夏こそ食べたい常備菜。有機農家が教える「にんにくピクルス」の作り方とアレンジレシピ3選
夏バテした身体に元気をくれるにんにくピクルス
管理栄養士で、野菜ソムリエでもあり、無農薬で野菜を育てている有機農家の妻でもある五月女めぐみさん。3年前からご主人が収穫したにんにくで、ピクルスを作っているそうです。
「にんにくピクルスは、生で食べるのとは違うおいしさがあるだけでなく、きれいな色のままにんにくを保存できるのが魅力です」
「でも、にんにくピクルスの食べ方はそれだけではありません。にんにくピクルスで作るバーニャカウダも、わが家の定番です。また、にんにくピクルスのピクルス液があればドレッシングを作れるし、煮込み料理の調味料としても活用できます。にんにくピクルスは、アレンジ次第でおいしさが何倍にもなります」
そんなにんにくピクルスの作り方を教えてもらいました。
常備菜にぴったり!にんにくのピクルスのレシピ
材料(作りやすい分量)
・にんにく…… 200g(20個)
a. 米酢……100cc
a. 水……50cc
a. 砂糖……30g
a. 塩……小さじ1/2杯
作り方
1. にんにくの皮をむく
にんにくの両端を切り落とし、皮を取り除きます。
2. にんにくをゆでる
沸騰したお湯ににんにくを入れ、4分ゆでたらザルに上げて水気を切り、粗熱を取ります。
「生だと刺激が強すぎるので、ゆでてからピクルス液に漬けます。また、こうすることでホクホクとした食感ピクルスになります」
3. 瓶とキャップを煮沸する
水を張った鍋に瓶とキャップを入れ、5分間沸騰します。
「火傷しないように菜箸などで瓶とキャップを引き揚げ、冷めるまで放置します。瓶はジャムなどの空き瓶でかまいません」
4. ピクルス液を作る
ピクルス液の材料(a)を耐熱容器にすべて入れ、よく混ぜ合わせます。
「材料を入れる順番は問いません」
5. ピクルス液を電子レンジにかける
ピクルス液を600Wの電子レンジで2分加熱し、粗熱を取ります。
「砂糖を溶かすために電子レンジで温めます」
6. 瓶ににんにくを入れる
粗熱が取れたにんにくを瓶に入れます。この瓶(150ml容量)には1個10gのにんにくが9個入ります。すき間ができないように指で押します。
「冷蔵庫で10日ほど保管できますが、食べ切れる量を作るのがコツ。食感が変わってしまうので冷凍はしないでください」
7. 瓶にピクルス液を注ぐ
にんにくがかぶるまでピクルス液を注ぎ入れます。
「にんにくがピクルス液から出てしまうと腐敗しやすくなるので注意してください」
8. 冷蔵庫で保管する
キャップをし、冷蔵庫で保管すれば10日ほど食べられます。
「漬け込んだ翌日からが食べ頃です」
昨日作ったものがあるというので試食させてもらいました。らっきょうの甘酢漬けのような味わいと、ホクホク感が楽しめました。
【応用篇 その1】にんにくバーニャカウダ風
五月女さんが薦める、にんにくピクルス。そのひとつが和風バーニャカウダです。バーニャカウダは温めながら食べるのが本式。五月女さんは、夏向きな冷製バーニャカウダ「バーニャフレイダ」を作ってくれました。
材料(2人分)
・にんにくピクルス……6個(60g)
・牛乳……大さじ2杯
・オリーブオイル……大さじ4杯
・みそ……大さじ1杯
作り方
1. すべての材料をハンドミキサーにかける
ハンドミキサーにすべての材料を入れ、ペースト状になるまで撹拌すれば完成です。
「アンチョビの代わりに、みそで塩分を補います。ハンドミキサーがなければミキサーでもかまいません。牛乳アレルギーの方は豆乳を使ってください」
2. 瓶に入れて保存する
煮沸した瓶に入れ、冷蔵庫で保存します。
「牛乳が入っているので賞味期限は約1週間。すぐに使い切るなら、瓶の煮沸は不要です」
バーニャカウダを作るのは面倒だと思っていました。でも、にんにくピクルスが冷蔵庫にあれば、牛乳とみそとオリーブオイルでバーニャカウダを簡単に作れますね。お好みでバーニャカウダに黒こしょうをかけるのも良いそうです。
「わが家では、主人が育てた夏野菜をこの『にんにくバーニャカウダ風』で楽しんでいます。皆さんもぜひお試しください」
【応用篇 その2】ピリ辛にんにくしょうゆドレッシング
ピクルスを食べ終えたら、瓶に残ったピクルス液はどうしますか?「捨ててしまうのはもったいない」と五月女さんは言います。
ピクルス液と、にんにくピクルスやそのほかの材料を混ぜるだけで作れる「ピリ辛ドレッシング」の作り方を教わりました。
