中島は文字通りのテクニシャン。華麗なトラップでファンを魅了できる。(C)SOCCER DIGEST

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 ファンタジスタ──。セリエAが世界最高峰と評された1990年代、創造性豊かなプレーや卓越したテクニックで観衆を魅了した選手がそう呼ばれていた。

 その代表格が当時のロベルト・バッジョ、アレッサンドロ・デル・ピエロ、フランチェスコ・トッティ(いずれも元イタリア代表)、マヌエル・ルイ・コスタ(元ポルトガル代表)だが、サッカーのフィジカル的、戦術的な進化により、近年ファンタジスタは絶滅危惧種に近い存在になりつつある。

 それでもファンタジスタは圧倒的な華があり、サッカー少年の憧れになりやすい。想像もつかないトラップ、パス、ドリブルはそれだけで“お客さんを呼べる武器”になる。

 2月6日に開幕するJ1百年構想リーグで、“お客さんを呼べる選手”は誰か。日本代表戦士の多くが海外のリーグで活躍する現在、Jリーグは“華のあるタレント”が少なくなっているように映る。幼年期から「世界」に目を向ける傾向が強くなっているので仕方ない部分はあるが、だからといって優秀な人材がいないかと言えばそうではない。
 
 “お客さんを呼べるタレント”として真っ先に挙げたいのが、浦和の“10番”、中島翔哉だ。古き良き時代のファンタジスタを彷彿とさせるプレーは、スタジアムで観る価値がある。

 浦和では途中出場が多いが、その技術は決して錆びついていない。異次元のトラップをはじめ、2026年も唯一無二のテクニックでJリーグを盛り上げてくれるはずだ。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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