外出自粛で買い物に出かけられないぶん、日用品の買いだめが当たり前になった数か月。意外とものが増えてしまったという人も多いのではないでしょうか?

これをきっかけに片づけをおすすめするのが、ライフオーガナイザーの香村薫さん。
「片づけをすると、『こんなところにまだ使えるものが…』と発見することが多いんです。節約にもつながります」

今回は香村さんがこれまで片づけサポートをしてきた経験から、「こんなところにこんなものが!」という“あるある”の品を教えてもらいました。


もらったきりになっている調味料や食品がざくざく発掘されることも

家の中はお宝の宝庫!隠れた「使えるアイテム」を探そう



眠っていたお宝は、有効に使えなければ売るのも手。
「片づけと節約が同時にかないます。ぜひ、家の中に眠っているお宝を探してみましょう」

●食品

「まず、最初に手をつけたいのがキッチンのパントリーです」と香村さん。
パントリーはお宝の巣窟。奥の方になにがあるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

「外国に行ったときに買っためずらしい食べ物がカルディ並みに陳列されているお宅も拝見しました。また、高級な紅茶の茶葉やいつか使おうとおもっていたキャビアの缶詰、トリュフ入りのオリーブオイルなどもよく見かけます。でも、その存在を忘れて賞味期限を過ぎてしまってはもったいない! 新しい食糧を買い込むのではなく、ぜひ今日から食べ始めましょう」

こういった食品は、いつか使おうと思ってパントリーの肥やしになりがち。
おうち時間を楽しむためにも、思いきって使ってみてください。

「あいたスペースにほかのものを収納できるようになれば、キッチン収納にもグッとゆとりができますよ」

●来客用食器


つり戸棚から出てくる未開封の食器

次は、キッチンのつり戸棚です。
「つり戸棚からは結婚式の引き出物でもらった高級食器やワイングラスなどがよく出てきます。これらをいつか使おうと思ってとってあるうちに存在を忘れてしまってはいませんか?
こういうときはぜひ、『最近これを使うべき来客が来たのって何年前だっけ?』と過去をさかのぼってみてください。そもそも家でワインを一緒に飲む来客なんて、新築お披露目以来ない…という声もよく耳にしますよ」

高級な食器も、見つけたらすぐに使いましょう。

「日常的に使うことがピンとこないなら、早いうちに売るのも手。自粛生活が続くほど、節約も大切になってきます」

●バッグ


続いては身の回りのものです。

「高級なお宝の代表格として着物を思い浮かべる人が多いかと思いますが、残念ながらほとんど価値がつかないのが現状です。そこで、ぜひ目を向けてもらいたいのがバッグ。自分に合うかどうか、ライフスタイルに合っているかどうかを確認するためにも、ぜひ一度身に着けて鏡の前に立ってみてください」

バッグは洋服や靴と違って体型の変化に影響しないため、試着いらずで購入する人が多いです。

「洋服ほどのトレンドがないので、状態がよければ少し古いものでも買い手がつきやすいのが特徴です。クローゼットの肥やしになっているなら、売ってみることも考えて」

●アクセサリー・時計


「アクセサリーと時計も、よく出てくるものです」と香村さん。

「ピアスのような小さなものは、買ったことも忘れてバッグのポケットから新品が出てくることも少なくありません。また、高級なアクセサリーは、いつか使うかもしれないからとりあえず置いておこうと手放すことをあと回しにしがちです」

サイズ自体は小さいですが、上に重いものを乗せられないなど収納としてはスペースが必要になりがち。

「近い将来に使っているシーンを思い浮かべられないなら、趣味の合う友人とアクセサリー交換会を行うなどして、うまく回していきたいですね」

だれの家の中にも、隠れたお宝がありそうですね。ぜひ探してみてください。

●教えてくれた人
【香村薫さん】


株式会社ミニマライフ代表取締役、ライフオーガナイザー。「ほどよいミニマリスト」としてテレビや雑誌などで活躍。防災士の資格をもつ。ブログ「ほどよいミニマリストに。ミニマライフ.com
」を主宰。『トヨタ式おうち片づけ‐5つの「しくみ」でみるみる片づく!
『トヨタ式超ラク家事‐5つの「S」でスイスイはかどる!
』(ともに実務教育出版)、『トヨタ式 家事シェア
』(主婦の友社)など著書多数