おしゃれだった人が「きれいにする意味すら分からない」うつ病になった人が見せる行動の変化
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「当たり前のことができない」「掃除ができない」「きれいにする意味すら分からない」――。そのような"なんとなく不調"を抱える人が今、増えています。
YouTubeチャンネル登録者数16万人を誇る「生活に役立つメンタルヘルス」の精神科医・高橋倫宗氏とカウンセラー・鬼頭智美氏が、人気動画の反響をもとに「うつとは何か」「どんな対処が必要か」を徹底解説した書籍『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』。
30年にわたる治療・カウンセリングのノウハウから、心のSOSに気づくためのポイントを紹介します。

その不調、甘えじゃない。うつ病のサイン・家族のNGワード・似た病気まで、専門家と学ぶ心の守り方(全4回中の第1回・毎週木曜更新)


(本記事は『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』から一部を抜粋・編集して掲載しています)


「足の踏み場もない部屋」から始まる日常の崩壊

うつ病になると、1日中疲労感が抜けず、何をするにも気力が出なくなります。ほとんどの患者さんが最初に訴えるのが「家事ができなくなる」ことです。

最初は「明日やろう」と先延ばしにしていたものが、いつしか「物が散乱して足の踏み場もない部屋」「汚れた皿で埋まったシンク」といった光景に変わります。

この状況を前に、どこから手をつけていいか分からなくなり、放置されていても平気でいられるのがうつ病の特徴です。

おしゃれだった人が「きれいにする意味すら分からない」

うつ病は身なりへの関心の喪失をもたらします。「本来はおしゃれで、ファッションにも自分なりのこだわりがあった人」でさえ、「どうせ誰も見ていないから」と化粧をやめ、服装を気にしなくなります。

ある患者さんは「何もかも億劫だし、きれいにする意味すら分からなくなった」と、その心境を語りました。新しい服を買う意欲も湧かず、買ったとしても袋から出さずに床に置きっぱなしになるのです。

さらに「風呂に入ることは拷問だ」と感じる人もいます。入浴は非常に体力を消耗するため、その大変さを思うだけで気が重くなり、終えた後には「一仕事を終えたような疲労感が残ってしまう」と言います。

人間関係の変化「最近怒りっぽくない?」

うつ病は、人間関係にも大きな変化をもたらします。

基本的に人を遠ざけるようになり、飲み会やランチに誘われても適当な理由をつけて断ってしまいます。電話に出なかったり、チャイムが鳴っても居留守を使ったりすることも増えるでしょう。

また、常にイライラしていることが多く、周囲も付き合いにくさを感じてしまいます。

ささいなことで怒りのスイッチが入るため、家族や友人から「最近怒りっぽくない?」と指摘されることもあります。こうした行動の変化は、本人の意思とは裏腹に、病気が引き起こしているサインなのかもしれません。

本連載の原案書籍『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』では他にも
Q8 女性のほうがうつ病になりやすいのは本当ですか?
Q19 うつ病を予防する食事方法のポイントを教えてください。
Q33 家族から死にたいと打ち明けられたらどうしたらよいですか?
Q49 うつ病の療養中にやってはいけないことを教えてください。
などうつ病に関する疑問に精神科医とカウンセラーがQ&A方式で回答しています。



著者情報


高橋倫宗


東京慈恵会医科大学卒業。医学博士・精神科専門医
高橋医院院長ミーデン株式会社顧問。
YouTubeチャンネル「生活に役立つメンタルヘルス」の原稿執筆担当。

鬼頭智美


昭和女子大学大学院卒業。臨床心理士・公認心理師
ミーデン株式会社統括心理士
YouTubeチャンネル「生活に役立つメンタルヘルス」のMC・原稿執筆担当。

◆生活に役立つメンタルヘルスさんの記事一覧は


【ECHOES連載企画】その不調、甘えじゃない。うつ病のサイン・家族のNGワード・似た病気まで、専門家と学ぶ心の守り方

第2回 「理性のブレーキが効かなくなる」失恋の苦しみを酒で紛らわす人が陥るうつ病の罠
第3回 まだ励ましてる?うつ病の家族に絶対やってはいけないNG対応
第4回 仕事で疲れた夜「また食べてしまった…」その″ストレス食い″実はうつ病のサインかも?
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