福島県いわき市

写真拡大 (全2枚)

 いわき市立中学校5校で3月11日、卒業祝いの給食の赤飯約2100食分が廃棄された問題で、市教育委員会は17日、服部樹理・前教育長(現文部科学省職員)が「自分に責任がある」として赤飯代34万1267円を業者に直接支払っていたと発表した。

 個人が業者に直接支払うのは不適切だったとして、業者に服部氏への返金を求める方針。

 問題では、保護者から東日本大震災の発生日に赤飯を提供するのを疑問視する指摘があり、市教委が市危機管理部と相談して赤飯の代わりに非常食の乾パンを提供した。廃棄を問題視する声を中心に約700件の意見が市に寄せられ、市教委によると、服部氏が先月下旬、計4業者に代金を振り込んだ。

 事前に担当職員が市の顧問弁護士に問い合わせた際には「個人の教育長に賠償責任は生じないが、賠償するかどうかは個人の判断」と回答があり、市教委として問題はないとの認識だった。しかし今月、改めて弁護士に確認すると、会計処理後に市に「寄付」する形ではなく、業者に直接払うのは契約上不適切との見解だったという。

 記者会見した平沢洋介教育長は、関係職員を厳重注意したとし、「二度とこのような事態を引き起こすことのないよう私が先頭に立ち、適切なガバナンス(組織統治)のもと教育行政を運営していく」と述べた。

 同市の教育長には今月、服部氏の後任として前磐城高校長の平沢氏が就任した。同高では今月、校長らが管理する金庫に保管していた生徒281人分の中学時代の調査書が紛失していたことが発覚した。平沢氏は記者会見で「当時の校長として率直に申し訳ないと思っている」と陳謝した。