車検切れの車、どうやって動かす?

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「車検が切れた車は公道を走ることができない」ということは、車に乗っていない人でもなんとなく知っている知識でしょう。

しかし、車検切れの車をもう一度公道で乗れるようにするためには車検に合格させなければならず、車検に対応している整備工場や陸運支局へ出向かなければなりません。

このとき、運転せずに車を移動する手段としてパッと思い浮かぶのは2つ。1つは事故車のようにレッカー車などで牽引する方法、もう1つは車を載せられる大きさの積載トラックを使う方法です。

ところが、レッカー車で車検切れの車を牽引するのは違法となるようです。いったいなぜでしょうか?

タイヤが地面に接しているだけで「走行」扱いになる!?

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レッカー車で車検切れの車を牽引するのが違法となってしまうのは、タイヤが地面に接しているからです。

車両がレッカー車で牽引されている状態を見てみるとわかりやすいですが、車両の後輪タイヤは地面に接してしまいます。その状態ですと、車検切れの車を公道で「走行させている」と見なされてしまう可能性があります。

「道路運送車両法」の第58条を見てみると車検に関連した条例が書かれており、有効期限がある車検証が交付された車両でなければ公道を走れないルールです。

車検切れの車を公道で走行させると“無車検車運行”となり、行政処分扱いの違反点数6点および30日間の免許停止、加えて6ヵ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が課せられます。

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ここで注意したいのは、レッカー車を運転するドライバーが無車検車運行の違反処分を受けてしまう可能性がある点です。つまり、レッカーサービスを提供している業者へ依頼して、他のドライバーに車検切れの車を牽引させる方法は使えないこととなります。

複数の業者に問い合わせたところ、いずれも「車検切れ車両のレッカー移動は対応いたしかねます」との回答があり、違法となる可能性を認識しているようです。

これらの要素から、レッカー車を使って車検切れの車を整備工場や運輸支局へ運ぶのは、事実上不可能と考えるべきでしょう。

“準中型免許”を取得していれば積載車が使えるが…

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一方で、車検切れの車を積載車に積んで移動させるのは違法にはあたりません。

この場合、普通乗用車1台分程度を積み込める積載車をレンタカー店で借りるという方法をとることができます。これなら、自分自身で車検切れの車を最寄りの整備工場や運輸支局へ運べます。

ただし、その際に注意したいポイントが、“運転免許の区分”と“積み込んだ車両の固定”です。

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2017(平成29)年3月12日以降の法律では、車両の総重量および最大積載量を基準として「普通」「準中型」「中型」などと細かく免許の種類が分かれています。多くのレンタカー店で貸し出している積載車は最大積載量が3t(3,000kg)となっており、準中型運転免許以上の資格をもっていなければ運転できません。

加えて、車両を荷台へ積み込んだら、事故を防ぐためにタイヤストッパーやフック、ワイヤーでしっかり固定する必要があります。

いずれも積載車の運転経験が少ない人には難易度が高いかもしれません。

車検切れの車を公道で走らせる方法がある?

積載車を運転する以外でも、車検切れの車を移動させる手段は存在します。それは「仮ナンバー」を借りて公道を走行させるという方法です。

仮ナンバーには白いプレートに地域名が2つ、赤い斜線が記載されている
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仮ナンバーは中古車や輸出が予定されている車の回送で使われることが多いですが、車検切れの車を最寄りの運輸支局や整備工場に乗っていく際も活躍します。積載車を運転するより難易度が低いため、一般の人も利用しやすい方法です。

仮ナンバーは最寄りの役所で借りられますが、適用期限は5日間で、使用後は役所へ返却しなければならなかったりするほか、最短での移動距離で済ませなければならないルールがあります。

また、自賠責保険の期限が切れていると仮ナンバーの使用申請ができません。

自賠責保険の提供を行う保険会社では、仮ナンバーを使うための短期契約も用意されているそうです。保険代理店にて契約対応を行っており、手続きが済めば役所への提出用書類を受け取れます。

整備工場や運輸支局が目と鼻の距離であったとしても、車検切れの車をレッカー車で移動させたり、あるいは無許可で公道を走行させたりするのは違法行為です。

ルールに違反しないよう、荷台が備わっている積載車を使ったり、仮ナンバーを借りてきたりするなど、「正当な行動」で車検切れの車を扱いましょう。