KKT熊本県民テレビ

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警察庁は12日、去年の特殊詐欺の被害額が約1414億円にのぼったと発表しました。熊本県内でも約11億円と、いずれも過去最悪となりました。今週に入り、熊本県内で詐欺被害の相談が多く寄せられているといいます。KKTスタッフの携帯電話にかかってきた電話から、ある特殊詐欺の手口に迫ります。

先週、KKTのスタッフの携帯に知らない番号から電話が…。

(音声)『オペレーターへお繋ぎする場合は1を押してください』

電話の相手は自動音声。番号を押すと、「NTTファイナンス、チバがお電話対応いたします」。電話に出たのはNTTファイナンスをかたる人物。
■KKTスタッフ
「ちゃんと聞き取れなくて」
■チバと名乗る人物
「月額料金が1年間未納ということで、最終での通知となっております」

ニュースや天気予報をみるサイトの利用料金29万9800円が未納で、きょう中に支払わないと裁判になるといいます。さらにこんな説明も…。
■チバと名乗る人物
「個人情報保護委員会様という行政機関様の方々がですね、行政指導の方を行っておりまして、ご精算資金の95%がご返金対応できるようになります」

救済制度があり、この日のうちに支払うと、ほとんどのお金が返金されるというのです。この後、入金ができると答えると、電話を切らずにコンビニへ向かうよう指示されました。

あまりに不審なのでKKTスタッフは…。
■KKTスタッフ
「警察に相談したい」

こう告げると、電話の相手が責任者のサカイと名乗る人物に交代。
■サカイと名乗る人物
「これは民事のお話になってしまっているので、警察官の方では一切解決の方は及んでいただけないんですね」


そして、今お金を払わないならば、1時間後にKKTスタッフの携帯電話の利用を停止すると通告しました。
■KKTスタッフ
「行政処分で携帯停止という理由がわからないので、そこも含めて警察に相談してみようと思います」
■サカイと名乗る人物
「あ、もちろん構いませんよ。強制執行になるので、口座の凍結の方もさせていただきますので、よろしくお願いいたします」

熊本県警の担当者にこの音声を聞いてもらいました。
■熊本県警犯罪抑止対策室 釜賀ルミ室長
「この1週間のうちに、すごく(詐欺被害の相談)電話が多かった印象があります。日頃聞き慣れないような言葉を使って、言葉巧みにだましてくる」

確かに、実際の音声を聞いてみると…。
①「強制執行という形になるんですね」
②「行政処分という形になりますので」
③「民法715条というものにつながるわけなので」

不安をあおる言葉が並びます。さらに。
■熊本県警犯罪抑止対策室 釜賀ルミ室長
「電話を切れば、もうあなたには道がないようなことを言って電話を切らせないというのが最近の詐欺の手口で多い」

スタッフが途中で電話を切っても、違う番号から数十秒おきに何度も何度も電話がかかってきていました。
■熊本県警犯罪抑止対策室 釜賀ルミ室長
「この電話を切ってしまえばすぐに裁判に移行するとか、そういうことは絶対にありません。『きょう払わないと』、『今払わないと』っていうのはもう詐欺ですね」

県警によりますと、去年1年間の県内の特殊詐欺は前の年より100件以上増えことしに入っても、同じほどのペースで被害が出ているといいます。そこで県警は1年金支給日の13日朝、郵便局や銀行で高齢者被害が多い特殊詐欺被害への注意を呼びかけました。

■熊本県警生活安全企画課 芥川康浩警部補
「年金支給日には高齢者にお金が入りますので、そのタイミングで詐欺の犯人が高齢者を狙ってくる可能性があります。家族に対して声かけをして、送金などを止めさせることが大事です」

県警によりますと、「警察官をかたる詐欺電話」が特に増えていて、警察官と名乗っても安易に信じ込まないよう注意を呼びかけています。
対策です。
①今回のような身に覚えがない音声ガイダンスは、まず切ってください。
②知らない番号からの電話は、まず留守電になるような設定にするのも有効です。
③それでも相手が電話をかけ続けてきたら、通話口で防犯ブザーを鳴らすのも効果的だといいます。

相手が話を聞かないなら「電話を切る」方法もあります。自分たちで出来る対策に踏み切ってください。