(左から)俺はゴミじゃない/蟹めんま/だいごろう

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9月30日に蟹めんまさんのバンギャルエッセイ漫画「バンギャルちゃんの日常」4巻が発売されました。
その記念(?)に、今回は”ギャ男”さんに集まっていただいて座談会を開催。

世代を超えたV系愛! “ロッキンママ”東海林のり子&『バンギャルちゃんの日常』蟹めんま対談

ギャ男とはバンギャル男の略で、ざっくり説明するとヴィジュアル系好きな男性のことです(諸説ありますが、あくまでざっくり)。

注目の若手メタルバンド・Phantom Excaliverのベーシスト・だいごろうさんと、ヴィジュアル系イベントにも出演しているお笑い芸人・俺はゴミじゃないさんに登場していただきました。一体どんな話が飛び出すのか――?

――今日は蟹めんまさんとギャ男座談会ということで、メタルバンド・Phantom Excaliverのベーシスト、だいごろう(Die-goro)さんと、ヴィジュアル系お笑い芸人の俺はゴミじゃないさんに集まっていただきました。

蟹めんま(以下・めんま):よろしくお願いします。

――ちなみに「ギャ男」というのは広い意味で「ヴィジュアル系が好きな男性」、「バンギャル男」の略称だとされています。

だいごろう・俺はゴミじゃない:とはいえ、僕らなんかが「ギャ男」でいいんでしょうか……?

――まず今回どうしておふた方をお呼びしたかといいますと、まずだいごろうさんですが、「Phantom ExcaliverのベーシストがライブでアルルカンのTシャツを着ていた」という情報を耳にしまして。

めんま:それでだいごろうさんのTwitterを拝見したら、アルルカンのベーシスト・祥平さんを「かっこよす」とツイートされていたんですね。

――これはかなりのファンなんだな、と。ちなみに今日もアルルカンの「ダメ人間」Tシャツを着用されていますね。

だいごろう:これでいつもステージに立ってます。ファンなんです、本当に。

先日の男限定ライブには行ったんですが、ライブに沢山通ってるわけでもなくて。ガチガチの振りやったりする人とか見てると、「すごいな」と感じるんで、自分は大したことない感じなんですよ。

めんま:そういうところも「ギャ男」っぽい……。自分のことを「大したことない」と言う方はだいたいどっぷりの方なんですよね。アルルカンの男限定ライブに行ってたんですね。

だいごろう:そうなんです! ウチのバンドのボーカルと2人で行ったんですけど、

めんま:「男限定」ってお客さんもですが、メンバーさんもテンション高くて、あの「漢(おとこ)のお祭り」的な盛り上がりは通常ライブには無いものなので羨ましいです。

だいごろう:そんな! たまにやるから盛り上がるんだと思うんですよ。たとえば僕のやってるバンド・Phantom Excaliverは男性のお客さんが多いバンドなんですが、逆に女性限定やったらテンション上がると思いますもん。

――そして、俺はゴミじゃないさんのネタを以前拝見する機会がありまして、それがすごく「ヴィジュアル系愛」を感じるものだったんで、今回お声がけしました。

めんま:このネタをやった後の一言コメントがいいんですよ。愛を感じます。

だいごろう:面白いですね(笑)。

ヴィジュアル系に目覚めたきっかけは?

めんま:お二人がヴィジュアル系に目覚めたきっかけは何ですか?

俺ゴミ:僕はPENICILLINさんなんです。最初はシンプルなきっかけなんですけど、漫画『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』が好きで、アニメ版のオープニング曲がPENICILLINの『ロマンス』だったんです。あのアニメのオープニング映像ってアニメの絵から一瞬PVに切り替わるものだったんです。

めんま:ああ〜! Dir en grey(現・DIR EN GREY)の『I’ll』(アニメ『浦安鉄筋家族』のオープニング)もそうでしたね。

俺ゴミ:「なんだこれ、なんてかっこいいんだ」と思って、『マサルさん』が好きだったこともあり、CDを買いに行ったんです。

アニメのタイアップ曲だし、ジャケットにアニメの絵とか描いてあるのかなと思ったら、バラを握ってるジャケットで、これがまた「なんだこれカッコいいな」と(笑)。『ロマンス』はもちろんのこと、カップリング曲の『Tomorrow』もカッコいいし。それでアルバム『Ultimate Velocity』も買って……。そこからですね。

――だいごろうさんがヴィジュアル系に触れたきっかけは?

