政府はなぜ国民を苦しめる? 税金取りすぎ…「ガソリン減税は実現する?」 7月にも価格に変化か… 忘れられた「トリガー条項発動」よりも「暫定税率廃止」を! 今後のシナリオは
結局、ガソリン税は下がるのか下がらないの? 下がるとしたら、いつから?
最近「ガソリン価格が下がる」というニュースをテレビやネットで見かける機会が増えています。
直近では、立憲民主党が4月18日、ガソリン税の暫定税率を廃止する法案を衆議院に提出しました。

【画像】「えっ…?こんな搾取されてるの?」 これが国民を苦しめる「ガソリン税の仕組み」です。画像で見る(30枚以上)
7月からの廃止を目指し、地方自治体の税収減ついては国が補填するべきというパッケージとなっています。
一方で、自由民主党、公明党、そして国民民主党は昨年から、ガソリン税の暫定税率の廃止に向けた議論を重ねているところです。
こうした与野党によるガソリン税見直しの協議は、夏の参議院選挙を見据えた動きという見方があるのは当然ですが、最近の物価高を考えると、クルマを使う事業者と個人にとっては心強い動きだと感じます。
ただし、与野党それぞれの見解があり、また野党間での意見調整の難しさが表面化するなど、ガソリン価格が今後、いつどのようにどういった方法で下がるのか、ユーザーにはとても分かりにくい印象があります。
そもそも、ガソリン価格を下げるためには、大きく2つの方法があります。
補助金の導入と、税金の見直しです。本稿では、ガソリン税の見直しを見ていきましょう。
まず、クルマの税金について整理しますと、クルマの購入時と、クルマの保有・利用時に様々な税金がかかります。
購入時にかかる税金は、消費税(10%)と、自動車税の環境性能割(0〜3%、軽:0〜2%)です。
また、所有時には、排気量に応じた自動車税(軽自動車税は定額1万800円)が毎年かかるほか、車検毎に自動車重量税がかかります。
こうした各種税金をまとめて「車体課税」と呼びます。
一方、ガソリンや軽油をガソリンスタンドで購入する場合は「燃料課税」がかかります。
内訳は、国税として揮発油税、地方揮発税、石油ガス税、また都道府県税として軽油取引税があります。
燃料課税について、利用量ではガソリンが主体であるため、「いわゆるガソリン税」または「ガソリン税」と称されることが多いのが実情です。
このように、「車体課税」については、ユーザーに対して国や地方自治体から税金の支払いを求められたり、または購入時にディーラーでの契約書の中で明記されるため、ユーザーとしては自ら税金を払っている意識があるでしょう。
それが「燃料課税」の場合、ユーザーはガソリン価格のうち、税金がいくらなのか実感がありません。
実際には、ガソリンスタンドの仕入れ値(石油元売りからの購入価格)と、ガソリンスタンドの利益のほかに、燃料課税がかかっているのです。
次に、燃料課税における旧暫定税率(いわゆる暫定税率)について見ていきましょう。
ガソリンの場合、リッターあたり税額は53.8円。このうち、25.1円が旧暫定税率です。
また、軽油取引税では32.1円で、旧暫定税率は17.1円となります。
どちらの税金も約半分が暫定的な措置によるものだ、ということになります。
ガソリン減税(暫定税率)ってそもそもなんなの?
では、旧暫定税率とは、何が暫定なのでしょうか。
これについて、加藤勝信 財務大臣が昨年11月5日の閣議後の記者会見で、記者の質問に対する回答の中で、次のように説明しています。
「揮発油税の旧暫定税率の廃止については、旧暫定税率は民主党政権下の平成22年度税制改正において検討が行われた結果、地球温暖化対策の観点、厳しい財政事情等を踏まえて、それまでの税率が当分の間税率として維持され、現在に至っているところであります」
この会見当時、特に国民民主党が「トリガー条項」の凍結解除だけではなく、旧暫定税率そのものの廃止を求めていたため、記者が財務省の見解を聞いたものです。
トリガー条項とは、レギュラーガソリンの全国平均価格がリッター160円を3ヶ月連続で越えた場合に、旧暫定税率を停止して、ガソリン価格を下げる仕組みです。
同130円を3ヶ月連続で下回った場合に旧暫定税率は復活します。
これが、東日本大震災によって財源を確保する必要が高まり、トリガー条項の発動が凍結されている状況です。
ところが、近年の原油価格は、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を機に急騰しており、政府による「燃料油価格激変緩和補助金」を適用しない場合、ガソリン価格は高い時にはリッターあたり200円を越え、4月中旬でも190円前後の高値を維持してる状況です。
つまり、トリガー条項で設定した130円〜160円という価格帯の実効性は乏しいと言わざるを得ません。
そうした中で、与野党間のガソリン税に関する協議の中で、トリガー条項の限定した話から、旧暫定税率そのものの廃止が焦点になってきたように感じます。
ただし、課題はやはり、税収減です。それを国が補填するといっても、財源はどうするのかという議論に舞い戻ってしまいます。

ガソリン価格が下がれば、経済活動が活発化して結果的に各種の税収は増えるという考え方もあるようです。
しかし、いまの日本は特にトランプ関税の影響による景気後退への不安や、食料品を含めた生活必需品の慢性的な物価高に悩まされており、ガソリン価格減が社会全体の税収増に直接つながるとは言い切れないでしょう。
いずれにしても、旧暫定税率が廃止となって、ガソリン価格が大きく下がることを、ユーザーは歓迎するのだと思います。
その時期ですが、立憲民主党は7月目処を掲げている一方で、与党の中では来年4月からの車体課税の大幅見直しに合わせて実施する案などが検討されている模様です。
