ける、歩行者用のデッキも作ってはどうかということなんですが。さあ、増田さん、どんなところ、どんなスタジアムを期待しますか?

(コメンテーター 増田 英行 弁護士)
そうですね、私はやはり北海道の「エスコンフィールド」、これは野球の試合がなくても予約者でいっぱいだという風に聞くんですけど、そんな風にサッカーの試合がなくても楽しい、歩いても楽しい、飲食をしても楽しい、何かで遊んでも楽しい、サッカーに興味がない人も楽しめるような、まさに「ボールパーク構想」というんですかね。そういった多目的な、いろいろな魅力の詰まった場所を作ってもらいたいなと思います。

(津川 祥吾 アンカー)
徳増さんはサッカーとかよく見に行きます?

(徳増 ないる キャスター)
サッカーいつも見に行きたいなと思ってるんですけど、ぜひ、アクセスが良くて、また、周りに「河岸の市」ですとか楽しいところたくさんありますので、回遊してもらいたいなと思いますし、普段から利用できる場所であってほしいですね。

(津川 祥吾 アンカー)
今、2つ例を上げさせていただきましたが、難波市長は、先行事例として広島のスタジアムは非常に参考になるということを具体的におっしゃっています。では、その広島のスタジアムとはどんな施設かご覧ください。

2024年“まちなかスタジアム”として誕生した「サンフレッチェ広島」の本拠地「エディオン ピースウイング広島」。

約2万8500人の観客席は全て屋根付きで、最前列はピッチまでの距離が8メートルという臨場感。場所は原爆ドームのある平和記念公園がほど近く、広島城方面と歩行者用デッキでつながれています。

スタジアム周辺には飲食店やショッピングエリアが併設されていて、試合日以外でも楽しむことができます。

さらに“日常使いのスタジアム”を目指し、会議室など一般の人がレンタルできるスペースを80室余り備えています。

新スタジアム元年となった昨シーズン、収容率は90%を超えリーグナンバーワン。1試合あたりの経済効果は約11億円に及ぶともいわれ、多くの相乗効果を生み出しています。

(サンフレッチェ広島 スタジアムビジネス部 森重 圭史 部長)
「間違いなく、やはり町が元気になっているということは確実に言える。今まではどちらかというとスタジアムは競技をする場だけで見られていた部分もあるが、見る側の視点で見やすい、もしくは行きやすい、さらに街中であれば、試合がない日の活用というのもいろいろなところでビジネスチャンスが広がる。最終的には作った後どう活用するか、どう必要、存在感を醸し出せるかが一番大きなポイントになったんです」

(津川 祥吾 アンカー)
難波市長が参考にしたいと言っている、この「ピースウィング広島」というスタジアムなんですが、まず建設費整備費が285億7000万円ぐらいかかったそうです。それを誰が負担したかというんですが、まず国からの補助金が101億円、それから、企業や個人の寄付金が77億円ですね。そして、残りの部分を県と市で40億円ずつ負担をしたという形で建設をされたそうです。

個人からの寄付というのは実は非常に大きくてですね、6億円を超していると。1口5万円以上の寄付をされた人、この「芳名版」というところに名前が掲示されるということなんですが、非常に多くの市民の方々から後押しを受けて、この待望のスタジアムができたというところなんですね。

実は、広島の市民というのはですね、このプロチーム、プロスポーツチームを自ら支えようという思いが強いと言われていまして、サッカーではなくて野球もですね、「カープ」、「広島カープ」も、戦後間もなくの1949年ですか、市民がこのチームを立ち上げて、いわゆる親会社のない市民球団としてスタートしているんですね。その後、何度も運営が厳しい時期があったんですが、市民がその都度カンパをして支えてきたと。

そういう背景があって、実は「サンフレッチェ」もですね、存続の危機が何回かありましたが、やはり市民が支えてきた。そういった流れの中で、今回の新スタジアムの整備についてもですね、市民が、まさに当事者として参加をしてきた。それが、今回成功した1つの紛れもない大きな原因の1つだったのではないかなという風に思います。

そういった中で、静岡市としてはどう進めていくのかということで、まず課題として、このぐらいあるかなという風に思います。

大きく分けるとまず費用ですね。誰がその費用を負担するのか、また、採算性をどのように確保していくのかというところ。あるいは運営に関して、3万人規模と言いますけれども、3万人…たくさん来てくれればいいということではなくて、その人たちを、どうマネジメメントしていくのか…市内全体にどうやって、その波及効果をもたらしていくのかというところも、運営上、考えていかなければならない。そして、持続性、地域に愛されるスタジアムという風に書かせていただきましたが、まずは地域の前にですね、選手ですとか、チームの関係者、あるいは何といってもサポーターに愛される素晴らしいスタジアブであること。そのスタジアムとしてのコンテンツが
素晴らしいというのが大前提ですよね。経済波及効果がどうかということばかり考えて使いにくいスタジアムにしてはしょうがないですから、まずは本当に使う人たち、来る人たちに愛される。そして、それに加えて市民全体に愛されるスタジアムにしていかなければならないという課題がありますので、これらの課題を解決するための1つのキーワードが、やはり私は、市民がいかに参加することが
できるかというところになるかなという風に思います。

そしてですね、市の検討委員会というのが、かつてありましたが、その会長を務められた、常葉大学の木宮先生にお話を伺いますと、サッカースタジアムの議論を通して、静岡にとってのサッカーというものをもう1回見直しをしていく。そこに価値を見出して多くの市民がスタジアムに愛着を持ってくれるということが非常に1番大事なのではないかというお話をされました。私も、まさにそこが1番大事かなという風に思いました。

ということで、きょうの提言はこちらです。

「真の“サッカー王国静岡”は市民が当事者となり築く」ということですね。

サッカー王国静岡。何か、高校サッカーが強いとかですね、Jリーグで優勝する。これももちろん大事ですが、お子さんからですね、大人の人、男性も女性も、あるいは障がいのある人、あるいはフットサルなども含めてですね、いろいろなカテゴリーで、市民がサッカーを愛して、サッカーに親しんでいることに加えて、サッカーをしない…サッカー特に見にも行きませんという人にとってもですね、サッカー王国というのがプライドであると、自分たちにとってそれがうれしいとう風に思えるような社会。それが、私はサッカー王国なんじゃないのかなという風に思います。

思い返せばですね、「エスパルス」もまさに、当初、市民球団としてスタートしてますよね。広島と同じように、市民が当事者として関わることで、新しいスタジアムについても地域の誇りとなって、新たにサッカー王国静岡を本物にしていくことができる。今、そのことが試されているのかもしれないと思いました。

以上、「ツガワの目」でした。