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あおり運転は、単なる「マナーの悪いドライバー」によるものだけではありません。時には、正常な判断能力を失った「極めて危険な存在」がハンドルを握っていることもあります。
こうした事案に直面した際、私たちが真っ先に捨てるべきは「正論」です。「悪いのは相手だ」「話せばわかる」という常識が通用しない相手に対して、正義感を振りかざすことは、自らを守る防壁を崩すことになりかねないからです。

今回は、あおり運転に遭い、その後の展開に“もしものこと”を考えるとゾッとしたという2人の、過去に大反響だった実録エピソードを紹介します。

一つ目は、信号待ちで突如追突してきた男の車から漂った「異臭」の正体。そして二つ目は、執拗な追跡を「ある場所」へ逃げ込むことで回避した女性の決断です。

記事の後半では、最新の罰則データとともに、万が一の際に「逃げ込むべき場所」と「絶対にしてはいけない対応」を解説。人生を壊さない、壊させないための護身術を考えます。

◆【エピソード1】衝突してきた白い箱バン

 日野真理さん(仮名・30代)は、通い慣れた田舎の一本道を車で走っていた。バックミラーを見ると、後ろの車が蛇行運転をしていたという。

「白い箱バンで、運転手は若い男性でした。センターラインがオレンジなので、私を抜かせなくてイライラしているのか、車間距離を詰めたり離したりしてきました」

 日野さんの前方には他の車もおり、たとえ日野さんが道を譲ったとしても状況は変わらない。そんな中、白い車は、わざと蛇行運転を繰り返した。

 いくつかの交差点を抜け、“ギリギリ赤になる手前”で走り抜けると、白い車は赤信号で止まったそうだ。しかし、日野さんも次の信号が赤だったため、止まる羽目になってしまった。すると……。

「白い車があっという間に追いついてきて、私の車にぶつかってきたんです」

 驚いた日野さんは、衝突の衝撃で運転席のガラスに頭を打ちつけてしまったという。

◆2人だった警察官が7人に増えて…

 日野さんは車を脇に止め、警察に連絡したうえで白い車のドアを叩いた。あおり運転の運転手は、

「すみません、大丈夫すか?」

 と聞いてきた。

「私が、『何とか』と答えて、“警察を呼んだこと”を伝えると、意外にも素直に謝ってくれたんです。ハンドルを握ったら性格が変わるタイプなんだろうと思いながら、車から降りて確認すると、運転席側の後部がタイヤにめり込んで、ドアが変形していました」

 日野さんは、「よく車が動いたな」と感心したと同時に、もし助手席側だったらガソリンタンクがどうなっていたのか……とゾッとした。

 警察官2人が到着し事情を説明したのだが、「相手の車も一緒に確認してほしい」と言われ、車に近づいていくと……。

「車の中からシンナーのニオイがしました。ふと気づくと、警察官が7人に増えていたんです。そして、警察官たちは、男性を取り囲んでやり取りをしていました」

 警察官が「ねえ、やった? 何かやってるよね?」と尋ねると、「何もやってないっすよ」と返していたのだとか。

 その後、男性の車はレッカー車で運ばれ、男性自身も警察へ連れていかれたという。

「私はというと、事故後30分くらいしてから頭が痛くなったんです。念のために救急外来に行き、その後は数カ月間、整形外科に通うことになりました」

◆【エピソード2】何気なく抜いた車が後ろにピッタリとついてきて…

 田中美雨さん(仮名・40代)は、片側一車線の道路を走っていたときに“あおり運転”に遭遇した。

「いつものように穏やかなペースで運転をしていましたが、前の車が急に止まってしまいました。『何かあったのかな?』と思いながらも、その車を追い抜いたんです」