巨人マルティネス、“快挙”達成を支えた家族の存在 地球の裏側と「欠かせないもの」
中日時代の2020年から7年連続20セーブ到達「チャンスをくれた神様に感謝したい」
■巨人 1ー0 中日(20日・東京ドーム)
巨人のライデル・マルティネス投手が20日、東京ドームで行われた中日戦でリーグ最速となる今季20セーブ目をマークした。中日時代の2020年から「7年連続20セーブ」という偉業。節目のマウンドを終えた守護神は、異国の地で戦い続ける至高の哲学と、その裏にある熱い想いを明かした。
節目のマウンドでも背番号「92」のポーカーフェイスは崩れなかった。1点リードの9回1死二塁のピンチも福永、サノーと2者連続三振でゲームセット。日本球界のトップに君臨する絶対的クローザーはチームを阪神に並ぶ首位へ導き、マウンド上で雄叫びを上げた。
「やはり、そういう素晴らしい記録を達成できているというのは、日本という世界の中でも本当に素晴らしいリーグに来られたということが(背景に)あると思う。こういうチャンスをくれた神様には感謝したいと思っています」
謙虚に語る一方で、自らが積み上げてきたプロセスには強い自負がある。
「これまで自分がやってきた練習というものが、しっかりこうやって実を結んでいるということだと思う。セーブするチャンスがないとセーブもできない。そのチャンスがあるたびに、しっかりこうして結果を出してこられた、その積み重ねだと思っています」
日本のファンを驚かせるのは、その卓越した技術だけでなく、シーズンを通して全く調子を落とさない鉄腕ぶりだ。長年トップレベルを維持できる「鍵」について問われると、即座に「日々の練習」を挙げた。
「毎日の日々の練習が一番大切だと思っています。どんな状況であっても、決して諦めずにしっかりと練習に取り組む。そういう姿勢が自分の鍵(秘訣)になっている」
日本は選手にとって過酷な「梅雨」や「夏場」のシーズンへと突入する。多くの選手が体調管理に苦しむ季節だが、キューバ出身のクローザーにとってはむしろ“大好物”のようだ。ニヤリと笑みを浮かべながら、頼もしすぎる夏男のメンタリティを明かしてくれた。
「自分にとっては、むしろ汗をかくというのはすごく良いこと。こういう季節はどちらかというと、エネルギーや力がどんどん湧き出てくる季節です。暑いのも好きですし、キューバはご存知の通り日本よりも暑い。そういった意味ではむしろ、もっともっとパワーが出てくる時期だと思っています」
マウンド上では容赦なく打者をねじ伏せるマルティネスだが、その心を突き動かしているのは、何よりも温かい「家族の絆」だ。7年もの間、異国の地でコツコツとセーブを積み上げられた原動力を問われると、優しい表情に変わった。
「やっぱり、自分の家族や妻という存在はすごく大きいです。プレーをしていく中で色々な場面がありますが、『絶対に諦めちゃいけない』という強い気持ちにさせてくれるのが家族の存在。今キューバにいる両親も含めて、彼らとビデオ通話などで話すたびに、たくさんのエネルギーをもらっています。彼らの存在は自分にとって欠かせないものです」
家族の愛を背負い、熱い夏を前にさらにギアを上げる守護神の牙城を崩せる球団は、今季も簡単に出てきそうにない。(小谷真弥 / Masaya Kotani)