だいごろう:親が元々、MALICE MIZERがめっちゃ好きで、その影響です。他にもD-SHADEとかL’Arc~en~Cielあたりが好きで。その影響で小さい頃からずっとそういう音楽を聴いて育ってたんです。

俺ゴミ:いい環境ですね。

めんま:うらやましいです。

だいごろう:だから、小さい頃からMALICE MIZERを聴いて育ってしまったのでヴィジュアル系しか聴けない体質になってしまったという。ミュージシャンとしては、良くない育ち方をしてしまいました(笑)。

それで元々聴いていたところに、中学の時、色々こじらせて更に好きが加速していった感じですね。

――ちなみに、こじらせたキッカケのバンドは?

だいごろう:1番最初はSuGですね。

俺ゴミ:もう最初がSuGなんですね。

だいごろう:SuGは中1か中2ぐらいの時に姉と一緒にLIQUIDROOMのワンマンを観に行ったんです。

めんま:お姉さんもヴィジュアル系がお好きなんですか?

だいごろう:元々、バンギャルです。

俺ゴミ:いいですね。楽しそうですね。

だいごろう:あとはシリアル⇔NUMBERのライブ観に行ったり。他にはVersaillesが好きだったので、HIZAKIさんのgrace project。他にも色々聴いていましたけど、その時は全体的にキラキラ系の方が好きだったかもしれないですね。

――ちなみに、キラキラ系の魅力ってなんだと思います?

だいごろう:ポップさというか、90年代のダークなヴィジュアル系のイメージを変えたというか。そこが好きでしたね。

中でもSuGの武瑠さんに憧れすぎていたんです。本当イケメンすぎて「なんだこの人は」って感じでしたね。

俺ゴミ:かっこいいですよね。

だいごろう:それでちょっとこじらせてきちゃって、当時クラスで流行ってる音楽に対して「そんなの聴いてる奴は、ミーハーだよ」みたいな(笑)。

ギャ男さんの学生時代とは?

「僕だけずっとMALICE MIZER歌ったり」(だいごろう)

めんま:私、小学生の頃は極端に男子が苦手で、あんまり関わらなかったんです。そんなこともあって中学からは地元から離れた県外の女子高に行ったもので、人生で一度も「中高生のギャ男さん」というものに会ったことが無いんですよ。

なので、お二人の中高生時代のお話にめちゃくちゃ興味があるんです。どんな学生生活なんですか?

俺ゴミ:だいごろうさんはクラスにヴィジュアル系ファンっていました?

だいごろう:いないんで正直浮いてましたね。例えば、友達同士でカラオケに行くとすると、みんな歌うのは湘南乃風やEXILE、AKB48なんですよ。その中で僕だけずっとMALICE MIZER歌ったりとかして。

めんま:それはすごい。

だいごろう:こじらせてたんで、カラオケに女の友達がいようがヴィジュアル系歌ってたんです。みんな周り口を開けてぽかーんとしてて、1人で興奮してたりしてました。

めんま:そういう人が過去に何人か大学や職場にいました! 基本的にそういう人は周りがぽかーんとしてても関係なく堂々とカラオケで歌いますよね。

で、私はそこで「盛り上げなきゃいけない」と思って、ヘドバンしてたんです(笑)。そしたら結構受けるんですよ。

俺ゴミ:それは、受けるでしょうね(笑)。

めんま:そこでカラオケでみんなが知らないヴィジュアル系を歌っても、ヘドバンがする人がいたら受けるんだっていうのを学びました(笑)。

俺ゴミ:コンビ芸みたい。

めんま:だからずっとそれから職場なんかでギャ男さんがいたら、カラオケで必ずバンギャル役をやる人みたいになっていました。

俺ゴミ:それ歌ってる方も、きっと楽しいでしょうね。

「口元にニキビが出来ると「HAKUEIさんのピアスみたいだ」って内心」(俺ゴミ)

――ちなみに学校ではヴィジュアル系ファンであることを公表するタイプでした? あるいは隠すタイプでしたか?

