「儲け度外視でやります」「タダでも働きたい」人は即お断り…資産数百億円の超富裕層がビジネス相手に必ず聞く“一つの質問”
「誰か一人が得をして、誰かが損をするビジネスは絶対に長続きしない」。16歳で社会に出て以来一度も会社に属さず、独自のコミュニティ形成を通じて数百億円の株式資産を築いた実業家・嶋村吉洋氏は、ビジネスの鉄則をそう語ります。成功させるのは、相手の利益を確保するWin-Winの仕組みづくりにこだわること。同氏の著書『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』(プレジデント社)より、きれいごとだけでは済まされない、巨大なコミュニティを健全に維持し、拡大し続けるための生々しい運営哲学と防衛術に迫ります。
一部だけが得をする仕組みのビジネスは、長続きしない
「ビジネスの幅を広げる」ときに大切なのは、「全体の富の総量を増やす」ことです。つまり、相手にも自分たちにも利益が出て、コミュニティ(※)全体の利益が上がっていくことが理想です。
※編集注:筆者は同書で下記のように主張しています。
先行きが不透明な時代において、個人がフリーランスとして独立し、ビジネスを成功させるための最大のカギは「コミュニティ(信頼できる仲間)」の存在です。会社員時代に成果を出せなかった人が単独で戦って急に成功するほど甘くはなく、自身のファンとなってくれる仲間と協力し合うことで、初めて持続可能な経済基盤をつくることができます。強固な信頼関係で結ばれたコミュニティさえ構築できていれば、どんな事業を始めるにしても失敗のリスクを劇的に下げることが可能です。
単にコミュニティのメンバーがお金を出すだけでは意味がありませんし、コミュニティメンバーの誰かが得をして、他のコミュニティメンバーが損をするのでは意味がありません。
世の中にはクリエイターやアーティスト、プロデューサーなど、私には理解しにくいビジネスモデルで活躍されている人たちがいらっしゃいます。私はそうした人たちと仕事をするとき、「これ、どうなったら〇〇さんは儲かるんですか?」と必ず聞くようにしています。
中には「嶋村さんとなら儲けは度外視で仕事をしますよ」と言ってくださる人もいますが、それでは仕事が長続きしないことが多いように思います。「お気持ちはうれしいですが、ちゃんと〇〇さんにお金が入る仕組みにしましょう」と提案し、それが難しければお断りすることもあります。
コミュニティの運営者に必要な「高いセキュリティ意識」
ただ、コミュニティが大きくなると、別の目的で入ってくる人もいるので、私はいつも注意が必要だと感じています。
実際、数年前には新興宗教の信者が入ってきて、セミナー中に布教活動をしていたこともありました。あるいは、ポンジ・スキーム(投資詐欺の一種)の勧誘をコミュニティ内でしていた人もいました。
私は、違法なビジネスはもちろん、グレーなビジネスも拒否していますので、そういう人は即、コミュニティから去ってもらいます。もちろん信仰は自由ですし、合法なビジネスであれば否定するつもりはありません。やりたい人は、どんどんやればいいと思います。
ただ、私のコミュニティにそれを持ち込まれると、派閥ができたり、組織文化が乱れてしまうことになりますので、お断りしています。やはり人数が増えると、それを利用しようとする人も増えてきます。コミュニティの運営者には、高いセキュリティ意識が必要です。
嶋村 吉洋
実業家/投資家/映画プロデューサー
