左サイドで躍動した伊藤。コパ・アメリカのA代表メンバーにも選出されている。 (C) Getty Images

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 U−22日本代表が6月1日、フランスで行なわれているトゥーロン国際大会のグループリーグ初戦でイングランドと対戦し、2−1で逆転勝利を収めた。 

 英紙『The Sun』は「3連覇中のトゥーロン国際大会に参加したU−20イングランド代表は、初戦で日本代表に降伏」と報じた。

「前回王者は何度も良い形を何度も作り、38分にはチェルシー所属で主将を務めるトレヴォ・チャロパーが先制点を決めた。これでゲームの主導権はイングランドが握るかと思われた。

 だが、日本は後半早々に1点を返し、68分には、長沼洋一がきれいなゴールを決めて流れをつかんだ。追うイングランド代表にはアーセナルのジョー・ウィロックやエディー・ネケティアなども参加していたが、最後まで同点に持ち込むことはできずに敗れている」

 また、英フットボール・アソシエーション(FA)は「3連覇中の若きイングランド代表たちが挑んだトゥーロンでの初戦は、前半リードしながらも逆転され、日本に土を付けられて始まった。(監督の)ポール・シンプソンはチームの方向転換を余儀なくされている」と伝えている。

 そして、この試合で注目されたのが、2点目をアシストした伊藤達哉だ。米スポーツメディア『Bleacher Report』は、「鋭いプレーでサイドをえぐって決勝点を演出した」と評し、日本を勝利に導いたキーマンとして讃えている。

「同点にされてからイングランドは覇気をなくし、試合の流れは少しずつ日本に傾いているように思われた。それを決定的にしたのが、伊藤がアシストした日本の2点目のプレーだ。ドイツ・ハンブルク所属の彼が攻撃をけん引し、前線を活性化した。それに対してイングランドは目まぐるしく選手を投入しながらも、創意工夫を欠いていた。結果、アイデアあふれる伊藤のせいで、イングランド代表は恥ずかしい思いをすることになった」

 伊藤は今季、ハンブルクでなかなか出場機会に恵まれておらず、現地では来季は移籍を志願したとも報じられている。ブラジルで開催されるコパ・アメリカにも選出されている東京五輪世代の21歳は、前回王者との対戦で、さっそくアピールに成功したようだ。

 U−22日本代表は4日にチリと、8日にはポルトガルと対戦する。伊藤は再び、チームを勝利に導くプレーを見せることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部