材料(作りやすい分量)
・にんにくピクルス……2個(20g)
・ピクルス液……大さじ2杯
・しょうゆ ……大さじ1杯
・ごま油……大さじ1杯
・すりごま……小さじ1杯
・豆板醤(あるいはコチュジャン)…… 小さじ4分の1杯
・たまねぎ ……大さじ1杯
作り方
1. にんにくピクルスを切る
にんにくピクルスを薄くスライスします。
2. たまねぎをみじん切りにする
紫たまねぎをみじん切りにします。五月女さんはご主人が育てた紫たまねぎを使いましたが、ふつうのたまねぎでかまいません。
3. 瓶にすべての材料を入れて混ぜる
煮沸した瓶に 1、2、ほかすべての材料を入れ、混ぜ合わせたらできあがりです。
「冷蔵庫で保管すれば10日ほど食べられます。すぐに使い切るなら瓶の煮沸は不要です」
ピリ辛のドレッシングで、野菜をおいしく食べられました。
「このドレッシングは冷しゃぶやカルパッチョなどの魚介類にもぴったりです」
取材後、冷しゃぶで試したところ、ピリ辛でさっぱり味のドレッシングのおかげでおいしくいただけました。
【応用篇 その3】ピクルス液で作る 鶏手羽の甘酸っぱ煮
「酢と砂糖が原材料のピクルス液は、煮物にも応用できます」
酢豚などの煮物にも使えますが、五月女さんは「鶏手羽の甘酸っぱ煮」を作ってくれました。簡単なのでレシピだけ紹介します。
材料(2人分)
・にんにくピクルス…… 3個
・ピクルス液…… 大さじ2杯
・手羽元……6本
・しょうゆ……大さじ1杯
・みりん……大さじ1杯
・ゆで卵……2個
作り方
1. 炊飯器にすべての材料を入れ、炊飯と同じ要領で炊く
2. ゆで卵を作り、殻をむく
3. 炊きあがった 1 に 2 を入れ、30分保温すれば完成
酢には肉をやわらかくする効果があります。その酢が入ったピクルス液と一緒に手羽元を炊くおかげで、鶏肉がやわらかく仕上がりました。
「ゆで卵も、手羽元と一緒に保温することで味がじっくりと染み込みます」
【おまけ】おすすめアレンジ!にんにく+夏野菜ピクルスの作り方
にんにくピクルスをアレンジするといろいろな味を楽しめると五月女さんはいいます。
「最初にお伝えしたベーシックなレシピに、ローリエ、唐辛子、カレー粉をひとつまみ入れてください。カレー粉を加えるとカレーにぴったりなピクルスになります」
最後に、にんにくピクルスをアレンジして作る、夏野菜ピクルスのレシピを教えてもらいました。左から順番に紹介します。
1. にんにくととうもろこしのピクルス
1. ゆでたとうもろこしを包丁で取り出す
2. たまねぎをみじん切りにする
3. 瓶ににんにくピクルスのスライス、1、2、ピクルス液を入れてふたをする
煮沸した瓶に、にんにくピクルスのスライスと1、2、ピクルス液を入れてふたをし、1日冷蔵庫に入れておけば完成です。
「これに刻んだトマトを混ぜたものをグリルしたチキンにかけ、仕上げにオリーブオイルを回しかけた一品もわが家の定番です」
2. にんにくとトマトのピクルス
1. ヘタを取ったミニトマトを熱湯で10秒ゆでる
2. ミニトマトをザルに上げて粗熱を取り、皮をむく
3. 瓶に 2、にんにくピクルス、ピクルス液を入れてふたをし、冷蔵庫で1日寝かせれば完成
3. にんにくときゅうりのピクルス
1. きゅうりを1cmの輪切りにする
2. 沸騰したお湯で 1 を30秒ゆで、ザルに上げて粗熱を取る
3. 瓶に 2、にんにくピクルス、ピクルス液、唐辛子を入れてふたをし、冷蔵庫で1日保存すれば完成
4. にんにくと紫たまねぎのピクルス
1. 紫たまねぎの皮をむき、薄くスライスする
2. 煮沸した瓶に 1、にんにくピクルス、ピクルス液を入れてふたをし、冷蔵庫で1日寝かせれば完成
「ピクルス液に紫たまねぎの色素が溶け出し、きれいな色になります。このピクルスは魚介類との相性がよく、わが家ではカルパッチョにして食べます」
5. にんにくとピーマンのピクルス
1. ピーマン(あるいはパプリカ)を軽くゆで、ザルに上げて粗熱を取る
2. 瓶に 1、にんにくピクルス、ピクルス液を入れてふたをし、冷蔵庫で1日寝かせれば完成
まだ続きそうな猛暑、にんにくピクルスを元気の糧に!
「にんにくピクルスには、生で食べるのとはひと味違うおいしさがあります。アレンジすればおいしさが何倍にもなる、にんにくピクルスの魅力に触れてみてください」
にんにくピクルスの、にんにくパワーでまだまだ続く猛暑をのり切りましょう。
取材・文/中島信茂