俺ゴミ:むしろ、大っぴらにしたいぐらいですよね。

だいごろう:僕もバンドやってたんで大っぴらも大っぴらでしたね。

俺ゴミ:学生時代はPENICILLINにハマってたんですけど、シングルが発売した日とか、わざと授業を1限目出て、2限目サボってわざわざ買いに行って、休み時間、これ見よがしに歌詞カードとポータブルCDプレイヤーを出して、休み時間に聴いてるっていう。

で、みんな、何聴いてんだろうって覗きに来ては「分かんねー」って首傾げて戻っていく、みたいな。そういうのをしょっちゅうやってましたね。

だいごろう:言うたら、アホみたいに(ヴィジュアル系が好きなことを)出してましたね。わざわざ給食の放送委員になったりして。

めんま:私も放送委員はやってましたね。全く一緒です。布教したい音楽があると放送委員になるっていうのは男女関係なく人間の本能なんですかね。

俺ゴミ:放送で流してもらうのはやりますよね。今日はPENICILLINでって言ったら、みんなその時代はPENICILLIN=『ロマンス』なんです。僕はあえて通ぶって(笑)、アルバムに入ってる『そして伝説へ』を流してました。

めんま:一般的に有名じゃないアルバム曲を流したくなりますよね。

俺ゴミ:文化祭のときも、出店する教室にラジカセ持ち込んで、勝手にずっとPENICILLINのアルバムをずっと流しててました。

めんま:自分も文化祭で、お化け屋敷をやった時にラジカセ持ち込んで、Dir en greyの『MACABRE』を流してました。みんなやるんですね。

だいごろう:散々、XやVersailles流してると、教室に戻った途端、非難ごうごうで「お前の日は、みんな放送を切る」ということを言われたりして(笑)。

それに、卒業文集で自分のことを書くページってあるじゃないですか。そこに、みんなが好きな音楽の項目に「EXILE」とか書いてある中で僕だけ「摩天楼オペラ」って書いてました。

めんま:熱い!

――おふたりは中高生の頃ヴィジュアル系を意識した服装をされたりは?

俺ゴミ:僕、口元にニキビが出来ると「HAKUEIさんのピアスみたいだ」って内心思ってました(笑)。

だいごろう:基本的に中学生だったんで、金が全然なくて、買えはしなかったんで、もらい物とかを付けたりとかはしてましたけどね。今思うとスゲー恥ずかしいんですけど。

俺ゴミ:あとは、PENICILLINのベーシストのGISHOさんが、よくアロハを着て歩いてたんで真似をしてアロハを着たり、今も衣装でV系ぽいものを着たりして。そういうのはありましたね。

めんま:あるあるですね。

ヴィジュアル系バンドマンを目指したことは?

――俺ゴミさんは、よく舞台の上でも「ヴィジュアル系バンドをやりたかったけど挫折した」とおっしゃってますね、

俺ゴミ:そうです。なりたかったんですけど。

――ちなみに、パートは何を目指したんですか?

俺ゴミ:最初はギターを買ったら、弦の張り替えで挫折しまして。「張れねー」ってなって。

次はPENICILLINのGISHOさんモデルのベースをヤフーオークションで落としたんです。PENICILLINの『BVB』っていう曲があるんですけど、その曲はスラップベースでなんです。やってみようと思ったら指がずる剥けになって、心が折れました。

で、歌は歌っても全然上手くないし。ドラムなんかやる前からできないと思ったので。とりあえず楽器が演奏できないから無理だと思って挫折しました。

めんま:私も漫画にも描いたんですが、ギターを初めて挫折しました。

俺ゴミ:でも、なんかヴィジュアル系っぽいことをしたいと思っていたんです。その時、大学入学した時期で、サークル勧誘で僕にビラを配ってくれたのが落語研究会だったんです。そこは落語以外もお笑いとかもステージでやるっていうので、その時にヴィジュアル系をテーマにした感じでやろうと思って、そっからですね。

――なるほど。

だいごろう:僕も中3くらいまでは思ってました。人目もはばからずに「俺はヴィジュアル系アーティストになる」って言ってたんですけど。

これすごい理由がお笑いみたいになっちゃうんですけど。高校入ってから部活をやめてバンドやり出して帰宅部になったのはいいんですけど。そしたら、ぶくぶく太り始めてしまいまして。太りに太って20キロ以上増えてしまいまして。

そして、ある時ふと鏡を見たら「これはもうヴィジュアル系を目指す体ではないな」と。けど、ダイエットするのも面倒くさいなということになって。そしたらKacchangにバンドに誘われて、そのまま流れに身を任せていたらPhantom Excaliverになっていたって感じなんです。

あこがれの人との共演

――おふたりは現在メタルミュージシャン、お笑い芸人という、それぞれ違う道を選んでらっしゃいますけど、その立場でヴィジュアル系バンドとも共演されることもありますよね。

