試乗 メルセデス・ベンツC220d フェイスリフト後のディーゼル、評価は
もくじ
どんなクルマ?
ー ナンバーワンのナンバーワン 新型ディーゼルと9速ATを搭載
どんな感じ?
ー 吹け上がりがよく燃費も良好
ー リラックスできる乗り心地とインテリア
「買い」か?
ー 揺るがない王位の座
スペック
ー メルセデス・ベンツC220d SEのスペック
どんなクルマ?
ナンバーワンのナンバーワン 新型ディーゼルと9速ATを搭載
メルセデス・ベンツC220dは、英国でもっとも売れたCクラスの中でも特に売れたモデルである。今回は、最近登場したフェイスリフトバージョンに試乗し、英国の荒れた道路にどれだけ適応できているか、試してみることにしよう。

Cクラスは最近フェイスリフトが行われ、複数の新型エンジンや、それに組み合わされる9速ATが採用された。その中から、すでに1.5ℓ48Vターボガソリンエンジンを搭載するC200の試乗記はお送りしたものの、メルセデスの見立てでは、最量販モデルはC220dというアッパーミドルクラスのディーゼルモデルだ。
試乗車にはオプションのデジタルインストゥルメントや新しいアクティブセーフティシステム、「マルチビーム」LEDヘッドライトが装備されていた。もちろん、マイナーチェンジに合わせて前後バンパーの設計も見直されている。
どんな感じ?
吹け上がりがよく燃費も良好
Cクラスには長らく、いくぶん荒々しい2.1ℓの4気筒ディーゼルが搭載されていたが、今回ついに新世代の2.0ℓエンジンへと代替わりした。このエンジンは最新のEクラスにも搭載されている。
静粛性の高いディーゼルエンジンと比べると、高負荷時には今でもわずかにキメの粗さが感じられる。しかし新型C220dは、先代と同等のトルクや力強い加速感を持ちながらも、吹け上がりはよく、流れに合わせてさまざまな道路を走っても25km/ℓを超える燃費の良さを実現している。エンジンは前々からCクラスの弱点だったが、今回のC220dでは強みに変わったと言っていいだろう。
美点はそのまま残っている。まがい物のスポーツサルーンが多い中で、Cクラスはゆったりした乗り味のラグジュアリーエグゼクティブサルーンだ。

ただしアクセルを踏み込むと、新しい9速ギアボックスはキックダウンにためらいを見せることもある。標準の「アジリティ・コントロール・コンフォート」サスペンションは、低速では衝撃の少ない乗り心地だが、なめらかな道でないと、車体が跳ねたり上下動を繰り返してキャビンの安定性は損なわれてしまう。リアアクスルも、大きな入力があると挙動を乱してしまうこともある。
リラックスできる乗り心地とインテリア
おそらくメルセデスは、ソフトでダンパーのよく効いた乗り心地が快適だと少々勘違いをしていたのだろう。しかしわれわれは、少なくともこのモデルに関しては、より引き締まった足回りを求めたりする必要はないと思っている。
ボディコントロールに優れたモデルが欲しければ、サスペンションをより短く、より硬くセッティングした「スポーツ」や「AMGライン」を選べばいいだけだからだ。わたしも買うなら、きっとそちらを選ぶだろう。
われわれは今回、「W205」世代のCクラスで初めて、最下級の「SE」グレードをテストした。そしてインテリアの処理に関して、上級グレードよりもむしろこちらの方がこのましく思えるかもしれない。

「スポーツ」に比べると、光沢のアルミニウムの装飾が明らかに少なく、ドアの内張りも金属ではなく、グロスブラックのプラスティックに変わっているからだ。だが、上級モデルの方がむしろ安っぽさを感じるのは面白い。新しいステアリングホイールにしても、ボトムはクロームでなく、黒い方が落ち着いて見える。
質感のレベルはクラストップレベルで、実用性も十分。さらに、もっともお手頃なインフォテインメントシステムでも10.3インチの画面が装備される。Cクラスは多くのライバルよりも高いプライスタグを掲げているが、こういった点からも、無理に値段を抑える必要がないのだろう。
「買い」か?
揺るがない王位の座
もしあなたの好みに合うなら、間違いなく「買い」だ。新しいディーゼルエンジンを搭載してもC220dがドライバーズカーとなることはなかった(特にこのグレードでは)が、Cクラスの購入層のほとんどはそうなることを望んでいなかっただろう。そして単に商業的な面から言っても、そうなる必要はまったくなかった。フェイスリフト前ですら、BMW 3シリーズやアウディA4の売り上げを超えていたのだから。
当然BMWやアウディは、4シリーズやA5スポーツバックも含めて、Cクラスの牙城を崩そうとしているのだろう。それでも、状況を変えるのは難しい。Cクラスはマイナーチェンジ前からクラストップで、新型は明らかによくなっている。王座から引きずり下ろすのは簡単ではない。

