大きなウイングがカッコイイ!

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伝説の「フラットノーズ」復活!

 米国のGunther Werks(ガンサーワークス)は、2025年8月に開催されたアメリカの自動車イベント「Monterey Car Week 2025(モントレー・カー・ウィーク2025)」において、ポルシェ「911(993型)」をベースにしたレストモッドモデル「F-26」を公開していました。

 ガンサーワークスは、空冷エンジンを搭載する最後のポルシェ911である「993型」のポテンシャルを極限まで引き出すことで知られる、米国カリフォルニア州のレストモッド・スペシャリストです。

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 今回公開されていたF-26は、同社がこれまで手がけてきたモデルの中でも、間違いなく“最も過激(エクストリーム)”な1台と言えるでしょう。

 その外観の最大の特徴は、オリジナルの993型とは全く異なる、低く傾斜した「スラントノーズ(フラットノーズ)」です。この独特のフロントマスクは、1970年代のル・マン24時間レースなどで圧倒的な強さを誇ったポルシェの伝説的レーシングマシン「935」や、その公道版とも言える「930フラットノーズ」への強烈なオマージュとなっています。

 ただ懐かしいだけではありません。ボディパネルはほぼ全てが超軽量なカーボンファイバーで新造されており、空気抵抗を最小限に抑えるフロントクォーターパネルや、強力なダウンフォースを生み出す「935風のダブルリアウイング」など、最先端の空力デバイスとして機能するよう設計されています。結果として、車重はわずか2750ポンド(約1247kg)に抑えられました。

 そして、この極めて軽いボディのリアに押し込まれた心臓部が、このクルマのハイライトです。

 搭載されるのは、ロスポート・レーシングと共同開発した4.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジン(通称:メツガーエンジン)。ポルシェのモータースポーツ史に欠かせない「水平冷却ファン(フラットファン)」を搭載し、高オクタン価のエタノール燃料にも対応することで、なんと最高出力1000馬力・最大トルク750lb-ft(約1017Nm)というパワーを叩き出します。

 さらに驚くべきは、この途方もないパワーを6速MTと後輪駆動(RR)で操らなければならないという点です。現代のスーパーカーのようなパドルシフトや四輪駆動に頼らない、生粋のアナログなドライビングの歓び(と恐怖)がそこにはあります。

 足元には専用設計の18インチ・マグネシウムホイール(フロント295/リア335の極太タイヤ)を履き、サスペンションも電子制御ダンパーを備えた専用品へとフルカスタマイズされています。

 圧倒的なスペックの一方で、インテリアは息を呑むほどに豪華かつ精緻です。戦闘機の主翼からインスピレーションを得たというカーボン製ステアリングホイールや、ポルシェのレーシングヘリテージを感じさせる木製のシフトノブ、カーマインレッドのロールケージなどを装備。

 最高級のレザーとアルカンターラで仕立てられつつ、Apple CarPlay対応のオーディオなど現代的な快適性も抜かりなく備えています。

 伝説のレーシングカーのロマンと、現代の最高峰エンジニアリングが融合したF-26。その名の通り世界でわずか26台のみが生産され、オーナーの好みに合わせた完全フルオーダーメイド(ビスポーク)で仕立てられます。

 まさに限られた選ばれし者だけが手にすることができる、究極の“空冷911”です。