俺ゴミ:ニコニコ動画の番組で、カメレオのKouichiさんとTakeshiさんがMCの回にゲスト呼んでいただいたりもしました。MUCCの逹瑯さんが出るニコニコ動画の前説のようなこともさせていただきました。

めんま:すごい! ヴィジュアル系にたどり着いてる。

俺ゴミ:逹瑯さんが隣のソファで控えてる状態だったので、あがりすぎて、めちゃくちゃスベリました。

――俺はゴミじゃないさんは、元々SEX-ANDROIDやLIPHLICHがお好きだそうですが、偶然SEX-ANDROIDのボーカルの雄大さんがテレビでネタを披露しているのを観て、それをMCで言及したことから、実際に共演することになったという話もあるそうで。

俺ゴミ:そうなんです。雄大さんには本当によくしていただいて……、僕のTwitterもファンの方がフォローしてくださったり、イベントにも出演させてくださったり。

めんま:いい話だ〜。芸がきっかけというのが本当にいいですよね。

――Phantom Excaliverも先日Jupiterやexist†traceと共演されてましたし、12月にはSEX MACHINEGUNSともツーマンライブをするそうで。

だいごろう:そうですね。わりと最近はジャンルの垣根を越えて色んなバンド同士が共演することも増えてきたと思うんです。ヴィジュアル系でもMUCC、lynch.やNOCTURNAL BLOODLUST 、解散してしまったけどgirugameshも色んなジャンルと共演されていますよね。

なんていうのか、少し昔に比べて閉鎖的ではなくなってきた気がします。

――ここ数年、フェスにビジュアル系が出ることも増えましたし。

だいごろう:そうですね。意外にウチのバンドの他のメンバーもヴィジュアル系のミュージシャンとつながりあったりもして、共演する機会も増えています。

めんま:これは、ギャ男さんというテーマと関係ないかもしれないですけど、「ジャンルの壁」ってあります?

私だけかもしれないですけど、客席から観てる分にはあんまり感じたことがなくって。「ジャンルの壁を壊そう」ってステージの上の人は言うけれど、「そんなにあるかな?」と。

――ノリ方の違いは大きいかもしれないですけど。

だいごろう:自分たちはどこでも出るんですけど、あるにはあるとは思います。
結構馴染みやすくなってきたっていうか。ヴィジュアル系も多分、バンギャル以外のお客さんにも観てもらいたいというのが強い人が多くなってきたのか。そうですね。最近はわりと馴染みやすくなったというか。

もっとヴィジュアル系と共演してほしい

めんま:私は、ヴィジュアル系が好きで育ってきた人たちが、ヴィジュアル系の人たちと共演する姿を見るのがすごい好きなんです。

先月もVISUAL JAPAN SUMMITがあったじゃないですか、若手のバンドマンが自分のルーツになった大御所バンドと共演して、すごく幸せそうな顔をしているのをたくさん拝めてですね。そういう現場に立ち会えて感無量でした。

個人的には最高にバンギャルで良かったと思う瞬間なんで、そういうのを今後も観たいんです。

俺ゴミ:熱いですよね。

めんま:たとえば、ゴールデンボンバーの鬼龍院さんが中学生の頃、GACKTさんのラジオのリスナー生電話コーナーに出たという話があるじゃないですか。

だいごろう:あれヤバいですよね。

めんま:その話を知って、私号泣して。十数年の時を経て、今ではガンガン共演しているって素晴らしすぎる話で…。

だいごろう:あれはいい話ですよね。

めんま:あれ、めちゃくちゃいい。ああいう話がいっぱいヴィジュアル系でも起きて欲しいんですよ。

バンドマンとしての対バンはもちろん、お笑い芸人としてでも何でもアリだと思うんで「たどり着いた」っていう瞬間を見たいんです。だから俺はゴミじゃないさんも、だいごろうさんも色んなヴィジュアル系バンドと共演してほしいです!

だいごろう・俺ゴミ:ありがとうございます、がんばります(笑)。

スケジュール

Phantom Excaliver

・11月17日 新宿ACB
タワーレコード新宿店18周年イベント〜Let's get mashed up!〜

Phantom Excaliver/HONE YOUR SENSE/ヒステリックパニック

開場18:00/開演18:30
前売り2800円/当日3300円

・12月14日 渋谷TSUTAYA O-EAST
聖剣伝説 Episode ? 〜青春爆走物語〜

Phantom Excaliver/SEX MACHINEGUNS

開場18:30/開演19:20
前売り3000円/当日3500円

俺はゴミじゃない

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