『三菱アウトランダーPHEV』はSUVを超えたスポーツ性あり! クロカンなどの経験に由来する『本物感』【ザ・国産EV検証 #4】
長年経験を積み重ねてきた、三菱ならではの実力
とても魅力的なSUVであるという話は、以前から様々な場で聞いていた。しかし、これまでドライブする機会に恵まれていなかったのが、『三菱アウトランダーPHEV』だ。
【画像】SUV市場で絶対的な人気!本物感溢れる『三菱アウトランダーPHEV』 全114枚
現行モデルは2021年に発表され、2024年に大幅なマイナーチェンジを実施。搭載されるリチウムイオンバッテリーの容量を22.7kWhに拡大したことを始め、その魅力はさらに高められることになった。

2024年に大幅マイチェンを受けた、三菱アウトランダーPHEV。試乗車はPエグゼクティブパッケージ。 平井大介
SUVとしての機能性の高さは、そのボディデザインからも容易に想像できる。
実際に見るキャビンは上質感に富んでおり、メーターパネルの視認性やスイッチ類の操作性も抜群。このあたりには長年にわたってSUV、あるいはクロスカントリー4WDなどで様々な経験を積み重ねてきた、三菱ならではの実力、言い換えるなら『本物感が満ち溢れている』といった印象だ。
バッテリー容量が拡大されたことで、試乗車の『Pエグゼクティブパッケージ』グレードでは、新たにWLTCモードで102kmのEV航続距離を得ることに成功したアウトランダーPHEV。
パワーユニットは、フロントアクスルに114psの最高出力と255Nmの最大トルクを発揮する、そしてリアアクスルには同じく134ps、195Nmのエレクトリックモーターを組み合わせ、さらに131psと195Nmというスペックの2.4L直列4気筒DOHCエンジンを搭載するというもの。
これらが協調制御されることによって、システム全体では300ps以上の最高出力が得られる仕組みとなっている。
走りの中に上質感を生み出す自然な加速感
シフトレバーでDレンジをセレクトし、アクセルペダルを踏み込むと、アウトランダーPHEVはスムーズに前後のエレクトリックモーターで得られる駆動力のみを使って車速を高めていく。
まずは一般的な市街地走行を想定した速度域、そしてアクセルワークでの走りをチェックしてみたが、このようなシチュエーションではバッテリー残量があれば、フロントの直列4気筒エンジンが始動することはない。

バッテリー容量が拡大されたことで、WLTCモードで102kmのEV航続距離を得ることに成功した。 三菱自動車
アクセル制御も穏やかなもので、いわゆるBEVらしい強烈な加速を期待するカスタマーには物足りなさが残るかもしれないが、それによる自然な加速感は走りの中に上質感を生み出す直接の理由となっている。静粛性は当然のことながら高い。乗り心地にも十分な重厚感がある。
さらにペースを上げて、いくつかのコーナーをクリアしてみる。2140kgという車両重量を持つSUVであるにもかかわらず、アウトランダーPHEVの動きは実に俊敏で、かつ安定性に満ち溢れていた。
活躍するフィールドを大きく広げてくれる
そのフィーリングを生み出すテクノロジーは三菱が誇る『S-AWC』、すなわちスーパー・オール・ホイール・コントロール。
コーナリング時にはリアのモーターに駆動トルクが大きく配分されることで、感動的なまでの回頭性とトラクション性能をドライバーは身体で感じることになる。そのスポーツ性は明らかにSUVのそれを超えたものと評価してよいだろう。

PHEVとしての環境性能だけではなく、そのスポーツ性や走破性も高く評価されている。 平井大介
ドライブモードは『エコ』、『ノーマル』、『パワー』、『ターマック』、『グラベル』、『スノー』、『マッド』と、合計で7タイプも選択することができる。これだけのモードを持ち、それぞれに電子制御4WDが巧みに介入してくれることは、活躍するフィールドを大きく広げてくれる直接の理由となるはずだ。
アウトランダーPHEVは、なぜSUV市場で絶対的な人気を博しているのか。それはPHEVとしての環境性能だけではなく、そのスポーツ性や走破性といった部分も高く評価された結果といえる。
さらに付け加えるのならば、今回試乗したPエグゼクティブパッケージにはヤマハ製の高級オーディオが備わるなど、ラグジュアリー性もライバルに対して大きなアドバンテージがあるように感じた。ぜひともその走り、そして高級感を自ら体験して頂きたい1台だ。
