アメリカのUMA「ビッグフット」のドキュメンタリーが陰謀論がまん延する現代社会の理解に役立つかもしれない

by duluoz cats
ビッグフットはアメリカで目撃される未確認動物(UMA)であり、身長約2mで二足歩行する大型類人猿のような存在であるとささやかれています。新たに、1967年に撮影された「ビッグフットの証拠映像」を巡るドキュメンタリーが公開され、日刊紙のウォール・ストリート・ジャーナルがビッグフットの騒動を現代の陰謀論と絡めて論じました。
A New Bigfoot Documentary Helps Explain Our Conspiracy-Minded Era - WSJ
1967年、元カウボーイのロジャー・パターソンという人物が、「ビッグフットの証拠」とされる映像を撮影しました。以下が問題の映像で、川岸の開けた場所をビッグフットが二足歩行で歩いている様子がわかります。
Patterson-Gimlin Film HD 60fps - YouTube
この映像は大きな話題を呼び、ビッグフットを信じる人々が本格的な捜索を始めたり、ポップカルチャーとして定着したりするきっかけとなりました。しかし、この映像についてはデマだという指摘や捏造(ねつぞう)に協力したという証言なども飛び交い、いまだに議論が続いています。
2026年3月にサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で初公開されたドキュメンタリー映画「Capturing Bigfoot(ビッグフットを捕まえる)」では、パターソン氏らがビッグフット撮影の「リハーサル」を行っていた時の映像が公開されました。「Capturing Bigfoot」のマーク・エヴァンス監督は、「テスト撮影された映像は、明確なビジョンを持った監督の作品です」とコメントしています。
エヴァンス氏によると、このリハーサル映像はワシントン州のオリンピック大学に勤める同僚から譲り受けたものだとのこと。この人物は、ボーイングのフィルム現像所で働いていた亡き父の金庫からフィルムを見つけたそうで、父親は人目を忍んで現像したフィルムを手元に残していた可能性があるとのこと。
「Capturing Bigfoot」の予告編は以下で視聴できます。
Capturing Bigfoot SXSW - YouTube
リハーサル映像を手に入れたエヴァンス氏は、ビッグフット騒動がもたらした影響を探るために取材を重ねました。1972年に亡くなったパターソン氏はビッグフットに関する自費出版本を出版したり、全米を巡回するショーで自身の映像を披露したりして、ビッグフットという巨大産業を作り上げました。
しかし、大量の資金が集まるにつれてパターソン氏は友人たちから不満を集めるようになり、妻もビッグフット騒動が捏造であると知りながら沈黙せざるを得なかったと、エヴァンス氏はドキュメンタリーの中で主張しています。パターソン氏の息子であるクリント・パターソン氏は、約10年前に真実を公表しようとした時、母親から勘当されてしまったとのこと。
クリント氏は1967年に父親が探検から帰ってきた際、「(ビッグフットを)映像に収めたぞ」と言いながらも、クリント氏の顔を見ようとしなかったと語っています。「父がそう言った時、私から顔を背けて決して目を見ようとしませんでした。それがずっと私の心に引っかかっているのです」とクリント氏は述べました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、パターソン氏が引き起こしたビッグフット騒動により、金銭を巡る争いや家族・友人間の確執を生んだと指摘。「インターネット上のうわさや偽情報ボット、AIによる虚偽がまん延して陰謀論が日常的な脅威となっている今、この手ぶれのひどい映像は現代社会を覆い尽くし、真実という概念そのものへの信頼をむしばむ混乱の序章のように思われます」と述べました。
